ダンジョン配信者と5人の謎の守護者「姫って俺は男ですよ!?きっと人違いです!!」

ミクリ21 (新)

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6◆蒼介視点

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「姫!私達にあとは任せてください。深淵の水の守護者ダリアが奴等を始末します!」

青の光を纏う美しい人。

ダリアはあえて言うなら騎士っぽいかな?

「俺達が姫を守るのは当たり前だ。深淵の火の守護者ライネス、推して参る」

赤の光を纏う気品ある人。

ライネスはちょっと気難しいタイプにみえる。

「僕達の姫に何してくれてんの?深淵の風の守護者シモンが許さないから!」

緑の光を纏う子供っぽい人。

シモンはお菓子とか好きそう………。

「僕達の愛しい愛しい姫。やっと会えたね。深淵の土の守護者ジュリアンが守るよ」

オレンジの光を纏うとてもヤンデレな雰囲気の人。

ジュリアンは病んでる黒いオーラが溢れ出ているような気がする。

「姫……私達の光、私達の希望よ。深淵の雷の守護者エリオットは貴方を誰にも穢させはしません」

紫の光を纏う神聖な感じの人。

エリオットはまるで神官みたいな見た目をしていて、聖書とか持っていたら似合っていたかもしれない。

………ちなみに、全員男でイケメン……もしくは美人。

「皆さん………」

助けにきてくれて、俺はこの人達に感謝を感じる。

それでも、これだけは言わせてほしい。

「姫って俺は男ですよ!?きっと人違いです!!」

俺のその言葉をまるで試合のゴングのように、5人は戦闘を開始した。



そこからは蹂躙だったよ。

オーガ達は容赦なく殲滅されて、ひたすら5人が強かった。

それぞれ得意の魔法をバンバン使い、リスナー達も思わず沈黙してしまっていて………そうこうしていると部屋から脱出できていたね。

「姫、俺達はその……かっこ良かったか?」

照れ気味に俺をみてくるライネスは、とてもそわそわしている。

………意外と可愛いなこの人。

「あっ!ライネスったら照れてる~。可愛い!」

シモンが無邪気にライネスをからかうと、ライネスは真顔でシモンを睨む。

「怖っ!」

こっわ……!

シモンと俺の気持ちが一致した瞬間だった。

「あぁ、姫………」

エリオットはなんか俺に向かってずっと祈りを捧げている。

居た堪れない気持ちだ。

「姫、もう逃さない。閉じ込めてしまいたいなぁ」

ジュリアンは怖いことをブツブツ言っている。

ちょっと怖い………。

「ジュリアン、姫が怯えているからやめろ」

「痛っ!」

ダリアがジュリアンの頭を軽く叩く。

そんなに痛そうじゃないから、たぶん大丈夫かな?



姫と言われても身に覚えはないし俺は男なので、再び人違いを主張してみたよ。

だが、やっぱり人違いではないと言われるだけだった。
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