引きこもり陰キャに惚れた九尾の獣人は求愛に必死！

13◆発情期

獣人には当たり前にやってくる発情期。

なる時期は個人差があるが、期間が1週間ぐらいなのは皆同じ。

だが、能力が強ければ強いほどに発情期もキツくなる。

アンリは強いから毎年かなりキツイ。

今までのアンリは、発情期で参っている時に我が身を守るために雲隠れして強力な結界を張っていた。

お相手のいない今まではただただ辛い発情期……だが、今は番にと決めたカンナがいる。

「カンナ、俺明日から発情期なんだ」

「発情期……？春先に猫がにゃーにゃー言ってるアレ……？」

「動物は春先でも、獣人はなる時期が個人差なんだよ」

「………そうなんだ」

「相手してね♡」

「え」

硬直していたカンナは、夜中にさっそくアンリに美味しく頂かれる。

逃げ場？………そんなものはない！



「はあはあ♡逃さないよ？」

「……っ！」

ベッドでアンリに組み伏せられたカンナは、哀れな子兎のようにプルプル震えている。

アンリのギンギンに勃つモノがカンナの腹に当たり、固まった隙に素っ裸にされてしまった。

「乳首がピンクで可愛いね」

「……コメントに困る」

ニヤニヤ顔のアンリに乳首をまじまじみられ、困ってしまうカンナ。

「あーん♡」

「ふあっ！」

遠慮なくパクリと口に含まれ、カンナは意外と嫌じゃないことに気づいてしまう。

抵抗されないのをいいことに、アンリはカンナの隅々まで味わっていった。

ペロペロペロペロ。

………獣人は舐めるのがお好きなのかと思ったカンナである。

愛撫を丹念にされて、お尻もしつこく解されて、初めてなのに指より太いモノが欲しくなって……そこに勃起したアンリのモノをみせられたら、もうおねだりしても仕方ない話だろう。

「アンリ……それがほしい………」

「待ってました！！」

大はしゃぎしてしまう中、アンリはカンナに大事なことを言っていない。

行為中に興奮し過ぎると獣型になるとか、同性でも子供できるとか、避妊はしないつもりとか………デキたらカンナの逃げ道がなくなるだろうと、ちょっとせこいことを考えている。

アンリはほくそ笑み、そして………。

「あぁっ！」



カンナが意識を取り戻したのは、1週間後のことだった。