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8◆要視点
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俺は、あの守護者達を警戒している。
蒼介に馴れ馴れしいのとか特に気に入らない。
でも、忠告したって蒼介は聞かないだろう。
だからといって、あの守護者達の好きにはさせられない。
………俺は、蒼介を守りたい。
自分の臆病な気持ちに負けて後悔したくないと思った。
だから、決めた。
「蒼介、俺も探索者になったんだ」
蒼介を守れるように、俺は探索者になったんだ。
「え!?そうなんだ。じゃあ、一緒にダンチューバーする?」
期待の眼差しを向ける蒼介。
でも、俺はまだ素直になれないからごめん。
「俺は俺で探索者するからごめん」
もう少し、リスナーの【紅蓮】として蒼介を応援させてくれ。
その代わり頑張っている蒼介の後ろを尾行して、もしも蒼介がピンチになったら必ず助けに行くからな。
あんな怪しい守護者なんかに負けてたまるかと俺は燃えるのだった。
………ちなみに、ストーカーじゃないからな?
蒼介を見守る行為であって、絶対にストーカーじゃないからな!?
誰に向けた言い訳なのか、思わず俺は焦ってしまう。
心の奥底で、それは世間一般でストーカーと言うんだろうとちょっとわかっているからこそ、つい言い訳したくなるんだ。
蒼介を尾行するのなんて、小学生の頃以来だな………。
俺は、あの美人の守護者をみてから悪夢をみるようになった。
愛する人を殺す夢。
愛する人は蒼介に似ているけど違う人で、俺達は愛し合っていた。
でも、立場の理由でその愛は許されなかったという設定だ。
夢の最後は、俺がその人を殺して、そして俺自身も自分の手で死んでしまうんだ。
まるでロミオとジュリエットの悲恋みたいな夢だったよ。
『貴方にならいいの。貴方だから、私はこの選択を選んだのよ。……きっと、またいつか会えるわ。その時は、どうか………』
躊躇っていた俺の手をそっと両手で包んで、その人は穏やかな微笑みを俺にみせていた。
………彼女を刺し貫くリアルな感覚が、夢から覚めても忘れられない。
蒼介に馴れ馴れしいのとか特に気に入らない。
でも、忠告したって蒼介は聞かないだろう。
だからといって、あの守護者達の好きにはさせられない。
………俺は、蒼介を守りたい。
自分の臆病な気持ちに負けて後悔したくないと思った。
だから、決めた。
「蒼介、俺も探索者になったんだ」
蒼介を守れるように、俺は探索者になったんだ。
「え!?そうなんだ。じゃあ、一緒にダンチューバーする?」
期待の眼差しを向ける蒼介。
でも、俺はまだ素直になれないからごめん。
「俺は俺で探索者するからごめん」
もう少し、リスナーの【紅蓮】として蒼介を応援させてくれ。
その代わり頑張っている蒼介の後ろを尾行して、もしも蒼介がピンチになったら必ず助けに行くからな。
あんな怪しい守護者なんかに負けてたまるかと俺は燃えるのだった。
………ちなみに、ストーカーじゃないからな?
蒼介を見守る行為であって、絶対にストーカーじゃないからな!?
誰に向けた言い訳なのか、思わず俺は焦ってしまう。
心の奥底で、それは世間一般でストーカーと言うんだろうとちょっとわかっているからこそ、つい言い訳したくなるんだ。
蒼介を尾行するのなんて、小学生の頃以来だな………。
俺は、あの美人の守護者をみてから悪夢をみるようになった。
愛する人を殺す夢。
愛する人は蒼介に似ているけど違う人で、俺達は愛し合っていた。
でも、立場の理由でその愛は許されなかったという設定だ。
夢の最後は、俺がその人を殺して、そして俺自身も自分の手で死んでしまうんだ。
まるでロミオとジュリエットの悲恋みたいな夢だったよ。
『貴方にならいいの。貴方だから、私はこの選択を選んだのよ。……きっと、またいつか会えるわ。その時は、どうか………』
躊躇っていた俺の手をそっと両手で包んで、その人は穏やかな微笑みを俺にみせていた。
………彼女を刺し貫くリアルな感覚が、夢から覚めても忘れられない。
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