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第三章 魔王の真実
第121話 アルカトル防衛戦⑦
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グリゴリーと彼に放たれた闇球の間に割り込んできたのは、近くにいたモンスター。
「ギャァァア!!」
闇球の直撃を受け、絶命する。
そしてオーバンたちA級冒険者3人の周りのモンスターが、飛んできた別の闇球によって数体倒された。
「大丈夫かい!?」
心配する声の主は、女性であるマーチとティアミーの元に駆け寄る。。
そう、やってきたのは、リッチェル。
近くにいたモンスターをグリゴリーの前に投げ飛ばし、新しく得た【深淵の闇】による闇球でモンスターを倒したのだ。
「遅くなってごめん。
ロックの分裂体がやられたから、支援に行くように頼まれたんだ。」
【分裂】による分裂体がやられたかどうかは使用者が把握できるようになっている。
分裂体には上限があるため、やられたらその分の分裂体を新しく増やすことができるような親切設計だ。
「【神の恩寵】のMP回復スピードを早めるから、体制を立て直して。」
「は、はいっ!」
リッチェルらしからぬ、かっこよさ。
それを台無しにするスキルも今はもう、ない。
「グリゴリー!
アッサールの相手は僕がする!
合図をしたら、交代してくれ!」
そう叫びながら、アッサールへと攻撃を繰り出すリッチェル。
「わかった!
とんでもなく強えから気をつけろよ!」
「交代をお願いしたら、すぐきてくれよ!?」
いまいちカッコよくなりきれないのもリッチェルらしい。
「助かった!」
MPが少し回復したティアミーの[ミドルヒール]により、オーバンも回復した。
「オーバン!
俺はアモンを倒すから、それまで他のモンスターを頼む!」
「わかった!!」
グリゴリーは【深淵の闇】を使うアモンに接近する。
【光輝の壁】の効果はもう切れているようだ。
このスキルは1人あたり1秒に1のMPを消費する。
かけ続けることもできるが、それではMPが持たないので、通常はタイミングを見計らって発動する。
しかし、グリフォンは上空を飛んでおり近くにいるわけではないので、何体かにかけ続けているようだ。
どうやらこの付近のモンスターに【光輝の壁】を発動していたグリフォンのMPは切れたらしい。
対してリッチェルがコピーしている【神の恩寵】のおかげでグリゴリーたちはMPを回復し続けられる。
グリゴリーはアモン1体に集中し、闇球を放出される前に倒し切った。
「[オールヒール]。」
ティアミーの全体回復魔法がメンバーの傷を癒した。
MPがまだ少ないので、回復量は1番小さい魔法だが、バフがかかっていて魔力が上がっている状態なので、それなりの回復量がある。
「【全能力50%UP】!」
オーバンもロックから【全能力50%UP】スキルを受け取っていた。
1度で最大MPの3分の1を消費するため、さっきまではもう使えるMPがなかったのだが、【神の恩寵】により使えるまでにMPが回復した。
「グリゴリー!
交代して!!」
リッチェルから情けない声が発せられる。
アッサールの攻撃を受けては、本来ならすぐに2倍のダメージを超えてしまう。
しかし、リッチェルは【見切り】スキルによって攻撃を受け流していた。
それでもダメージは殺し切れず、かなり蓄積されていた。
リッチェルとすぐに入れ替わるグリゴリー。
「そらっ!」
リッチェルは周辺のモンスターに向けて闇球を放出し、直撃したモンスターは悲鳴を上げながら倒れていった。
「アッサールがこの状態だと、埒が開かないね!
乗り移ってるやつはどの辺にいるんだい?」
【気配察知】を持つティアミーが大体の位置を伝える。
「あの辺りだね?
アッサールが乗り移られてるってことは、多分異常個体だね?」
【乗り移り】は自分より魔力が低い相手でなければ成功しない。
パワータイプとはいえ、【バーサーカー】でステータスが大幅に増えているアッサールに対して乗り移られたのは過去に1度だけ。
レベルが今よりも低く、基礎となるステータスもアップする倍率も今より少なかったため対象となった。
今アッサールに乗り移ってるモンスターや、先ほどグリゴリーに乗り移っていた個体は、おそらく異常個体。
レベルが高く、魔力をあげるスキルも持っていた可能性がある。
「そいつをなんとか倒せば、再び乗り移られる可能性はかなり低くなるね。
倒してくるよ!」
「1人で大丈夫か!?」
「これでもS級冒険者だからね。
行ってくる。」
そう言ってリッチェルはアッサールに【乗り移り】を使っている鵺の元へ向かった。
「ギャァァア!!」
闇球の直撃を受け、絶命する。
そしてオーバンたちA級冒険者3人の周りのモンスターが、飛んできた別の闇球によって数体倒された。
「大丈夫かい!?」
心配する声の主は、女性であるマーチとティアミーの元に駆け寄る。。
そう、やってきたのは、リッチェル。
近くにいたモンスターをグリゴリーの前に投げ飛ばし、新しく得た【深淵の闇】による闇球でモンスターを倒したのだ。
「遅くなってごめん。
ロックの分裂体がやられたから、支援に行くように頼まれたんだ。」
【分裂】による分裂体がやられたかどうかは使用者が把握できるようになっている。
分裂体には上限があるため、やられたらその分の分裂体を新しく増やすことができるような親切設計だ。
「【神の恩寵】のMP回復スピードを早めるから、体制を立て直して。」
「は、はいっ!」
リッチェルらしからぬ、かっこよさ。
それを台無しにするスキルも今はもう、ない。
「グリゴリー!
アッサールの相手は僕がする!
合図をしたら、交代してくれ!」
そう叫びながら、アッサールへと攻撃を繰り出すリッチェル。
「わかった!
とんでもなく強えから気をつけろよ!」
「交代をお願いしたら、すぐきてくれよ!?」
いまいちカッコよくなりきれないのもリッチェルらしい。
「助かった!」
MPが少し回復したティアミーの[ミドルヒール]により、オーバンも回復した。
「オーバン!
俺はアモンを倒すから、それまで他のモンスターを頼む!」
「わかった!!」
グリゴリーは【深淵の闇】を使うアモンに接近する。
【光輝の壁】の効果はもう切れているようだ。
このスキルは1人あたり1秒に1のMPを消費する。
かけ続けることもできるが、それではMPが持たないので、通常はタイミングを見計らって発動する。
しかし、グリフォンは上空を飛んでおり近くにいるわけではないので、何体かにかけ続けているようだ。
どうやらこの付近のモンスターに【光輝の壁】を発動していたグリフォンのMPは切れたらしい。
対してリッチェルがコピーしている【神の恩寵】のおかげでグリゴリーたちはMPを回復し続けられる。
グリゴリーはアモン1体に集中し、闇球を放出される前に倒し切った。
「[オールヒール]。」
ティアミーの全体回復魔法がメンバーの傷を癒した。
MPがまだ少ないので、回復量は1番小さい魔法だが、バフがかかっていて魔力が上がっている状態なので、それなりの回復量がある。
「【全能力50%UP】!」
オーバンもロックから【全能力50%UP】スキルを受け取っていた。
1度で最大MPの3分の1を消費するため、さっきまではもう使えるMPがなかったのだが、【神の恩寵】により使えるまでにMPが回復した。
「グリゴリー!
交代して!!」
リッチェルから情けない声が発せられる。
アッサールの攻撃を受けては、本来ならすぐに2倍のダメージを超えてしまう。
しかし、リッチェルは【見切り】スキルによって攻撃を受け流していた。
それでもダメージは殺し切れず、かなり蓄積されていた。
リッチェルとすぐに入れ替わるグリゴリー。
「そらっ!」
リッチェルは周辺のモンスターに向けて闇球を放出し、直撃したモンスターは悲鳴を上げながら倒れていった。
「アッサールがこの状態だと、埒が開かないね!
乗り移ってるやつはどの辺にいるんだい?」
【気配察知】を持つティアミーが大体の位置を伝える。
「あの辺りだね?
アッサールが乗り移られてるってことは、多分異常個体だね?」
【乗り移り】は自分より魔力が低い相手でなければ成功しない。
パワータイプとはいえ、【バーサーカー】でステータスが大幅に増えているアッサールに対して乗り移られたのは過去に1度だけ。
レベルが今よりも低く、基礎となるステータスもアップする倍率も今より少なかったため対象となった。
今アッサールに乗り移ってるモンスターや、先ほどグリゴリーに乗り移っていた個体は、おそらく異常個体。
レベルが高く、魔力をあげるスキルも持っていた可能性がある。
「そいつをなんとか倒せば、再び乗り移られる可能性はかなり低くなるね。
倒してくるよ!」
「1人で大丈夫か!?」
「これでもS級冒険者だからね。
行ってくる。」
そう言ってリッチェルはアッサールに【乗り移り】を使っている鵺の元へ向かった。
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