愛しい人はベッドの下ではぁはぁ言っている

3◆魔術師の職場

職場にて。

魔術の研究中のアリエルを背後から抱きしめて、その頭を吸うユーリ。ハスハス！

「はぁはぁ…アリエルからいい匂いが………」

「ユーリ、手元が狂うよ」

他の魔術師達は、イチャイチャしている二人に慣れている。

慣れているけど、どんなにイチャイチャしていても二人は付き合っていないのだ。

付き合っているのかと聞けば否定する二人。

でも、両片思いは周りにはバレバレなのだ。

周りは今日も、もう付き合っちゃえよともやもやが募る。

「あっ！ユーリ、今お尻揉んだら……わぁっ！？」

「あ」

ボフン！！

アリエルの研究中の魔術が暴走して、デカい煙になって部屋に充満した。

窓が急いで開けられ、紫色の煙が外にモクモクと流れていく。

「ユーリ」

「えっと………ごめんね？」

チュッ。

アリエルはユーリにキスをされて、仕方ないといった風にユーリを許すのだった。



魔術の暴走に巻き込まれた周りは、ちょっとイラッとしたがなんとか我慢した。

何故なら、怪我人などが出ない暴走だったからだ。

そして煙を浴びた魔術師達は、デバフで一定時間アフロになっているが、代わりに一定時間モテるバフもついている。

皆、ちょっと花街に用事ができたらしくてまだ昼間なのに飛んでいってしまった。

きっと今頃ベッドでフィーバーしているのだろう。

………ちなみに、アリエルとユーリも絶賛アフロである。