ダンジョン配信者と5人の謎の守護者「姫って俺は男ですよ！？きっと人違いです！！」

9◆蒼介視点

あれから俺のダンチューバー活動は、自然な流れで守護者達と一緒にやっていた。

一人でするはずだった活動だけど、俺を心配する彼らが必ず現れて行動を共にするんだ。

彼らはダンジョンから出られない存在だとかで、ダンジョン内でしか会えない。

不思議な彼らを要が警戒していたけど、彼らはいい人達だからそんな警戒は無意味だよ。

『今日も安定の6人か』
『コスプレ戦隊とナレーションのお兄ちゃんみたい』
『蒼ちゃん頑張れ！』
『《紅蓮》\500:怪我しないようにね！』

「皆さん応援ありがとう。わぁ！スパチャありがとう！今日もいっぱい頑張って、ダンジョン攻略します！」

俺はイヤリングから剣を出して敵を倒す。

守護者の5人がサポートしてくれるから攻略はさくさくと進んでいた。

ちなみに、今は中層まで攻略が進んでいる。

その攻略スピードからお気に入り登録者数がどんどん増えて、今ではちょっとした有名人だ。

まぁ、俺の実力じゃなくてほぼ守護者のサポートのおかげなんだけどね。

だって、俺は魔法は使えないし能力もないんだから。

でも、この調子なら一気に最下層までいけるかもって思った。



俺は守護者にサポートされて、あっという間に最下層までやってきた。

初めての配信から約一ヶ月が過ぎている。

そのスピードはとても脅威的だったと我ながら思うよ。

「やっと最下層ですね！」

「めでたいね！めでたいね！」

エリオットとシモンが嬉しそうにはしゃいでいる。

可愛いなと思っていると不思議な扉を発見した。

「なんだろ？」

「入ってみましょう！何かあっても姫は私達が守りますから！！」

ダリアが背中をグイグイ押すので、俺は流されるようにその扉を開く。

すると、扉の向こうには神殿のようなものがあった。

もしかして、これは新しい発見かもしれない！



俺ははしゃいでいたから、配信のカメラが壊されてしまったことに気づかなかった。