184 / 283
第四章 世界中が敵
第181話 ハンナたちのスキル
しおりを挟む
「私にとっては渡りに船かもしれないね。」
「悩みってなんですか?」
「私のスキルをさっき奪うときに見たかもしれないが、私は【弓聖】の外に【奥義】と【ウェポンマスター】ってスキルを持ってる。
【奥義】は[武技]の威力が20%上乗せされるっていうスキルだ。
問題は【ウェポンマスター】なんだが、これはどんな武器でも装備できるっていうスキルだ。」
「強そうだね!
何が問題なの?」
思ったことをタメ口ですぐ口にするのはミラである。
「私は【弓聖】を持っているから、他の種類の武器を装備するメリットはほとんどない。
レベルが低い時には強力な武器を装備して、格上のモンスターを倒せていたからよかったのだが…。」
「そういうことか…。」
ファルクが納得した様子で頷く。
「お察しの通り、S級にまでレベルが上がってくると、自分のレベル以上の装備はほとんど手に入らない。
事実上、【ウェポンマスター】は死にスキルになっているんだ。
2つのスキルだけではなかなかレベルが上がらなくてな…。」
「なるほど…。」
「だから、スキルを入れ替えてもらえるのは非常にありがたい申し出だ。
…でも、スキルを手に入れたらトンズラするかもしれないよ?」
「…その時はしょうがないです。
皆さんが強くなれば魔族が侵攻してくるときに被害が少なくなるでしょうし、そう考えれば無駄ではない…、かな?」
「はあ…。」
「?
どうしました?」
「とんだお人好しだね…。」
「そうなんだよな…。」
「そうなのよね…。」
「うん。
ロックは優しいよ!
スケベだけどね!」
ロックのパーティの3人も大きく頷く。
「スケ…!
…ど、どうでしょう、ハンナさん。
一緒に来てもらえませんか?」
「…いいだろう。」
「本当ですか!?」
「ああ。
ただし、やはり信じられないと判断したら、その時点で抜けさせてもらう。
それでいいか?」
「はい!
ありがとうございます!」
ホッと胸を撫で下ろすロックたち。
「ところで、本当に勝てるのかい?
ボスモンスターは一定期間で復活するから昔はたまに討伐されていたが、魔族が現れるようになってからは全て返り討ちにあってるよ?」
「ここのボスモンスターをご存知ですか?」
「…キングベヒーモスだね。」
「キング…ベヒーモス。
どんな能力かわかりますか?」
「高ステータスの力押しのモンスターだ。
【深淵の闇】や【護身術】を使ってきて耐久力がすごいし、【威圧】で動きを止め、強烈な攻撃で息の根を止めにくる。」
「厄介なユニークスキルはなさそうか…。
スキルを奪えれば問題なく倒せそうですね。」
「そんな簡単に…。」
「ただ、魔族の増援が来るんですよね。
今考えてみれば、ボスモンスターを倒されれば黒幕の男は自分の戦力が落ちてしまうから魔族を護衛のように付けているんでしょうね。
魔王が現れるまではボスモンスターは時々倒されていたわけですから。」
「とりあえず、まずはハンナさんたちのスキル強化だね!」
「すみませんが、皆さんのスキル構成を教えてもらえますか?」
「まだ信じられないのにスキルを教えることになるわけか…。
まあ、仕方ないか。」
ハンナ
++++++++++++
【弓聖 ★★★★】・・弓術が上級レベルになる。
【奥義 ★★★】・・[武技]の威力を20%上乗せする。
【ウェポンマスター ★★★】・・どんな武器でも装備できる。
++++++++++++
キニア
++++++++++++
【斧術師 ★★★】・・斧術が中級レベルになる。
【我慢強い ★★】・・ダメージを10%軽減する。
【力10%UP ★】・・力が10分間10%UPする。MPを10分の1消費する。
【癇に障る ★】・・使用すると、敵が寄ってくる。
++++++++++++
スー
++++++++++++
【上級攻撃魔法 ★★★★】・・上級までの攻撃魔法を全て使用できる。
【中級回復魔法 ★★★】・・中級までの回復魔法を全て使用できる。
【杖使い ★★】・・杖術が下級レベルになる。
++++++++++++
ラン
++++++++++++
【剣聖 ★★★★】・・剣術が上級レベルになる。
【中級特殊魔法 ★★★】・・中級までの特殊魔法を全て使用できる。
【民間療法 ★】・・怪我をした時に、すこーしだけ回復する気がする。「唾をつけとけば治る」程度。
++++++++++++
「ありがとうございます!
じゃあ、行きましょう!」
「悩みってなんですか?」
「私のスキルをさっき奪うときに見たかもしれないが、私は【弓聖】の外に【奥義】と【ウェポンマスター】ってスキルを持ってる。
【奥義】は[武技]の威力が20%上乗せされるっていうスキルだ。
問題は【ウェポンマスター】なんだが、これはどんな武器でも装備できるっていうスキルだ。」
「強そうだね!
何が問題なの?」
思ったことをタメ口ですぐ口にするのはミラである。
「私は【弓聖】を持っているから、他の種類の武器を装備するメリットはほとんどない。
レベルが低い時には強力な武器を装備して、格上のモンスターを倒せていたからよかったのだが…。」
「そういうことか…。」
ファルクが納得した様子で頷く。
「お察しの通り、S級にまでレベルが上がってくると、自分のレベル以上の装備はほとんど手に入らない。
事実上、【ウェポンマスター】は死にスキルになっているんだ。
2つのスキルだけではなかなかレベルが上がらなくてな…。」
「なるほど…。」
「だから、スキルを入れ替えてもらえるのは非常にありがたい申し出だ。
…でも、スキルを手に入れたらトンズラするかもしれないよ?」
「…その時はしょうがないです。
皆さんが強くなれば魔族が侵攻してくるときに被害が少なくなるでしょうし、そう考えれば無駄ではない…、かな?」
「はあ…。」
「?
どうしました?」
「とんだお人好しだね…。」
「そうなんだよな…。」
「そうなのよね…。」
「うん。
ロックは優しいよ!
スケベだけどね!」
ロックのパーティの3人も大きく頷く。
「スケ…!
…ど、どうでしょう、ハンナさん。
一緒に来てもらえませんか?」
「…いいだろう。」
「本当ですか!?」
「ああ。
ただし、やはり信じられないと判断したら、その時点で抜けさせてもらう。
それでいいか?」
「はい!
ありがとうございます!」
ホッと胸を撫で下ろすロックたち。
「ところで、本当に勝てるのかい?
ボスモンスターは一定期間で復活するから昔はたまに討伐されていたが、魔族が現れるようになってからは全て返り討ちにあってるよ?」
「ここのボスモンスターをご存知ですか?」
「…キングベヒーモスだね。」
「キング…ベヒーモス。
どんな能力かわかりますか?」
「高ステータスの力押しのモンスターだ。
【深淵の闇】や【護身術】を使ってきて耐久力がすごいし、【威圧】で動きを止め、強烈な攻撃で息の根を止めにくる。」
「厄介なユニークスキルはなさそうか…。
スキルを奪えれば問題なく倒せそうですね。」
「そんな簡単に…。」
「ただ、魔族の増援が来るんですよね。
今考えてみれば、ボスモンスターを倒されれば黒幕の男は自分の戦力が落ちてしまうから魔族を護衛のように付けているんでしょうね。
魔王が現れるまではボスモンスターは時々倒されていたわけですから。」
「とりあえず、まずはハンナさんたちのスキル強化だね!」
「すみませんが、皆さんのスキル構成を教えてもらえますか?」
「まだ信じられないのにスキルを教えることになるわけか…。
まあ、仕方ないか。」
ハンナ
++++++++++++
【弓聖 ★★★★】・・弓術が上級レベルになる。
【奥義 ★★★】・・[武技]の威力を20%上乗せする。
【ウェポンマスター ★★★】・・どんな武器でも装備できる。
++++++++++++
キニア
++++++++++++
【斧術師 ★★★】・・斧術が中級レベルになる。
【我慢強い ★★】・・ダメージを10%軽減する。
【力10%UP ★】・・力が10分間10%UPする。MPを10分の1消費する。
【癇に障る ★】・・使用すると、敵が寄ってくる。
++++++++++++
スー
++++++++++++
【上級攻撃魔法 ★★★★】・・上級までの攻撃魔法を全て使用できる。
【中級回復魔法 ★★★】・・中級までの回復魔法を全て使用できる。
【杖使い ★★】・・杖術が下級レベルになる。
++++++++++++
ラン
++++++++++++
【剣聖 ★★★★】・・剣術が上級レベルになる。
【中級特殊魔法 ★★★】・・中級までの特殊魔法を全て使用できる。
【民間療法 ★】・・怪我をした時に、すこーしだけ回復する気がする。「唾をつけとけば治る」程度。
++++++++++++
「ありがとうございます!
じゃあ、行きましょう!」
5
お気に入りに追加
176
あなたにおすすめの小説

S級冒険者の子どもが進む道
干支猫
ファンタジー
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。

荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる