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二章 旅立ちの日
45.ねこがしゃべtttt
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「まぁ……そういうことにしときますよ」
『ンォォゥ(聞こえておろうに、何故無視をする』
「あはは、ありがとうございます。とりあえずご飯食べようかと思いまして」
「かしこまりました、モーニングならABCの三セットから選べますが」
「んー、じゃあBセットでお願いします。あと茹で肉もいただけますか?」
「かしこまりました」
僕は注文をした後、窓側のテーブルに座りバッグからペンと紙を取り出した。
拝啓アリエス殿、と書き出し、ここテルルで起きている事を箇条書きにしていく。
領主の事、関税の事、汚染された土砂の事、街の事などと見た限りの事実のみを書き記していく。
一応チャロの事も書いておくが、ただ野良猫を拾ったとだけ記しておく。
『ニャオウ(おい、主人様よ。ニャぜ聞こえないフリをする』
「んー? 今ちょっと考え事してるから後にしてくれますか?」
『グルルゥ……(ふむ……ワシと対話する気があるのか無いのか、どちらニャのじゃ』
「ある無しとかじゃなくて、今は……ってあれ? 今誰か喋ってたか?」
『ニャフン(ようやっと気付きおったか、ワシじゃ』
「え、どこですか? チャロ静かにして」
『ギニャアア!(ワシじゃと言っとろうが!』
「うわっ!」
僕がキョロキョロ周りを見ていると、横にいたチャロが突然大きな声で鳴いて暴れ出した。
ワシ、とか言って……た……え? まさか。
「ち、チャロー? チャロさんー?」
『フゥゥー……!(ニャんじゃ! 戯けが!』
「んーと、どうなってるんだ? チャロが喋って、というより頭の中に直接声がする感じ……」
『オォン、ニャオス(そりゃそうやって話してるんニャから、当たり前じゃろが』
まさかとは思ったが、まさかまさか本当にチャロが喋っているとは。
意思の疎通が出来た時も驚いたけれど、今回はそれ以上にびっくり仰天ですよ。
『まぁ鳴かずともこうして話せるんじゃがニャ』
「凄いなぁ……どうなってるんだ?」
『ニャムニャムニャム(お主の魔力と同調して、思考を繋げているだけじゃ』
「同調……?」
『さっきワシがお主を喰ろうたじゃろ、その時にニャニャッと噛んでお主の魔力をいただいたんじゃよ』
「なん、だと」
『本当ニャらすぐ話が通じるはずじゃったんじゃがなぁ、少し時間がかかってしまい、今に至るというわけじゃニャ』
「わけじゃニャ、って普通に言われてもこっちは気が動転してますが」
『そうみたいじゃニャ、外面は冷静ぶっているが心の中は大時化の海のように荒らぶっておるわいニャ』
「ニャんで分かるんだ」
『言ったであろ。お主の思考と繋げておると。それすなわちお主の思考と感情の波はこのワシにダダ漏れという事じゃ』
「そういうのプライベートの侵害って言うんだぞ、やめろ、心を読むな」
「ニャオウ(仕方ニャい、考えておくわい』
「何でお前そんなふてぶてしいんだっ! そもそもお前は猫なのか? 魔物なのか? そこんとこどうなんだ」
「ゴロゴロ……(猫ではあるが、魔物ではニャい。あんニャ下等で矮小な生物と同じに見るでニャいわ』
「じゃあなんなんだよ」
「ンニャッ(ワシは神じゃ』
「はいはい凄い凄い、それで? 何神なの?」
「ンニャ……(信じておらんニャ? そうさニャ、神だと言いたい所じゃがのぉ、ワシは闇の神、暗黒神テネブラシュヴェルの化身――の欠片じゃよ』
『ンォォゥ(聞こえておろうに、何故無視をする』
「あはは、ありがとうございます。とりあえずご飯食べようかと思いまして」
「かしこまりました、モーニングならABCの三セットから選べますが」
「んー、じゃあBセットでお願いします。あと茹で肉もいただけますか?」
「かしこまりました」
僕は注文をした後、窓側のテーブルに座りバッグからペンと紙を取り出した。
拝啓アリエス殿、と書き出し、ここテルルで起きている事を箇条書きにしていく。
領主の事、関税の事、汚染された土砂の事、街の事などと見た限りの事実のみを書き記していく。
一応チャロの事も書いておくが、ただ野良猫を拾ったとだけ記しておく。
『ニャオウ(おい、主人様よ。ニャぜ聞こえないフリをする』
「んー? 今ちょっと考え事してるから後にしてくれますか?」
『グルルゥ……(ふむ……ワシと対話する気があるのか無いのか、どちらニャのじゃ』
「ある無しとかじゃなくて、今は……ってあれ? 今誰か喋ってたか?」
『ニャフン(ようやっと気付きおったか、ワシじゃ』
「え、どこですか? チャロ静かにして」
『ギニャアア!(ワシじゃと言っとろうが!』
「うわっ!」
僕がキョロキョロ周りを見ていると、横にいたチャロが突然大きな声で鳴いて暴れ出した。
ワシ、とか言って……た……え? まさか。
「ち、チャロー? チャロさんー?」
『フゥゥー……!(ニャんじゃ! 戯けが!』
「んーと、どうなってるんだ? チャロが喋って、というより頭の中に直接声がする感じ……」
『オォン、ニャオス(そりゃそうやって話してるんニャから、当たり前じゃろが』
まさかとは思ったが、まさかまさか本当にチャロが喋っているとは。
意思の疎通が出来た時も驚いたけれど、今回はそれ以上にびっくり仰天ですよ。
『まぁ鳴かずともこうして話せるんじゃがニャ』
「凄いなぁ……どうなってるんだ?」
『ニャムニャムニャム(お主の魔力と同調して、思考を繋げているだけじゃ』
「同調……?」
『さっきワシがお主を喰ろうたじゃろ、その時にニャニャッと噛んでお主の魔力をいただいたんじゃよ』
「なん、だと」
『本当ニャらすぐ話が通じるはずじゃったんじゃがなぁ、少し時間がかかってしまい、今に至るというわけじゃニャ』
「わけじゃニャ、って普通に言われてもこっちは気が動転してますが」
『そうみたいじゃニャ、外面は冷静ぶっているが心の中は大時化の海のように荒らぶっておるわいニャ』
「ニャんで分かるんだ」
『言ったであろ。お主の思考と繋げておると。それすなわちお主の思考と感情の波はこのワシにダダ漏れという事じゃ』
「そういうのプライベートの侵害って言うんだぞ、やめろ、心を読むな」
「ニャオウ(仕方ニャい、考えておくわい』
「何でお前そんなふてぶてしいんだっ! そもそもお前は猫なのか? 魔物なのか? そこんとこどうなんだ」
「ゴロゴロ……(猫ではあるが、魔物ではニャい。あんニャ下等で矮小な生物と同じに見るでニャいわ』
「じゃあなんなんだよ」
「ンニャッ(ワシは神じゃ』
「はいはい凄い凄い、それで? 何神なの?」
「ンニャ……(信じておらんニャ? そうさニャ、神だと言いたい所じゃがのぉ、ワシは闇の神、暗黒神テネブラシュヴェルの化身――の欠片じゃよ』
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