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てんやわんや

ちゃっかりリューミィ

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 リューミィはちゃっかり朝食をいただいた。
 ポテトサラダにソバにコーラ。
 朝食を口に運ぶほどに体力が回復してきた。
「これ、はじめて食べたけど、おいしいね」
 リューミィはチホたちに微笑みかけた。
 
「チホー、ちょっと」
 レイワはチホをとなりの部屋に引っ張っていった。
「あんた、あのリューミィって子どーするつもりなの?」
「どーするって?」
「ずっと面倒見る気?シビアな話をするとうちにそんな余裕はないわよ」
「理由はよくわかんないけど、困ってるひとは放ってはおけないわ」
 レイワは一呼吸置いて、落ち着いた。
「そうね。ヒューマニズムはそう簡単には放棄できないわ。わたしたちでリューミィって子をできるかぎりサポートしていきましょう」
「それにしてもリューミィってかわいいね。リューミィに似合うお花でも摘んでこようかしら」
「ちょ、チホ?どこ行くのさ?仕事は?」
 チホはふらふらと外に出ていった。

 「後片付けぐらい手伝うわ」
 リューミィは食器を流しに持ってきた。
 「ええっと。お皿はどこに入れればいいのかしら?ここ?」
「ちょっと!そこはただの食器棚よ?洗ってない食器をそんなとこに入れるなんて!」 
「ごめんなさい。てっきり食洗機かと……」
 リューミィはテヘペロした。
 レイワは腰に手を当て仁王立ちで言った。
「食洗機?そんな便利なモノあるわけないじゃない。ウチに」
 リューミィはためにし、スポンジに泡を立てて食器を洗おうとしたが、どうも手つきが不慣れだ。
「あんた、もしかして、食器洗うのはじめて?まさか、どっかのお嬢様とか?お姫様じゃないわよね?」
 リューミィは複雑な表情を浮かべた。
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