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41◆魔王の見た目は?
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空間の切れ目を通り、僕達三人はナイトメアと対峙した。
ナイトメア、全体的に真っ黒のローブを纏う真っ黒な骨の死神みたいな見た目だった。
ちなみに、フードは被ってないから髑髏丸出し。
「待っていたぞ、私の愛しい者よ」
「「愛しい者!?」」
エスターとマリウスが、咄嗟に二人の身体で僕の姿を隠した。
まるで、変態に出会った時の子供を守る保護者のようだ。
……僕もいきなり敵から愛しい者とか言われて、意味がわからないよ。
「私に喰らわれるための存在なのだ。愛しいではないか?」
「絶対言い方間違ってる!!」
思わずツッコミを入れてしまうのは仕方ない。
えっと、もしかして、食材には感謝して食べようって意味かな?
「私達は絶対に貴様を倒し、ヒジリを守る。覚悟するんだなショタコン魔王!」
エスター、ナイトメアはショタコンなの?
初めて知った。
「悪食下衆野郎の毛髪毟り尽くそうと思っていたけれど………ふっ、毛髪最初からなかったね?ハゲ魔王」
マリウス、毛髪毟るつもりだったの?
マリウスはニッコリしてるけど、内容が辛辣だ……。
しかも、あえてナイトメアの頭をみてからマリウスは鼻で笑った。
「ショタコンじゃないわ!!ハゲでもないわ!!髑髏が毛髪ふさふさなわけあるか!?」
怒鳴って怒りを露わにしているナイトメアに、エスターは睨みながら冷たく言い放つ。
「黙れじっくりコトコト煮込んで豚骨スープにするぞ」
豚骨……。
はっ!もしかして、これは二人のそういう攻撃!?
あえて辛辣なことを言って、メンタルにダメージを入れようという……そういうことなんだね!
僕は納得して、一人うんうん頷く。
「豚の骨じゃないわ!!よくみろ!!どうみても人骨だろうが!?」
怒れるナイトメア。
僕は、二人の作戦に貢献しようと何か精神に響きそうな言葉を探した。
「……骨粗鬆症の骨魔王」
骨のインパクトから逃れられず、骨の病名ぐらいしか浮かばなかった。
「誰が骨粗鬆症か!!私は健康な骨だわ!!おのれ貴様らーーーっ!!」
激怒したナイトメアは、複数の丸い水晶玉を空中に出す。
「愛しい者を最高の美味にするため、貴様ら二人を始末するという仕上げを私自身がしてやる!惨たらしく死ぬ覚悟をするんだな!!」
「私達は負けない!愛の力を思い知れ!」
「僕達は負けない!人間の力を思い知れ!」
殺気立つ両者。
エスターは長剣を構え、マリウスは両手に短剣を構えている。
僕は念の為と言われて、ここに来る前に小さい盾を装備されている。
ないよりは安全だということで……。
そして、最後の戦いが始まった。
ナイトメア、全体的に真っ黒のローブを纏う真っ黒な骨の死神みたいな見た目だった。
ちなみに、フードは被ってないから髑髏丸出し。
「待っていたぞ、私の愛しい者よ」
「「愛しい者!?」」
エスターとマリウスが、咄嗟に二人の身体で僕の姿を隠した。
まるで、変態に出会った時の子供を守る保護者のようだ。
……僕もいきなり敵から愛しい者とか言われて、意味がわからないよ。
「私に喰らわれるための存在なのだ。愛しいではないか?」
「絶対言い方間違ってる!!」
思わずツッコミを入れてしまうのは仕方ない。
えっと、もしかして、食材には感謝して食べようって意味かな?
「私達は絶対に貴様を倒し、ヒジリを守る。覚悟するんだなショタコン魔王!」
エスター、ナイトメアはショタコンなの?
初めて知った。
「悪食下衆野郎の毛髪毟り尽くそうと思っていたけれど………ふっ、毛髪最初からなかったね?ハゲ魔王」
マリウス、毛髪毟るつもりだったの?
マリウスはニッコリしてるけど、内容が辛辣だ……。
しかも、あえてナイトメアの頭をみてからマリウスは鼻で笑った。
「ショタコンじゃないわ!!ハゲでもないわ!!髑髏が毛髪ふさふさなわけあるか!?」
怒鳴って怒りを露わにしているナイトメアに、エスターは睨みながら冷たく言い放つ。
「黙れじっくりコトコト煮込んで豚骨スープにするぞ」
豚骨……。
はっ!もしかして、これは二人のそういう攻撃!?
あえて辛辣なことを言って、メンタルにダメージを入れようという……そういうことなんだね!
僕は納得して、一人うんうん頷く。
「豚の骨じゃないわ!!よくみろ!!どうみても人骨だろうが!?」
怒れるナイトメア。
僕は、二人の作戦に貢献しようと何か精神に響きそうな言葉を探した。
「……骨粗鬆症の骨魔王」
骨のインパクトから逃れられず、骨の病名ぐらいしか浮かばなかった。
「誰が骨粗鬆症か!!私は健康な骨だわ!!おのれ貴様らーーーっ!!」
激怒したナイトメアは、複数の丸い水晶玉を空中に出す。
「愛しい者を最高の美味にするため、貴様ら二人を始末するという仕上げを私自身がしてやる!惨たらしく死ぬ覚悟をするんだな!!」
「私達は負けない!愛の力を思い知れ!」
「僕達は負けない!人間の力を思い知れ!」
殺気立つ両者。
エスターは長剣を構え、マリウスは両手に短剣を構えている。
僕は念の為と言われて、ここに来る前に小さい盾を装備されている。
ないよりは安全だということで……。
そして、最後の戦いが始まった。
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