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18◆魔王、やらかす【ラグナロク視点
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アデルを魔族にしようと決めた俺様は、アデルにすべてを話すことにした。
初恋を自覚する前は、自分自身のことを言えないと思っていた。
だが、俺様はこの胸のドキドキの理由に気づいたからな……。
……まぁ、魔族とか魔王とかダンジョンの管理者とか言われたら、人間として拒絶される可能性も否定はできないけれど、アデルと俺様は仲良しだと思うから……大丈夫だと信じたい。
ちなみに俺様は俺様のことを話すと決めたけど、だからといってアデルにアデルのことを無理に話させるつもりはない。
ただ俺様は、アデルが好きだと、一目惚れなんだと、だから魔族になって俺様と結婚してくれと、そう告白するだけだ。
それをアデルが受け入れてくれるかはわからないけどな。
だけど、一度の告白でダメでも何度も告白する。
諦めないことが大事なんだぜ!
そして、俺様はアデルのところに真っ赤な薔薇の花束を持って会いに行ったんだ。
ほら、告白っていったらやっぱり真っ赤な薔薇の花束だろ?
俺様が読んだ恋愛指南書にはそう書いてあった。
ちなみに、店にあるだけ買うって言ったら店員がびっくりして、「トラック一台分になりますが、本当にあるだけ買われますか?」と聞かれた俺様は持てる量に減らした。
……トラック一台分はちょっと持てそうにない。
それにしても、両手に双剣みたいに大輪の花束を持つ俺様をみて、なんで店員は必死に笑いを堪えていたんだろうな。
不思議だぜ。
……まぁ、とにかく。
俺様は会いに行ったんだ。
そしてみたものは……。
「にゃんにゃん!」
「ふふ、ジュールはボール遊びが本当に好きですね」
アデルがジュールと呼んでいるのは、猫かぶり狼という魔物で、猫の鳴き声で獲物を油断させてから狩る狼の魔物だ。
だがその性質は下剋上で、自分よりも相手が強者だとものすごく懐くが、隙をみせると殺られたりする。
しかし、自分が絶対に勝てない相手だと悟ると花をプレゼントして絶対の忠誠を示すが、今度は隙あらば求愛してくる。
そんな猫かぶり狼と無邪気に遊ぶアデル。
ボールを投げて、ジュールが取ってくる微笑ましい遊びだ。
だが、アデルがボールとして投げている物は……魔物の眼球だ。
たぶん、魔物を倒した時に素材として手に入れたんだろう。
……。
「よぅ!アデル。なんで眼球をボールの代わりにしてるんだ?」
「ラグ!こんにちは。ボールになりそうな物が他になかったからですよ」
ニッコリ微笑むアデル。
なんか、アデルの精神面が逞しくなってる気がする。
確かにあれは、程よい硬さと柔らかさで、目を閉じてればボールみたいだよな。
……めっちゃ見た目が眼球だけどな。
「それよりラグ、どうしたんですか?その花束は」
不思議そうに花束をみるアデルに俺様はその花束を向ける。
そして……。
「あ、あぁ。その……だな。あのな……っ!アデル、好きだ!!ヤラせてくれ!!」
「え、えぇーーーっ!?」
あああぁっ!やっべぇ!!
俺様はちょっと欲望が先走ってしまって、最低な告白をしてしまった!
ヤラせてくれってなんだよ!?
まるで身体が目当てみたいじゃないか!
俺様は、自責の念で顔から火が出そうだ。
アデルも驚き過ぎて、真っ赤になって硬直している。
……それからしばらく、気不味い沈黙が流れてしまうのだった。
初恋を自覚する前は、自分自身のことを言えないと思っていた。
だが、俺様はこの胸のドキドキの理由に気づいたからな……。
……まぁ、魔族とか魔王とかダンジョンの管理者とか言われたら、人間として拒絶される可能性も否定はできないけれど、アデルと俺様は仲良しだと思うから……大丈夫だと信じたい。
ちなみに俺様は俺様のことを話すと決めたけど、だからといってアデルにアデルのことを無理に話させるつもりはない。
ただ俺様は、アデルが好きだと、一目惚れなんだと、だから魔族になって俺様と結婚してくれと、そう告白するだけだ。
それをアデルが受け入れてくれるかはわからないけどな。
だけど、一度の告白でダメでも何度も告白する。
諦めないことが大事なんだぜ!
そして、俺様はアデルのところに真っ赤な薔薇の花束を持って会いに行ったんだ。
ほら、告白っていったらやっぱり真っ赤な薔薇の花束だろ?
俺様が読んだ恋愛指南書にはそう書いてあった。
ちなみに、店にあるだけ買うって言ったら店員がびっくりして、「トラック一台分になりますが、本当にあるだけ買われますか?」と聞かれた俺様は持てる量に減らした。
……トラック一台分はちょっと持てそうにない。
それにしても、両手に双剣みたいに大輪の花束を持つ俺様をみて、なんで店員は必死に笑いを堪えていたんだろうな。
不思議だぜ。
……まぁ、とにかく。
俺様は会いに行ったんだ。
そしてみたものは……。
「にゃんにゃん!」
「ふふ、ジュールはボール遊びが本当に好きですね」
アデルがジュールと呼んでいるのは、猫かぶり狼という魔物で、猫の鳴き声で獲物を油断させてから狩る狼の魔物だ。
だがその性質は下剋上で、自分よりも相手が強者だとものすごく懐くが、隙をみせると殺られたりする。
しかし、自分が絶対に勝てない相手だと悟ると花をプレゼントして絶対の忠誠を示すが、今度は隙あらば求愛してくる。
そんな猫かぶり狼と無邪気に遊ぶアデル。
ボールを投げて、ジュールが取ってくる微笑ましい遊びだ。
だが、アデルがボールとして投げている物は……魔物の眼球だ。
たぶん、魔物を倒した時に素材として手に入れたんだろう。
……。
「よぅ!アデル。なんで眼球をボールの代わりにしてるんだ?」
「ラグ!こんにちは。ボールになりそうな物が他になかったからですよ」
ニッコリ微笑むアデル。
なんか、アデルの精神面が逞しくなってる気がする。
確かにあれは、程よい硬さと柔らかさで、目を閉じてればボールみたいだよな。
……めっちゃ見た目が眼球だけどな。
「それよりラグ、どうしたんですか?その花束は」
不思議そうに花束をみるアデルに俺様はその花束を向ける。
そして……。
「あ、あぁ。その……だな。あのな……っ!アデル、好きだ!!ヤラせてくれ!!」
「え、えぇーーーっ!?」
あああぁっ!やっべぇ!!
俺様はちょっと欲望が先走ってしまって、最低な告白をしてしまった!
ヤラせてくれってなんだよ!?
まるで身体が目当てみたいじゃないか!
俺様は、自責の念で顔から火が出そうだ。
アデルも驚き過ぎて、真っ赤になって硬直している。
……それからしばらく、気不味い沈黙が流れてしまうのだった。
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