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27◆魔王vs父親【ラグナロク視点
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「クリア伯爵家当主ロイド、そう簡単には倒されんぞ!!」
「ついに最後……必ず俺様が勝つ!!」
アデルの父親ロイドは剣を構えて、覇気みたいなオーラを滾らせている。
俺様も双剣を構えて、アデルを愛する気持ちをオーラにしてみせた。
もうすでに、オーラ同士の戦いは始まっているのだ。
「これで最後です。お二方、準備はよろしいですね?それでは……始め!」
父親は筋肉をムキッ!として剣を振りかぶる。
貴族らしい品のある剣筋だが、冒険者のような荒々しい剣筋も使いこなしているようだ。
「冒険者をしたことがあるのか?」
「当主になる前に少しね。私も若かったから!」
「今でも現役だろ!」
「褒めても何も出ないぞ!」
ガキンガキンと重い一撃を何度も受け止める。
そして父親は、真剣な眼差しで想いを語った。
「私は、もう間違いたくはない。私のせいでアデルが傷つき、いなくなったことをどう悔やめばいいのかもわからない。だから、二度とアデルを不幸にしないように手元にずっといさせることにした。だが、アデルが愛してる者と引き離すのは、それはそれでアデルを悲しませるだろう。だから、私はこの戦いを挑んだ。本気でアデルを愛してるなら、守る覚悟を、愛を、私を倒すことで信じさせてくれ。アデルを幸せにすると、私に刻み誓ってくれ!!」
「あぁ!信じさせてやる!誓ってやる!俺様は、アデルを未来永劫愛し続けるってな!」
強い一撃を連続で俺様はぶつけて、父親はそれを受け止めているが衝撃波までは防げてなくて着実にダメージを負っていく。
そして、会心の一撃が父親を吹っ飛ばした。
「ぬおぉーーーっ!ぐぁっ!!」
ゴンッ!
吹っ飛んだ父親は、その勢いで木に頭をぶつけてしまい気絶してしまった……。
「勝者、ラグナロク様!」
「よっしゃーーーっ!!」
俺様は勝利の雄叫びをあげて、アデルの下まで走ると抱きしめて勝利の喜びを分かち合う。
「ラグ、おめでとうございます!でもこんなに怪我をして……痛かったですよね」
そう言って、アデルは魔法で俺様の怪我を全部治して、ボロボロになった衣類も元の綺麗な服に直してくれた。
「アデル、ありがとうな!」
「ラグも、私のためにありがとうごさいました」
「見事だったよ。ラグナロク君、アデルを頼むぞ。不幸にしたらわかっているだろうな?」
「もちろんだぜ義父殿!」
目を覚ました父親と握手を交わして、男の約束をする。
カイザーもエレインも母親も、俺様を認めてくれたようで最初の不穏さはもう感じなかった。
今夜は俺様の歓迎会とか、アデルが帰ってきた祝いだとかで宴会だそうだ。
「家のシェフのご飯はとても美味しいですから、楽しみにしてくださいね!」
「アデルの笑顔で白米三杯はイケるぜ」
「パンも美味しいですよ」
アデルはパンの方が好きなのかな?
「肉も食えよ」
カイザーは肉をすすめてきた。
「魚も食べてくださいね」
エレインは魚をすすめてきた。
「あら、野菜も食べないと栄養が偏るわよ」
母親はなんか母親らしいすすめだな。
「デザートも食えよ」
父親はまさかのデザートをすすめてきた。
……もしかして、皆それぞれ好きなものをすすめてきたのかな?
「ついに最後……必ず俺様が勝つ!!」
アデルの父親ロイドは剣を構えて、覇気みたいなオーラを滾らせている。
俺様も双剣を構えて、アデルを愛する気持ちをオーラにしてみせた。
もうすでに、オーラ同士の戦いは始まっているのだ。
「これで最後です。お二方、準備はよろしいですね?それでは……始め!」
父親は筋肉をムキッ!として剣を振りかぶる。
貴族らしい品のある剣筋だが、冒険者のような荒々しい剣筋も使いこなしているようだ。
「冒険者をしたことがあるのか?」
「当主になる前に少しね。私も若かったから!」
「今でも現役だろ!」
「褒めても何も出ないぞ!」
ガキンガキンと重い一撃を何度も受け止める。
そして父親は、真剣な眼差しで想いを語った。
「私は、もう間違いたくはない。私のせいでアデルが傷つき、いなくなったことをどう悔やめばいいのかもわからない。だから、二度とアデルを不幸にしないように手元にずっといさせることにした。だが、アデルが愛してる者と引き離すのは、それはそれでアデルを悲しませるだろう。だから、私はこの戦いを挑んだ。本気でアデルを愛してるなら、守る覚悟を、愛を、私を倒すことで信じさせてくれ。アデルを幸せにすると、私に刻み誓ってくれ!!」
「あぁ!信じさせてやる!誓ってやる!俺様は、アデルを未来永劫愛し続けるってな!」
強い一撃を連続で俺様はぶつけて、父親はそれを受け止めているが衝撃波までは防げてなくて着実にダメージを負っていく。
そして、会心の一撃が父親を吹っ飛ばした。
「ぬおぉーーーっ!ぐぁっ!!」
ゴンッ!
吹っ飛んだ父親は、その勢いで木に頭をぶつけてしまい気絶してしまった……。
「勝者、ラグナロク様!」
「よっしゃーーーっ!!」
俺様は勝利の雄叫びをあげて、アデルの下まで走ると抱きしめて勝利の喜びを分かち合う。
「ラグ、おめでとうございます!でもこんなに怪我をして……痛かったですよね」
そう言って、アデルは魔法で俺様の怪我を全部治して、ボロボロになった衣類も元の綺麗な服に直してくれた。
「アデル、ありがとうな!」
「ラグも、私のためにありがとうごさいました」
「見事だったよ。ラグナロク君、アデルを頼むぞ。不幸にしたらわかっているだろうな?」
「もちろんだぜ義父殿!」
目を覚ました父親と握手を交わして、男の約束をする。
カイザーもエレインも母親も、俺様を認めてくれたようで最初の不穏さはもう感じなかった。
今夜は俺様の歓迎会とか、アデルが帰ってきた祝いだとかで宴会だそうだ。
「家のシェフのご飯はとても美味しいですから、楽しみにしてくださいね!」
「アデルの笑顔で白米三杯はイケるぜ」
「パンも美味しいですよ」
アデルはパンの方が好きなのかな?
「肉も食えよ」
カイザーは肉をすすめてきた。
「魚も食べてくださいね」
エレインは魚をすすめてきた。
「あら、野菜も食べないと栄養が偏るわよ」
母親はなんか母親らしいすすめだな。
「デザートも食えよ」
父親はまさかのデザートをすすめてきた。
……もしかして、皆それぞれ好きなものをすすめてきたのかな?
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