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46◆僕の可愛いお姫様【グラン視点

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僕は侍従としてアデルきゅんがこの魔王城にやってきた時から仕えている。

はじめてみた時から僕のハートはズキューン!と撃ち抜かれていたんだ。

可愛くて可愛くて、ペロペロしたくて、なんならいろんなところもさわさわと触りたい。

あぁ、こんなに誰かを好きになったのなんてはじめてだよ。

こんなに僕を魅了するなんて、アデルきゅんはなんて罪な可愛子ちゃんなんだろう。



囚われのお姫様を助けるために、毎日せっせと信頼されるように頑張ってきた。

結婚式が行われるまでに、僕のアデルきゅんを救い出さなくてはならない。

もう籍を入れているけれど、そんなの関係ないね。

結婚式さえしなければ、アデルきゅんが魔王の嫁だなんて正式には知られないんだから。

アデルきゅんの側にいる間にいろいろ調べて、道具も集めて、場所も用意した。

集めた道具は、闇の精霊避けの魔道具、奴隷の首輪、魔物避けの魔道具、探知無効化魔道具、その他諸々。

アデルきゅんは強いから、魔力も武力も封じられる奴隷の首輪は優れものだ。

……もしもアデルきゅんが僕を拒んだら、悲しいから逆らえないように本当の奴隷にする気だよ。

僕をアデルきゅんの王子様だって理解できるまで性奴隷さ!



探知無効化は居場所をわからなくするためだ。

僕達の愛の巣になるのは地下室付きの山小屋だよ。

夜中に城を抜け出し、何日も徹夜して、せっせと頑張って一人で作ったんだ。

愛のパワーは何でも可能にするミラクルな力だからね!

眠らなくても栄養ドリンクがぶ飲みしてたら平気だったよ。

アデルきゅんとのラブラブ生活が待ってると思ったら、苦労だって幸せになるためのスパイスさ!



それで、見た目はただの山小屋で中もなんにもないけれど、隠蔽魔道具で地下室に繋がる入り口を隠してるんだ。

地下室の扉は僕の魔力じゃないと開けられない仕組み。

主に生活する部屋はベッドと机と椅子は二つ、あとは大人の玩具とイケナイお薬と拘束具をしまっている鍵付きの棚。

あとは、トイレとお風呂とキッチンと倉庫。

この地下室で最低でも3年は立て籠もれるように食材も消耗品もありとあらゆる物を揃えてるよ。

アデルきゅんが僕に素直になれなくても、お薬で素直になれるから大丈夫。



アデルきゅんとクソ陛下が結婚式の衣装の話をしていて、計画を実行しようと僕は思った。

爽やかな好青年に擬態していた僕のいれたハーブティーを安心して飲んでくれて嬉しいな。

今日は甘くて美味しいよね?

この睡眠薬ってちょっとお菓子みたいで僕も美味しく思ってる。

倒れたアデルきゅんを抱きしめて、つい顔がニヤけてしまった。

「今すぐ助けるからね?可愛いアデルきゅん♡」

飛びかかる魔物は毒針を刺し、助けを呼びに行こうとした闇の精霊を精霊弱体化魔道具で弱らせて、僕は転移魔道具でアデルきゅんを無事に攫ったのだった。
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