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本編◆第一章

3◆バジル視点

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どうやら僕は、フェンリルの村に連れてこられたようだ。

彼等は森の中で自然と共に生きている。

普段は獣人のように、耳と尻尾だけが出ている人化状態で生活をしているそうだ。

もふもふな耳と尻尾が可愛いよ♡

可愛いけど、人の寝てるところを襲うのは良くないと僕は思うんだ。僕、狸寝入りだったけど!!

何かすごく至近距離から視線を感じまくってたし、ものすごくはぁはぁ聞こえてたし、そのはぁはぁが近づいてきて息が顔に当たって……流石にやばいと思って目を開けたら、変態イケメンのドアップが目の前にあって、悲鳴を上げずにはいられなかった。

だって……目が血走っていて、涎が出ていて、はぁはぁ言っていて………絶対的にやばかったんだもん!!

変態怖いよ!

イケメンでも怖いよ!

………しばらくプルプル震えていたのは許してほしい。



さて、事情を説明したらこの村に住んでいいことになった。

行く当てがないから助かるけれど、本当にいいのだろうか?

「僕みたいな存在がいて迷惑じゃないですか?」

「迷惑じゃない。むしろ、ルディガー様のためにもいてください。ほら、みてくださいあの下半身」

「うわぁ………」

ルディガーさんの右腕クロムさんに言われて、ルディガーさんの下半身をみたら………見たことを後悔した。

この村の衣類といえば浴衣で、その浴衣には下着を身につけないそうなんだ。

だから………ルディガーさんの元気なルディガーさんがこんにちはしているのがみえてるの。

ひえぇっ!!

「どうしてルディガーさんは隠さないんですか?」

「もう気づいてるかもしれませんが、私達フェンリルは男しかいないんです。だから見られても困らないんですよね。だから隠さないんです。むしろ、好意を持ってる相手には積極的に見せに行くスタイルです」

「お、おう………」

わりとフェンリルに夢とか抱いてたけど、その夢が壊れた瞬間だった。
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