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本編◆第一章
10◆バジル視点
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村では、基本的に自給自足だから森の外には滅多なことでは出ないらしいフェンリル達。
森の気候は一年中変わらず快適になるようにフェンリルパワーでしているそうで、森の恵みが尽きるとかはないみたい。
浴衣と草履はフェンリル達が素材を集め、せっせと作ると聞いた。
ちなみに、浴衣と草履と……下着なしの理由を聞いてみたら、脱ぎやすさと着やすさを求めた結果なんだって。
シンプル・イズ・ベストかな。
「ルディガー様、バジルに森を案内してあげたらどうですか?」
「つまり、デートだな!」
「いえ、案内です」
「私とバジルのイチャイチャラブラブなデートだな!!」
「………」
あぁ、呆れ顔でクロムさんが黙っちゃったよ。
クロムさんに森の案内をススメられたルディガーさんは、デートだデートだとはしゃいでいる。
まるで、小さな子がお菓子もらえて喜んでいるように無邪気なはしゃぎっぷりだ。
………ちょいちょい下半身のみたくないナニがチラチラとチラリズムかましてるけど、尻尾もブンブン振っていてわりと可愛い。
チラリズムしてるナニさえみなければ、ルディガーさん可愛いよね。
なんかね、ルディガーさんのルディガーさんを見すぎて慣れたことが、ちょっと悲しいような気もするんだ。
なんか………僕が穢れてしまったような気がするから。
「バジル、私とデートにいくぞ♡」
「バジル、この駄犬……おっと失礼駄犬ルディガー様に無理矢理迫られたら、叫んでくださいね」
「………おいクロム、言い直せてないぞ」
クロムさん、笑顔でルディガーさんを目の前に駄犬と呼ぶとは………強いと思った。主にメンタルが。
とりあえず、僕はルディガーさんと森を歩く。
爽やかな森の自然の香りが、僕の心を優しく癒やしてくれるようだよ。
「バジル、この実は甘くて美味しいぞ」
木になっていた紫色の実を魔法で二個取ったルディガーさんが、一個をどうぞって差し出してくれた。
みたことないけど、桃みたいな匂いする。
僕はそれを食べてみた。
「本当に甘くて美味しいですね……というか、やっぱり桃だ」
「このシュヴァの森は、人間達の理とは少し違う。私達フェンリルにとって住みやすい場所となっていて、人間からしたら身近にある異次元。故に、人間は入ってこれない」
「え?でも僕とか、僕を捨てた人達とか入ってますよね」
「………フェンリルは鼻がよくてな、匂いでわかっていることは、あの場に人間はバジルしか入っていない。そして、バジルがどこから入って来たかも不明だ」
「どういうことです?」
「バジルはあの場に一人で突如現れた……そんな感じだった」
桃をムシャムシャ食べながら、僕は首を傾げる。
「そういえば、シュヴァの森って聞いたことなかったけど、どの辺りにあるんですか?」
「どこの森にもあって、どこの森にもない。人間の土地にあるわけじゃないからな。極偶に、バジルのように迷い込む人間もいる。その人間達から私達の村のことを知った人々が、幻の村と呼んでいるらしい」
ん?幻の村なら僕も知っているぞ!
「幻の村って、絵本で読みましたよ!誰も知らない秘密の森にある幻の村には、大きな白いワンワン達が暮らしていますって内容でした!」
「白いワンワン!?」
フェンリル達は、皆銀色の毛色で身体が大きい。
銀色だから、白色にみえなくもないよね。
たぶんフェンリルはイヌ科だろうから、ワンワンで間違いじゃないと思う。
………ルディガーさんが口をパカッと開けていたから、僕はとりあえずルディガーさんの口に桃を突っ込んどいたよ。
森の気候は一年中変わらず快適になるようにフェンリルパワーでしているそうで、森の恵みが尽きるとかはないみたい。
浴衣と草履はフェンリル達が素材を集め、せっせと作ると聞いた。
ちなみに、浴衣と草履と……下着なしの理由を聞いてみたら、脱ぎやすさと着やすさを求めた結果なんだって。
シンプル・イズ・ベストかな。
「ルディガー様、バジルに森を案内してあげたらどうですか?」
「つまり、デートだな!」
「いえ、案内です」
「私とバジルのイチャイチャラブラブなデートだな!!」
「………」
あぁ、呆れ顔でクロムさんが黙っちゃったよ。
クロムさんに森の案内をススメられたルディガーさんは、デートだデートだとはしゃいでいる。
まるで、小さな子がお菓子もらえて喜んでいるように無邪気なはしゃぎっぷりだ。
………ちょいちょい下半身のみたくないナニがチラチラとチラリズムかましてるけど、尻尾もブンブン振っていてわりと可愛い。
チラリズムしてるナニさえみなければ、ルディガーさん可愛いよね。
なんかね、ルディガーさんのルディガーさんを見すぎて慣れたことが、ちょっと悲しいような気もするんだ。
なんか………僕が穢れてしまったような気がするから。
「バジル、私とデートにいくぞ♡」
「バジル、この駄犬……おっと失礼駄犬ルディガー様に無理矢理迫られたら、叫んでくださいね」
「………おいクロム、言い直せてないぞ」
クロムさん、笑顔でルディガーさんを目の前に駄犬と呼ぶとは………強いと思った。主にメンタルが。
とりあえず、僕はルディガーさんと森を歩く。
爽やかな森の自然の香りが、僕の心を優しく癒やしてくれるようだよ。
「バジル、この実は甘くて美味しいぞ」
木になっていた紫色の実を魔法で二個取ったルディガーさんが、一個をどうぞって差し出してくれた。
みたことないけど、桃みたいな匂いする。
僕はそれを食べてみた。
「本当に甘くて美味しいですね……というか、やっぱり桃だ」
「このシュヴァの森は、人間達の理とは少し違う。私達フェンリルにとって住みやすい場所となっていて、人間からしたら身近にある異次元。故に、人間は入ってこれない」
「え?でも僕とか、僕を捨てた人達とか入ってますよね」
「………フェンリルは鼻がよくてな、匂いでわかっていることは、あの場に人間はバジルしか入っていない。そして、バジルがどこから入って来たかも不明だ」
「どういうことです?」
「バジルはあの場に一人で突如現れた……そんな感じだった」
桃をムシャムシャ食べながら、僕は首を傾げる。
「そういえば、シュヴァの森って聞いたことなかったけど、どの辺りにあるんですか?」
「どこの森にもあって、どこの森にもない。人間の土地にあるわけじゃないからな。極偶に、バジルのように迷い込む人間もいる。その人間達から私達の村のことを知った人々が、幻の村と呼んでいるらしい」
ん?幻の村なら僕も知っているぞ!
「幻の村って、絵本で読みましたよ!誰も知らない秘密の森にある幻の村には、大きな白いワンワン達が暮らしていますって内容でした!」
「白いワンワン!?」
フェンリル達は、皆銀色の毛色で身体が大きい。
銀色だから、白色にみえなくもないよね。
たぶんフェンリルはイヌ科だろうから、ワンワンで間違いじゃないと思う。
………ルディガーさんが口をパカッと開けていたから、僕はとりあえずルディガーさんの口に桃を突っ込んどいたよ。
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