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葵ちゃんと怜の家
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四人はカレー屋さんを後にすると駅へ向かった。ちなみに怜はまだ、唇が腫れており、ヒーヒーさせ、鬼カレーの辛味が口を攻撃していた。駅に向かう理由が知らない怜は柚奈に話しかけた。
「なぁ柚奈ちゃん。俺達は今、どこに向かっているんだ?」
「はぁ、いちいち説明するのも面倒なものですね。駅です」
「またどっか行くの?」
「私達の家です。軍専用住宅でみんなバラバラです。そういえば麦ちゃんは大丈夫ですか?」
「わわわ、私は一週間前にこちらに移動と通達がき、来たので、もう引っ越しは終わってます」
「私も帰って僅かな休日をダラダラ過ごすか」
「旭ちゃん、しっかりとパトロールもしましょうね」
「あぁだる。私の休日を返せー!」
旭は残り少ない休日を惜しんでいるとあっという間に駅に着いた。駅も街同様に派手な装飾に電子版が蛍光色の水色や黄色に輝き、至る所に液晶パネルが設置されており、広告や電車の状況が映し出されていた。
「で、でっか~!」
「先輩、そんな大きな声を出さないでください」
「す、すまない、ついね」
四人は駅に入った。すると怜はその駅内の大きさにも驚いたが、もう一つ何かがないことに驚いた。
「はぁ!? な、何で。あれがないんだ」
「先輩。もう私達、他人のふりしますよ」
「だって改札! 改札がないじゃん!」
怜は改札がないことに驚き、改札があったと思われるところを指差し、騒いだ。柚奈は溜息をつき、話した。
「はぁ、改札は時間もかかりますし、場所が取るので混む原因にもなります。しかし、今は床にある瞬間電子察知機のおかげで一瞬で手のひらにあるチップを読み込んんでくれるんですよ。これが自動改札です。先輩いつの時代の人ですか」
「へぇ、すげぇ世の中になったな」
四人は自動改札を抜け、階段を降り、電車を待った。
「さっき路線図見たんだけどさ。何あれ、幼稚園児が壁に落書きでもしたの?」
「はぁ!? 怜あんなのもわかんねぇのか? 色で分けられてるんだから簡単じゃねぇかよ」
「もういいよ。俺、ずっと君達についていくね」
「気持ちわる。てか、こんなの小学生でも分かるぞ?」
「はぁ!? 嘘だろ。今の小学生、頭良すぎだろ。何だ、頭にチップでも埋め込まれてんのか!?」
「はぁ電車きたからさっさと乗ろうぜ柚奈」
「そうですね」
「あわわ、冬風さん。元気出してくださいね」
「はぁ、小学生以下……」
怜は小学生よりも自分が下だと感じ、落ち込んでいた。電車は全身甲冑のような鋼色で二本の水色の横線が入っており、線路はなくモノレール型になっていた。怜達は車内に入ると、空いていた座席に四人で座った。車内は外と同じ鋼色で座席の色は水色だった。怜は座席に座り、ゆったりと休憩していた。
「あぁ今日一日疲れたから効く~」
「いちいち話さないでください。恥ずかしいです」
「ごめんごめん」
電車は動き出し、次の駅へ向かった。車掌が「中央区・A-四」と繰り返していき、次々と進んでいった。降りる駅が分からない怜は、眠たそうな顔をしている柚奈に聞いた。
「なぁ柚奈ちゃん。俺らが降りる駅ってどこ?」
「えぇ? なんでふかぁ。お、降りる駅はA-十一です。ふあ~着いたら起こしてください」
「ゆ、柚奈ちゃん!?」
柚奈は疲れから怜の肩に頭を倒し、スピースピーと眠ってしまった。旭と麦はスマホゲームに夢中で気づかなかった。怜達の駅が終点駅だったので、乗っているお客さんは怜達だけだった。無防備な柚奈の姿に怜は頬を赤くし、終点を待った。
そして数分後、車掌が「次は終点、中央区・A-十一」と話すと怜は柚奈を優しく起こした。
「ゆ、柚奈ちゃん、柚奈ちゃん。次が終点だよ」
「う、うーん。ふあ~、は? は!? せ、先輩。もしかして私、先輩に寄りかかってました!?」
「しょうがないよ。疲れてたんだろ? すごく、気持ち良さそうに寝てたぞ」
柚奈は一気に寝起きから顔を真っ赤にさせ、頬を抑えた。
「あ、ありがとうございます」
「どういたしまして」
そして終点に着くと四人は電車を降り、駅から出た。中央区・A-十一は住宅街が駅から広がっており、大きな建物とかはなく、所々にコンビニがあるくらいだった。さっきまで怜達がいた中央区・A-一よりかは圧倒的に何もなかった。
徒歩、駅から数分で怜達の住宅街に着いた。アパートのような作りになっており、それが何個も連なっていた。もちろん、自分の家も知らない怜は柚奈に聞いた。
「ところで俺の家どこ?」
「はぁ、そこです」
もちろん柚奈は面倒な表情で答えるのであった。
「なぁ柚奈ちゃん。俺達は今、どこに向かっているんだ?」
「はぁ、いちいち説明するのも面倒なものですね。駅です」
「またどっか行くの?」
「私達の家です。軍専用住宅でみんなバラバラです。そういえば麦ちゃんは大丈夫ですか?」
「わわわ、私は一週間前にこちらに移動と通達がき、来たので、もう引っ越しは終わってます」
「私も帰って僅かな休日をダラダラ過ごすか」
「旭ちゃん、しっかりとパトロールもしましょうね」
「あぁだる。私の休日を返せー!」
旭は残り少ない休日を惜しんでいるとあっという間に駅に着いた。駅も街同様に派手な装飾に電子版が蛍光色の水色や黄色に輝き、至る所に液晶パネルが設置されており、広告や電車の状況が映し出されていた。
「で、でっか~!」
「先輩、そんな大きな声を出さないでください」
「す、すまない、ついね」
四人は駅に入った。すると怜はその駅内の大きさにも驚いたが、もう一つ何かがないことに驚いた。
「はぁ!? な、何で。あれがないんだ」
「先輩。もう私達、他人のふりしますよ」
「だって改札! 改札がないじゃん!」
怜は改札がないことに驚き、改札があったと思われるところを指差し、騒いだ。柚奈は溜息をつき、話した。
「はぁ、改札は時間もかかりますし、場所が取るので混む原因にもなります。しかし、今は床にある瞬間電子察知機のおかげで一瞬で手のひらにあるチップを読み込んんでくれるんですよ。これが自動改札です。先輩いつの時代の人ですか」
「へぇ、すげぇ世の中になったな」
四人は自動改札を抜け、階段を降り、電車を待った。
「さっき路線図見たんだけどさ。何あれ、幼稚園児が壁に落書きでもしたの?」
「はぁ!? 怜あんなのもわかんねぇのか? 色で分けられてるんだから簡単じゃねぇかよ」
「もういいよ。俺、ずっと君達についていくね」
「気持ちわる。てか、こんなの小学生でも分かるぞ?」
「はぁ!? 嘘だろ。今の小学生、頭良すぎだろ。何だ、頭にチップでも埋め込まれてんのか!?」
「はぁ電車きたからさっさと乗ろうぜ柚奈」
「そうですね」
「あわわ、冬風さん。元気出してくださいね」
「はぁ、小学生以下……」
怜は小学生よりも自分が下だと感じ、落ち込んでいた。電車は全身甲冑のような鋼色で二本の水色の横線が入っており、線路はなくモノレール型になっていた。怜達は車内に入ると、空いていた座席に四人で座った。車内は外と同じ鋼色で座席の色は水色だった。怜は座席に座り、ゆったりと休憩していた。
「あぁ今日一日疲れたから効く~」
「いちいち話さないでください。恥ずかしいです」
「ごめんごめん」
電車は動き出し、次の駅へ向かった。車掌が「中央区・A-四」と繰り返していき、次々と進んでいった。降りる駅が分からない怜は、眠たそうな顔をしている柚奈に聞いた。
「なぁ柚奈ちゃん。俺らが降りる駅ってどこ?」
「えぇ? なんでふかぁ。お、降りる駅はA-十一です。ふあ~着いたら起こしてください」
「ゆ、柚奈ちゃん!?」
柚奈は疲れから怜の肩に頭を倒し、スピースピーと眠ってしまった。旭と麦はスマホゲームに夢中で気づかなかった。怜達の駅が終点駅だったので、乗っているお客さんは怜達だけだった。無防備な柚奈の姿に怜は頬を赤くし、終点を待った。
そして数分後、車掌が「次は終点、中央区・A-十一」と話すと怜は柚奈を優しく起こした。
「ゆ、柚奈ちゃん、柚奈ちゃん。次が終点だよ」
「う、うーん。ふあ~、は? は!? せ、先輩。もしかして私、先輩に寄りかかってました!?」
「しょうがないよ。疲れてたんだろ? すごく、気持ち良さそうに寝てたぞ」
柚奈は一気に寝起きから顔を真っ赤にさせ、頬を抑えた。
「あ、ありがとうございます」
「どういたしまして」
そして終点に着くと四人は電車を降り、駅から出た。中央区・A-十一は住宅街が駅から広がっており、大きな建物とかはなく、所々にコンビニがあるくらいだった。さっきまで怜達がいた中央区・A-一よりかは圧倒的に何もなかった。
徒歩、駅から数分で怜達の住宅街に着いた。アパートのような作りになっており、それが何個も連なっていた。もちろん、自分の家も知らない怜は柚奈に聞いた。
「ところで俺の家どこ?」
「はぁ、そこです」
もちろん柚奈は面倒な表情で答えるのであった。
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