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30◆【番外編】宴会の時の様子2【視点無し
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宴会なのだから、酒も当然ある。
ワイングラスのワインを美味しそうに飲むカテリーナが、サラダをカイザーとラグナロクにはいと渡した。
肉ばかり食べるから、つい健康面が心配になるのだ。
まぁ、ラグナロクは魚も食べてはいたけれど……。
「二人共、肉ばっかり食べてたら栄養偏るのよ」
「うっ!?野菜……」
「ありがとうな!」
アデルとエレインは野菜もしっかり食べていたので、カテリーナはこの二人の分は持ってこなかったようだ。
カイザーはギクッとサラダをみつめ、ラグナロクは普通に感謝をしてシャクシャクサラダを食べている。
それにカテリーナはウンウン頷いて満足した。
ふと、カテリーナはアデルの方を振り向いた。
「アデル、そういえば20歳の誕生日って祝ったの?」
「あ…いえ……」
「私、リーレン侯爵家をちょっと滅ぼしてくるわ」
「お母様、追い詰めすぎると鼠も猫を噛むそうですよ。なので、酒の勢いで出陣しないでくださいね」
アデルが誕生日を祝われてなかったことに怒りを感じたカテリーナを、エレインがそっと諌めたからなんとか落ち着いたが、もしも止めなかったら今頃リーレン侯爵家は全壊した上に息の根を止められていただろう。
酒を飲むと、普段理性で押さえている怪力が解放されやすいのだ。
周りが気をつけないと、カテリーナが酔いから覚めた時に何かが壊れていたりする。
壊した自覚は……もちろんない。
「アデル、遅くなったけど誕生日おめでとう。プレゼント、用意してなくてごめんなさいね」
「いえ、私が突然帰ってきたのですから、気にしないでください。お母様、お祝いありがとうございます」
「私も祝うよ。アデルおめでとう」
「「アデル、おめでとう!」」
「俺様も祝うぜ!アデルおめでとう!今はプレゼントないが、後で必ず誕生日プレゼント用意するからな!」
皆がアデルの誕生日を祝い、その気持ちにアデルは嬉しさから涙を流してしまう。
リーレン侯爵家での奴隷のような扱いが、アデルには遠い過去みたいに思えた。
「ありがとう……ございます……本当に……」
アデルの帰宅は急だったから、プレゼントはないし誕生日ケーキもない。
だがしかし!有能シェフは誕生日ケーキを用意していた!
何故なら、アデルは家族に愛されているからこそ、もしかしたら誕生日を急に祝うかもなんて予想をしていたのだ。
その予想はまさに的中した。
ロウソクの刺さったケーキを、シェフは当たり前のように持ってくる。
皆が驚くのは一瞬で、シェフはロイドからいい笑顔でサムズアップされていた。
ホワイトチョコプレートに【アデル様お誕生日おめでとうございます!】と書かれたイチゴが乗ったチョコケーキ。
ロウソクの火を吹き消したら、幸せの味を皆と食べる。
「あぁ、私、とても幸せです」
アデルはうっとりと呟くのだった。
ワイングラスのワインを美味しそうに飲むカテリーナが、サラダをカイザーとラグナロクにはいと渡した。
肉ばかり食べるから、つい健康面が心配になるのだ。
まぁ、ラグナロクは魚も食べてはいたけれど……。
「二人共、肉ばっかり食べてたら栄養偏るのよ」
「うっ!?野菜……」
「ありがとうな!」
アデルとエレインは野菜もしっかり食べていたので、カテリーナはこの二人の分は持ってこなかったようだ。
カイザーはギクッとサラダをみつめ、ラグナロクは普通に感謝をしてシャクシャクサラダを食べている。
それにカテリーナはウンウン頷いて満足した。
ふと、カテリーナはアデルの方を振り向いた。
「アデル、そういえば20歳の誕生日って祝ったの?」
「あ…いえ……」
「私、リーレン侯爵家をちょっと滅ぼしてくるわ」
「お母様、追い詰めすぎると鼠も猫を噛むそうですよ。なので、酒の勢いで出陣しないでくださいね」
アデルが誕生日を祝われてなかったことに怒りを感じたカテリーナを、エレインがそっと諌めたからなんとか落ち着いたが、もしも止めなかったら今頃リーレン侯爵家は全壊した上に息の根を止められていただろう。
酒を飲むと、普段理性で押さえている怪力が解放されやすいのだ。
周りが気をつけないと、カテリーナが酔いから覚めた時に何かが壊れていたりする。
壊した自覚は……もちろんない。
「アデル、遅くなったけど誕生日おめでとう。プレゼント、用意してなくてごめんなさいね」
「いえ、私が突然帰ってきたのですから、気にしないでください。お母様、お祝いありがとうございます」
「私も祝うよ。アデルおめでとう」
「「アデル、おめでとう!」」
「俺様も祝うぜ!アデルおめでとう!今はプレゼントないが、後で必ず誕生日プレゼント用意するからな!」
皆がアデルの誕生日を祝い、その気持ちにアデルは嬉しさから涙を流してしまう。
リーレン侯爵家での奴隷のような扱いが、アデルには遠い過去みたいに思えた。
「ありがとう……ございます……本当に……」
アデルの帰宅は急だったから、プレゼントはないし誕生日ケーキもない。
だがしかし!有能シェフは誕生日ケーキを用意していた!
何故なら、アデルは家族に愛されているからこそ、もしかしたら誕生日を急に祝うかもなんて予想をしていたのだ。
その予想はまさに的中した。
ロウソクの刺さったケーキを、シェフは当たり前のように持ってくる。
皆が驚くのは一瞬で、シェフはロイドからいい笑顔でサムズアップされていた。
ホワイトチョコプレートに【アデル様お誕生日おめでとうございます!】と書かれたイチゴが乗ったチョコケーキ。
ロウソクの火を吹き消したら、幸せの味を皆と食べる。
「あぁ、私、とても幸せです」
アデルはうっとりと呟くのだった。
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