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第四章 世界中が敵
第225話 ヴァンパイアロード vs スキルスナッチ
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「もしかして【神の恩寵】奪われた!?
も~~、最悪なんだけど!!」
カシミールが倒れ、死守していた【神の恩寵】が奪われ、取り乱すヴァンパイアロード。
これでロックたちの優位は揺るぎないものとなった。
[シールド]を張り直すことができなくなり、次々と倒れるモンスターや魔族たち。
「このままじゃ負けちゃうよ~!」
焦るヴァンパイアロード。
全滅も時間の問題。
そのはずなのだが、違和感を拭えないロックたち。
(焦ってはいるけど、余裕を感じる…。
あのキャラのせいか…?)
しかし、それはキャラのせいではなかった。
「あんまり好きじゃないけど、しょうがない!」
ヴァンパイアロードはそう言うと、指をこめかみにあて、魔力を集中させた。
「…!
みんな、何かしてくる!
気をつけて!」
その時、ロックたちの背後から風の刃が襲いかかってきた。
「うわっ!!」
その魔法を放ったのは…、ロヴェルだった。
「ロヴェルさん!?」
味方からの思いもよらぬ攻撃に、ダメージを受けるロックたち。
そのダメージをティナとミラが回復する。
その隙をつき、【影分身】の能力を使ってヴァンパイアロードが近づいてきた。
分裂体がすぐに対処し、【吸魔】は防げた。
が、手に何か持っている。
「髪の毛しか取れなかったか~。」
ロヴェルの風の刃で切れて地面に落ちていたティナの髪の毛。
それを手にして再び魔力を込めるヴァンパイアロード。
「あれは…、呪いか!!」
以前戦った盗賊団、『欠落した蜘蛛』が使っていたスキル【呪怨】。
体の一部を媒体として、相手に呪いをかけるスキルだ。
「では、ロヴェルさんは…!」
ヴァンパイアロードに噛みつかれた時の肉体の一部を媒体として使われたのであろう。
「…もしかして、国王もこのスキルで…!?」
ハキムが背後から仲間を攻撃したという話を思い出すデイジー。
「あ、違うよ!!
あいつはもともとクズだったの!
僕は何もしてないよ~!」
それを聞いたヴァンパイアロードが全力で否定する。
嘘をつく理由はない。
おそらく、本当のことを言っているのだろう。
「まあ、今回は僕のスキルだけどね~。」
「うっ…。」
ティナの動きが止まる。
そして、【神の恩寵】の効果を感じなくなった。
「ティナ、大丈夫!?」
「か、体が…。」
「髪の毛だけじゃ動きを操ることはできないけど、動きを封じさせてもらったよ。
そんで、こっちの仲間になった判定になるから、【神の恩寵】の効果、返してもらいました~!!」
呪いの状態異常は、【上級回復魔法】では回復できない。
「チッ!
やっかいなことしやがって!」
ファルクが敵に攻撃をしかけるが、再び[シールド]が張られている。
これではなかなか敵の数を減らすことができない。
ロヴェルの攻撃も止まない。
しかし仲間を傷つけることができないため、手出しできない。
「ロヴェルさん、すみません!」
ロックがロヴェルの【上級攻撃魔法】を奪った。
ロックのスキル枠を空けるため、【成長促進】をロヴェルに渡しておく。
これでロヴェルの攻撃手段はなくなった。
「うげっ!
そんなのあり!?」
呪いに対する思いがけない対応に、苦い表情になるヴァンパイアロード。
ロヴェルを分裂体が取り押さえ、動きを封じた。
「ティナ、後で返すからね。
【スキルスナッチ】!」
さらに、ロックがティナの【神の恩寵】を奪った。
【神の恩寵】を奪ったことで、敵のMP回復が止まり、ロックたちのMPが再び回復し始める。
「いやいや!!
ずるいってそのスキル!!
なんなの!?」
も~~、最悪なんだけど!!」
カシミールが倒れ、死守していた【神の恩寵】が奪われ、取り乱すヴァンパイアロード。
これでロックたちの優位は揺るぎないものとなった。
[シールド]を張り直すことができなくなり、次々と倒れるモンスターや魔族たち。
「このままじゃ負けちゃうよ~!」
焦るヴァンパイアロード。
全滅も時間の問題。
そのはずなのだが、違和感を拭えないロックたち。
(焦ってはいるけど、余裕を感じる…。
あのキャラのせいか…?)
しかし、それはキャラのせいではなかった。
「あんまり好きじゃないけど、しょうがない!」
ヴァンパイアロードはそう言うと、指をこめかみにあて、魔力を集中させた。
「…!
みんな、何かしてくる!
気をつけて!」
その時、ロックたちの背後から風の刃が襲いかかってきた。
「うわっ!!」
その魔法を放ったのは…、ロヴェルだった。
「ロヴェルさん!?」
味方からの思いもよらぬ攻撃に、ダメージを受けるロックたち。
そのダメージをティナとミラが回復する。
その隙をつき、【影分身】の能力を使ってヴァンパイアロードが近づいてきた。
分裂体がすぐに対処し、【吸魔】は防げた。
が、手に何か持っている。
「髪の毛しか取れなかったか~。」
ロヴェルの風の刃で切れて地面に落ちていたティナの髪の毛。
それを手にして再び魔力を込めるヴァンパイアロード。
「あれは…、呪いか!!」
以前戦った盗賊団、『欠落した蜘蛛』が使っていたスキル【呪怨】。
体の一部を媒体として、相手に呪いをかけるスキルだ。
「では、ロヴェルさんは…!」
ヴァンパイアロードに噛みつかれた時の肉体の一部を媒体として使われたのであろう。
「…もしかして、国王もこのスキルで…!?」
ハキムが背後から仲間を攻撃したという話を思い出すデイジー。
「あ、違うよ!!
あいつはもともとクズだったの!
僕は何もしてないよ~!」
それを聞いたヴァンパイアロードが全力で否定する。
嘘をつく理由はない。
おそらく、本当のことを言っているのだろう。
「まあ、今回は僕のスキルだけどね~。」
「うっ…。」
ティナの動きが止まる。
そして、【神の恩寵】の効果を感じなくなった。
「ティナ、大丈夫!?」
「か、体が…。」
「髪の毛だけじゃ動きを操ることはできないけど、動きを封じさせてもらったよ。
そんで、こっちの仲間になった判定になるから、【神の恩寵】の効果、返してもらいました~!!」
呪いの状態異常は、【上級回復魔法】では回復できない。
「チッ!
やっかいなことしやがって!」
ファルクが敵に攻撃をしかけるが、再び[シールド]が張られている。
これではなかなか敵の数を減らすことができない。
ロヴェルの攻撃も止まない。
しかし仲間を傷つけることができないため、手出しできない。
「ロヴェルさん、すみません!」
ロックがロヴェルの【上級攻撃魔法】を奪った。
ロックのスキル枠を空けるため、【成長促進】をロヴェルに渡しておく。
これでロヴェルの攻撃手段はなくなった。
「うげっ!
そんなのあり!?」
呪いに対する思いがけない対応に、苦い表情になるヴァンパイアロード。
ロヴェルを分裂体が取り押さえ、動きを封じた。
「ティナ、後で返すからね。
【スキルスナッチ】!」
さらに、ロックがティナの【神の恩寵】を奪った。
【神の恩寵】を奪ったことで、敵のMP回復が止まり、ロックたちのMPが再び回復し始める。
「いやいや!!
ずるいってそのスキル!!
なんなの!?」
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