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第22話 エピローグ②
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蒼真が教室へ戻ると、白石阿斗夢が話しかけてきた。
なんでも、昼休みに体育倉庫にこい、ということだ。
蒼真は内心好都合だと思いながら、了承した。
昼休み。
蒼真は四限を具合が悪いと途中で抜け出し、体育倉庫に早めに向かった。
白石阿斗夢たちが体育倉庫の扉を開けた時、蒼真の復讐は始まっていた。
チュパチュパ……ペロペロ……
白石阿斗夢たちの目に飛び込んできたのは、いじめられっ子のはずの蒼真のイチモツを必死にしゃぶる高木彩綾の姿。
「な…、な……!?
なにを…?」
頭が真っ白になる白石阿斗夢。
「いや~、恥ずかしいからやめて欲しいんだけど、どうしてもって言うから…。
高木さん、人に自分の息子見られるの恥ずかしいから、やめてくれる?」
「いや…!
触ってくれるまで離さない…。」
一度口から離し、そう言うとまたしゃぶり始める高木彩綾。
彼女は突き飛ばされた蒼真の中指が体に触れてから、もう中指の虜なのだ。
「蒼真ぁ!!
てめえぇ!!」
逆上し、蒼真に殴りかかる白石阿斗夢。
「なっ!?」
その拳を指一本、もちろん中指で止める蒼真。
「力加減がまだわかんないんだよなぁ。」
そう言いながら、デコピンをくらわせた。
「がっ!?」
蒼真のデコピンで吹き飛ぶ白石阿斗夢。
「おい阿斗夢!」
仲間が白石阿斗夢の顔を覗き込むと、泡を吹いて意識を失っていた。
「は!?」
「で、デコピンだろ!?
なんで!?」
「高木さん、危ないからちょっとやめて。」
口に頬張りながら、いやいやと首を横に振る高木彩綾。
ちょっとイキそうになった。
「高木さん?
言うこと聞かないと触らないよ?」
その言葉を聞いて、すぐにしゃぶるのを止める高木彩綾。
蒼真は本気で恥ずかしかったので、すぐに息子をしまった。
「さて、君たちも好き放題してくれたよね?」
「は、はぁ!?
まぐれで調子乗んなよ!?」
「ぶっ殺す!」
蒼真は先程のデコピンで感覚が掴めていた。
中指の能力は異世界にいた時よりかなり弱くなっている。
とはいっても、常識をはるかに超えた異常な力ではあるが。
蒼真は持っていた『消しゴムの欠片』を中指で弾く。
ビシッ!
いじめっ子グループの1人のおでこに消しゴムが命中する。
「いっ…!?
な、なんだ!?」
脳震盪を起こし、まともに立てないようだ。
他のいじめっ子にも、『中指フェイルノート(地球バージョン)』をお見舞いする。
「めんどくさいから、もう絡んでくるなよ。」
戦闘不能になったいじめっ子たちを尻目に、蒼真は体育倉庫をでた。
「え!?
古仙くん、触ってよぉ!」
高木彩綾がその後を追いかけて行った。
それから数日、白石阿斗夢たちは蒼真に近づいてこなかった。
高木彩綾には学校では近づかないように強く警告した。
近づけば絶対に触らないと。
もちろん蒼真は学校外でも触る気はなかった。
それが高木彩綾へのささやかな復讐だった。
ある日の放課後、蒼真が家に帰っていると、白石阿斗夢たちが行く手を塞いだ。
「何の用だ?」
その言葉に白石阿斗夢が怒りを露わにする。
「おい蒼真、調子乗ってんじゃねえぞ?
この間は変な武器使いやがって…。
また裸にひん剥いて小便かけて吊るすぞ?」
「できるのか?」
「で、できるに決まってるだろうが!」
「じゃあやってみろよ。」
そう言って蒼真は白石阿斗夢に一歩近づいた。
「今のうちに調子乗ってろ!
武器使うような卑怯なやつを殺したいって先輩連れてきたからな!」
この手のやつは群れて自分より弱い人間を相手にすることしかできない。
カスのくせに強い人間にはうまく取り入る能力だけはある。
「先輩!
こいつです!」
なんでも、昼休みに体育倉庫にこい、ということだ。
蒼真は内心好都合だと思いながら、了承した。
昼休み。
蒼真は四限を具合が悪いと途中で抜け出し、体育倉庫に早めに向かった。
白石阿斗夢たちが体育倉庫の扉を開けた時、蒼真の復讐は始まっていた。
チュパチュパ……ペロペロ……
白石阿斗夢たちの目に飛び込んできたのは、いじめられっ子のはずの蒼真のイチモツを必死にしゃぶる高木彩綾の姿。
「な…、な……!?
なにを…?」
頭が真っ白になる白石阿斗夢。
「いや~、恥ずかしいからやめて欲しいんだけど、どうしてもって言うから…。
高木さん、人に自分の息子見られるの恥ずかしいから、やめてくれる?」
「いや…!
触ってくれるまで離さない…。」
一度口から離し、そう言うとまたしゃぶり始める高木彩綾。
彼女は突き飛ばされた蒼真の中指が体に触れてから、もう中指の虜なのだ。
「蒼真ぁ!!
てめえぇ!!」
逆上し、蒼真に殴りかかる白石阿斗夢。
「なっ!?」
その拳を指一本、もちろん中指で止める蒼真。
「力加減がまだわかんないんだよなぁ。」
そう言いながら、デコピンをくらわせた。
「がっ!?」
蒼真のデコピンで吹き飛ぶ白石阿斗夢。
「おい阿斗夢!」
仲間が白石阿斗夢の顔を覗き込むと、泡を吹いて意識を失っていた。
「は!?」
「で、デコピンだろ!?
なんで!?」
「高木さん、危ないからちょっとやめて。」
口に頬張りながら、いやいやと首を横に振る高木彩綾。
ちょっとイキそうになった。
「高木さん?
言うこと聞かないと触らないよ?」
その言葉を聞いて、すぐにしゃぶるのを止める高木彩綾。
蒼真は本気で恥ずかしかったので、すぐに息子をしまった。
「さて、君たちも好き放題してくれたよね?」
「は、はぁ!?
まぐれで調子乗んなよ!?」
「ぶっ殺す!」
蒼真は先程のデコピンで感覚が掴めていた。
中指の能力は異世界にいた時よりかなり弱くなっている。
とはいっても、常識をはるかに超えた異常な力ではあるが。
蒼真は持っていた『消しゴムの欠片』を中指で弾く。
ビシッ!
いじめっ子グループの1人のおでこに消しゴムが命中する。
「いっ…!?
な、なんだ!?」
脳震盪を起こし、まともに立てないようだ。
他のいじめっ子にも、『中指フェイルノート(地球バージョン)』をお見舞いする。
「めんどくさいから、もう絡んでくるなよ。」
戦闘不能になったいじめっ子たちを尻目に、蒼真は体育倉庫をでた。
「え!?
古仙くん、触ってよぉ!」
高木彩綾がその後を追いかけて行った。
それから数日、白石阿斗夢たちは蒼真に近づいてこなかった。
高木彩綾には学校では近づかないように強く警告した。
近づけば絶対に触らないと。
もちろん蒼真は学校外でも触る気はなかった。
それが高木彩綾へのささやかな復讐だった。
ある日の放課後、蒼真が家に帰っていると、白石阿斗夢たちが行く手を塞いだ。
「何の用だ?」
その言葉に白石阿斗夢が怒りを露わにする。
「おい蒼真、調子乗ってんじゃねえぞ?
この間は変な武器使いやがって…。
また裸にひん剥いて小便かけて吊るすぞ?」
「できるのか?」
「で、できるに決まってるだろうが!」
「じゃあやってみろよ。」
そう言って蒼真は白石阿斗夢に一歩近づいた。
「今のうちに調子乗ってろ!
武器使うような卑怯なやつを殺したいって先輩連れてきたからな!」
この手のやつは群れて自分より弱い人間を相手にすることしかできない。
カスのくせに強い人間にはうまく取り入る能力だけはある。
「先輩!
こいつです!」
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