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42◆地面に埋めてみました

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マリアンヌ嬢に馬車に乗せられて連れてこられたのは森でした。

「さぁ!貴方みたいな穢れた神子なんて、私が逝かせてあげるわ!」

「……お手柔らかに」

マリアンヌ嬢は髪の毛がまたヘビになって、瞳もヘビのような瞳になり、短鞭を手にブンブンと振り回し始めました。

すごく危ない人オーラを感じますが、逃げるわけにはいかないので頑張りましょう。

……怪我させてしまったとしても、回復魔法でなんとかしましょう。

「石化ビームくらいなさい!」

「では、私はこうしますね」

シルベスターさんを石に変えたあの怪しい光を放ってきましたが、結界で反射させてみました。

石化の光は真っ直ぐマリアンヌ嬢の髪の毛だったヘビに直撃して、石になってしまいました。

「あぁっ!?何してくれてるのよ!私の大切なヘビが!」

マリアンヌ嬢は憤慨しながら、すぐに石化を解いていますね。

石化が解けたヘビは怒りからか、とてもシャーシャーと私を威嚇しています。



「……あの、私、思ったんですけど。貴女はラグのどんなところが好きなんですか?」

「いきなり何よ」

ふと私は思ったんです。

ラグを愛しているなら、どんなところが好きなのか。

その、同じ人を愛しているからか、気になってしまって……。

「いいわ。教えてあげる。ラグナロク様は、私の生きる希望なのよ」

「生きる希望」

「私がデビュタントをしたあの日、私に優しく微笑み祝福をしてくれた。あれは私に気があるから、あんな素敵な微笑みをみせてくれたのよ。私はわかっているわ。ラグナロク様は、私を愛しているって!!」

「……え?デビュタントで微笑み祝福をって……。それ、デビュタントした人皆にしているのでは?」

「確かに魔王陛下としてのお仕事として皆に微笑んで祝福していたけれど、私にだけは瞳に愛しているって気持ちを込めていたのよ!私にはわかるの。だから私は毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日、ラグナロク様に愛を伝えているのよ。たまにストーカーなんて冤罪で捕まるけれど、すぐに釈放される。私の愛の炎は不滅だから、フェニックスなんてあだ名まであるの。ぽっと出の神子如きが私の愛に勝てると思わないことね!ラグナロク様に相応しいのは私だけなのよ!」

あぁ、シルベスターさんが言ってましたね。

勘違いストーカーだと……意味がなんとなくよくわかりました。



なので私は、殺る気に燃えているマリアンヌ嬢の真下に魔法で穴を開けて、地面からマリアンヌ嬢の首から上だけが出ている見た目でマリアンヌ嬢を地面に埋めてみました。

「ふんぎゃー!!出しなさい!何をする気よ!」

「ちょっと冷静になってもらうだけですよ」

ヘビも暴れていますが、特に脅威を感じないので好きにさせてます。
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