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7◆調理道具を手に入れました
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ドラゴンを倒した後、私はボス部屋から出て辺りを散策しました。
おかしなことに、ボス部屋には次の階層に降りる階段があるはずなのになかったんです。
もしかしたら違う場所にあるのか、それとも実はドラゴンはボスじゃなかったのか……そのどちらかなのでしょうね。
それぞれに武器を持って出てきた牛の頭が二つの身体が人型の私四人分ぐらい大きな魔物の群れに遭遇しました。
な、なんと逞しい身体でしょう……腰みのだけのほぼ全裸は刺激が強くてなりません!
みえそうでみえないチラリズムに、私は赤面しました。
「ハレンチ!ハレンチです!服を着てください!」
思わず叫びましたが、魔物に対して意味はないでしょうね……。
私は他者の裸に耐性がないんです。
ラグナー様とは白い結婚で、私のこの身体はまだ清い身のままです。
さらに、誓いのキスがファーストキスでした。
それ以降のキスはしたことないですね。
貴族ですから、家族とお風呂というのもありませんでした。
あぁ、私は思わず目を閉じてしまいます。
目を開かなくてはいけませんのに、そうわかっているのに……逞しい身体が!筋肉ムキムキなんです!きゃー!
ちょっと冷静になれない私は無意識で、氷の槍を魔法で何十本出して放っていました。
……気付いたら牛の魔物が穴だらけになって消えてゆくところでした。
あらまぁ、私ったら……お恥ずかしい……。
牛の魔物からはリンゴみたいな実がいっぱいと、捻れた角いっぱいと、お肉……身体が人型だったのにお肉が手に入りました。
これは……牛肉と呼べるのでしょうか……?
ちなみに、氷は水魔法です。
風魔法で雷なんかも使えるんですよ。
魔法って、こんな風に使えるだなんて知りませんでした。
ふふ、私、ちょっと楽しくなってます。
上に行く階段しかみつからなかったので、テントを張って休憩をしましょう。
そして私は、ドラゴンのお肉をどうやって食べようか悩んでしまいます。
刃物でしたら魔物を倒した時の七色に煌めく不思議なナイフがありますから、切ることは問題なくできます。たぶん。
ですが、ドラゴンのお肉は焚き火で中まで火が通るのでしょうか……。
味付けは、ちょっとスパイシーな香りの実をみつけたので使ってみようと思います。
……毒ではないといいのですが。
また兎の角に刺して焼くしかないですよね。
ちなみに、前に使用した兎の角は元の色に戻らなかったので別個体の角です。
私はナイフと角を出そうと袋を漁ってみました。
すると、なんということでしょう!
私は調理道具が袋の中に揃って入っていることに気付きました。
先ほどまではなかったはずなのですが、どこからこの有り難い道具は現れたのでしょう。
おや?ドラゴンを倒した時の宝玉がありませんね。
宝玉が消えて調理道具が現れたということは、もしかして………!
「あの宝玉は、調理道具を出してくれる玉だったんですね!」
私はその考えに納得して、さっそく調理道具を出してみました。
包丁、まな板、フライパン、鍋、お馴染みの調理道具達。
いくら私が料理をしたことがなかったとはいえ、使い方なら存じていますよ。
あら?まぁ、なんという親切でしょうか……!
食器まで揃っているではないですか!
スプーンとフォークとナイフ(食事用)までありますよ!
あぁ、あぁ!なんと有り難い……。
私はダンジョン様に、そして恵みを与えてくださる神様に感謝の祈りを捧げました。
おかしなことに、ボス部屋には次の階層に降りる階段があるはずなのになかったんです。
もしかしたら違う場所にあるのか、それとも実はドラゴンはボスじゃなかったのか……そのどちらかなのでしょうね。
それぞれに武器を持って出てきた牛の頭が二つの身体が人型の私四人分ぐらい大きな魔物の群れに遭遇しました。
な、なんと逞しい身体でしょう……腰みのだけのほぼ全裸は刺激が強くてなりません!
みえそうでみえないチラリズムに、私は赤面しました。
「ハレンチ!ハレンチです!服を着てください!」
思わず叫びましたが、魔物に対して意味はないでしょうね……。
私は他者の裸に耐性がないんです。
ラグナー様とは白い結婚で、私のこの身体はまだ清い身のままです。
さらに、誓いのキスがファーストキスでした。
それ以降のキスはしたことないですね。
貴族ですから、家族とお風呂というのもありませんでした。
あぁ、私は思わず目を閉じてしまいます。
目を開かなくてはいけませんのに、そうわかっているのに……逞しい身体が!筋肉ムキムキなんです!きゃー!
ちょっと冷静になれない私は無意識で、氷の槍を魔法で何十本出して放っていました。
……気付いたら牛の魔物が穴だらけになって消えてゆくところでした。
あらまぁ、私ったら……お恥ずかしい……。
牛の魔物からはリンゴみたいな実がいっぱいと、捻れた角いっぱいと、お肉……身体が人型だったのにお肉が手に入りました。
これは……牛肉と呼べるのでしょうか……?
ちなみに、氷は水魔法です。
風魔法で雷なんかも使えるんですよ。
魔法って、こんな風に使えるだなんて知りませんでした。
ふふ、私、ちょっと楽しくなってます。
上に行く階段しかみつからなかったので、テントを張って休憩をしましょう。
そして私は、ドラゴンのお肉をどうやって食べようか悩んでしまいます。
刃物でしたら魔物を倒した時の七色に煌めく不思議なナイフがありますから、切ることは問題なくできます。たぶん。
ですが、ドラゴンのお肉は焚き火で中まで火が通るのでしょうか……。
味付けは、ちょっとスパイシーな香りの実をみつけたので使ってみようと思います。
……毒ではないといいのですが。
また兎の角に刺して焼くしかないですよね。
ちなみに、前に使用した兎の角は元の色に戻らなかったので別個体の角です。
私はナイフと角を出そうと袋を漁ってみました。
すると、なんということでしょう!
私は調理道具が袋の中に揃って入っていることに気付きました。
先ほどまではなかったはずなのですが、どこからこの有り難い道具は現れたのでしょう。
おや?ドラゴンを倒した時の宝玉がありませんね。
宝玉が消えて調理道具が現れたということは、もしかして………!
「あの宝玉は、調理道具を出してくれる玉だったんですね!」
私はその考えに納得して、さっそく調理道具を出してみました。
包丁、まな板、フライパン、鍋、お馴染みの調理道具達。
いくら私が料理をしたことがなかったとはいえ、使い方なら存じていますよ。
あら?まぁ、なんという親切でしょうか……!
食器まで揃っているではないですか!
スプーンとフォークとナイフ(食事用)までありますよ!
あぁ、あぁ!なんと有り難い……。
私はダンジョン様に、そして恵みを与えてくださる神様に感謝の祈りを捧げました。
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