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この世界は獣人しかいない世界。
人間という種族は遠い昔に滅んでしまった。
ちなみに、成人年齢は16歳だ。
この世界では魔物と呼ばれる生き物もいて、魔物は獣人たちと敵対している。
魔物を倒すと何故かその素材とかがその場に残され、使えない部分は消滅する。
何故なのかは解明されていない世界の不思議だ。
ある日、どこからか流れてきた噂があった。
その噂の内容は、南にある島に秘宝と呼ばれるモノがあって、その秘宝は見つけた人の恋愛関係の願いを叶えてくれるという言い伝え。
何故そんな噂が流れてきたのかは分からない。
しかし、この噂を聞いたある村の猫獣人が瞳を輝かせた。
「チロル!冒険に行こうにゃ!」
「冒険?」
三毛猫の獣人ミーシャは、今年13歳のヤンチャな男の子。
語尾に『にゃ』をつけてしまうのは癖である。
八重歯がチャーミングで強気だけど、チロルに絶賛片想い中の恋するにゃんこ。
対して、幼馴染のチロルはハチワレ猫の獣人だ。
今年13歳の大人しい性格の男の子。
弱気だけどミーシャに絶賛片想い中………つまり、この二人は両片想いというやつなのだ。
「秘宝の話はすごく気になるにゃ!きっとすごいものにゃ!見つけに行くべきにゃ!だから一緒に冒険に行こうにゃ!!」
「二人で行くの危なくないかな?」
「チロルは俺が守るから大丈夫にゃ!だから一緒に行こうにゃ!」
「ミーシャ………うん!」
ミーシャはこの秘宝の話を聞いて、ぜひチロルとの恋愛を成就させようと思って一緒に冒険に行こうと言っている。
二人はいつだって一緒だから、当たり前のように誘うし、当然断られるなんて思っていない。
実際にチロルは拒否をしなかった。
むしろ内心では喜んでいた。
ミーシャとずっと一緒にいられるから。
チロルにとって、それはとても幸せなことだった。
ミーシャと二人で冒険だなんて、本当に幸せの極みな気がする。
今、お互いの気持ちは一つになっていた。
『ミーシャと(チロルと)恋愛成就!』
お互いに両片想いだなんてわかっていないから、両想いになるために旅をすることが決まった。
………建前が秘宝探し、本音が両想いということだ。
このことを聞いた家族は、この二人のためにお守りを作って肌身離さず持っているんだよと肉球マークの手作りお守りを二人の首からぶら下げる。
「気をつけて行くんだよ」
「いつでも帰ってきていいんだからね」
二人の両親達や村の人々は心配げな眼差しだったが、それでも二人を見送ってくれた。
「「行ってきます!」」
二人は笑顔で旅立った。
人間という種族は遠い昔に滅んでしまった。
ちなみに、成人年齢は16歳だ。
この世界では魔物と呼ばれる生き物もいて、魔物は獣人たちと敵対している。
魔物を倒すと何故かその素材とかがその場に残され、使えない部分は消滅する。
何故なのかは解明されていない世界の不思議だ。
ある日、どこからか流れてきた噂があった。
その噂の内容は、南にある島に秘宝と呼ばれるモノがあって、その秘宝は見つけた人の恋愛関係の願いを叶えてくれるという言い伝え。
何故そんな噂が流れてきたのかは分からない。
しかし、この噂を聞いたある村の猫獣人が瞳を輝かせた。
「チロル!冒険に行こうにゃ!」
「冒険?」
三毛猫の獣人ミーシャは、今年13歳のヤンチャな男の子。
語尾に『にゃ』をつけてしまうのは癖である。
八重歯がチャーミングで強気だけど、チロルに絶賛片想い中の恋するにゃんこ。
対して、幼馴染のチロルはハチワレ猫の獣人だ。
今年13歳の大人しい性格の男の子。
弱気だけどミーシャに絶賛片想い中………つまり、この二人は両片想いというやつなのだ。
「秘宝の話はすごく気になるにゃ!きっとすごいものにゃ!見つけに行くべきにゃ!だから一緒に冒険に行こうにゃ!!」
「二人で行くの危なくないかな?」
「チロルは俺が守るから大丈夫にゃ!だから一緒に行こうにゃ!」
「ミーシャ………うん!」
ミーシャはこの秘宝の話を聞いて、ぜひチロルとの恋愛を成就させようと思って一緒に冒険に行こうと言っている。
二人はいつだって一緒だから、当たり前のように誘うし、当然断られるなんて思っていない。
実際にチロルは拒否をしなかった。
むしろ内心では喜んでいた。
ミーシャとずっと一緒にいられるから。
チロルにとって、それはとても幸せなことだった。
ミーシャと二人で冒険だなんて、本当に幸せの極みな気がする。
今、お互いの気持ちは一つになっていた。
『ミーシャと(チロルと)恋愛成就!』
お互いに両片想いだなんてわかっていないから、両想いになるために旅をすることが決まった。
………建前が秘宝探し、本音が両想いということだ。
このことを聞いた家族は、この二人のためにお守りを作って肌身離さず持っているんだよと肉球マークの手作りお守りを二人の首からぶら下げる。
「気をつけて行くんだよ」
「いつでも帰ってきていいんだからね」
二人の両親達や村の人々は心配げな眼差しだったが、それでも二人を見送ってくれた。
「「行ってきます!」」
二人は笑顔で旅立った。
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