愛され悪役令息のセクハラ日記

6◆サフランと一緒に入浴で裸をガン見

　セトの側近である護衛魔術師サフランは、知的なクールビューティにみえる攻略対象。

　あくまでそうみえるってだけで、本人は熱血的な性格をしている。

　たぶん、制作者がただのクールビューティじゃつまらないとかなんとか思ったんだろう。

　例えは、得意魔術は氷なんだけど………。

「熱く、もっと熱くなりなさい！私ならもっと熱い魔力を練れるでしょう！私よ、もっともっと燃えなさい！！ゆけ！アイススピア！」

　いや、なんでやねん。

　アイススピアは、氷魔術で作る槍で敵を攻撃するという魔術だ。

　………でも、あれは詠唱ではないらしいけど……キリッとした表情で真逆のこと言ってるんだよね。

　熱くなれってところのことだよ。

　プレイヤーからは、シュウ○ウかよと突っ込まれているそうだ。

　………シュウ○ウが何かは知らないけど。



　サフランを攻略しようとしたら思っていたのと違ったらしいプレイヤーのデータで仕事をした。

　サフランは性格が熱血だから、クール系を期待するプレイヤーの期待を幾多も壊してきた。

　このゲーム、見た目詐欺のキャラばっかりだよね。

　………僕はたぶん普通に見た目通りに悪役令息だよ。

　ちょっとセクハラが好きなだけで、見た目詐欺じゃないはずだ。



　サフランが魔術の自主訓練をしてたから、見学をしていた。

　サフランは魔術師なのに、騎士より運動をしているんだ。

　でも、キャラデザインという強制力によりムキムキの筋肉にはなれない。

　華奢な身体に不満はあるそうだけど、たぶん筋肉というテコ入れはされないだろう。

　何故なら、サフランの知的クールビューティは制作者の拘りがあるそうだから………。

　サフラン的には解せないらしいけどね。

　終えた後は、お風呂に行くらしいから一緒についていった。

　一緒に入浴したら堂々と全裸をみられるからね。



　この学園は、男しかいないという設定の学園で全寮制だ。

　主要人物である僕達7人は、特別な寮にいるんだ。

　それ以外のモブ達はモブ達用の寮だよ。

　お風呂はそれぞれの寮に専用の大浴場があるから、主要人物以外と入ることはないのである。

　あ、個人部屋にもお風呂はあるよ。

　一応僕達、貴族って設定だからね。



　恥ずかしそうにもじもじしながらも隠さないサフラン。

　ナニをとは言わない。

「あんまりみないでください。勃ってしまいます」

「勃ったらそれをガン見させてね」

「はぁはぁ……エッチ♡そんなローレンが私は愛しいです」

　みないでと言うなら隠せばいいのにと思うが、隠されたら嫌だから言わない僕なのだった。