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葵ちゃんとレオの正体
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レオの爆発音で艦内中がパニックになった。時雨は目を覚ますと急いで、コックピットへ走った。
「奏音ちゃん! これはどういうことなの」
「し、時雨さん! 分かりません。周りはレーダーに何も写ってなく、敵からの攻撃とは思えません」
「そうなの。あの爆発以降、何も怒ってないなの」
すると奏音のイヤホンに連絡が来た。
「こちら救護室救護室。どうやら爆発の現場は救護室です」
「了解です。そちらに雨京隊員を……あ、もう向かってます」
時雨は走り、救護室へ到着した。
(まずい、あそこには男の子がいたなの)
しかし、焦げた床やベット、割られた窓を見て時雨は思った。
(ガラスの破片が外に落ちている!? 外部からの攻撃だったら中にガラスの破片が飛ぶはず。これは男の子が自ら出ていった。時雨も誰かに見張るよう頼むべきだったなの)
時雨は溜息をつくとその瞬間、怜、柚奈、旭が驚いて走ってきた。
「時雨さん、これは一体!?」
「時雨さん、心臓止まるかと思ったよ」
「時雨さん、ここにはレオさんが」
必死に聞いてくる三人に対し、時雨は一歩下がり、話した。
「ちょっと君達落ち着くなの。私の推測なら、そのレオっていう男の子がここを逃げ出した可能性があるなの」
「そ、そんな。レオさん、どうして」
「まさかレオがそんなことを。なんでだ」
二人はレオの行動の意図が分からず、困惑していた。しかし、怜だけは違った。
「奴のことだ。また悪さを考えているんだろう」
怜の冷たい一言に柚奈の怒りが収まらず、つい怜を叩いた。パチンっという音が響き渡り、怜の左頬は赤くなった。そして柚奈は涙ぐんだ瞳で、怜を見つめ話した。
「先輩はそんなこと言う人じゃありませんでした!」
そう言うと柚奈はその場から涙をぬぐいながら走り去った。
怜は左手で自分の頬を押さえた。あんな顔の柚奈は初めてで、怜は困惑した。
(なんで俺が叩かれなきゃいけないんだ。別にあいつだって完璧にいいやつとは思えないし、柚奈ちゃんはなんで俺を)
見かねた時雨と旭が怜に話しかけた。
「なぁ怜、お前のレオへの印象は最悪かも知んないけど、私たちは一応あいつに助けられてるし、協力した仲なんだ。だから柚奈的にお前にそんなこと言われたくなかったんだよ」
「冬風隊員、ここは追うなの」
「行くってどこに!?」
「自分の勘なの!」
怜は二人に肩を押されると走り出し、艦内中を探した。
(どこだ柚奈ちゃん。色々考えてみれば、俺はあいつをそんな知らない。なのに知った気で悪口を言ってしまった。しかも、そいつと協力して戦ってくれた友達の前で。なんて俺は愚かなんだ。旭ちゃんだって怒っていたかもしれない。でも、こう言うことは一番柚奈ちゃんが許せないタイプだ)
しかし、怜は艦内中の部屋をノックをしては探すが、柚奈の姿はどこにもなかった。するとふとデッキが見えた。怜はまさかと思い、デッキに出た。
外は真夜中なので、暗く、海の青さも感じられなかった。怜は恐る恐るデッキを歩くと人影が見えた。柚奈だ。怜は、足音を立て柚奈に近づいた。
「来ないでください!」
柚奈のその鼻をすすりながら出す声に怜は立ち止まった。しかし、ここで止まってはいけないと思った怜は走り出し、柚奈を後ろから思いっきり抱きしめた。そして大声で謝った。
「ごめん! ごめんよ柚奈ちゃん! 俺が悪かった」
「!?」
怜の謝罪に柚奈は甘えるように怜の方を向き、泣いた。そう、柚奈はただ怒っていた訳ではなく、悲しかったのだ。一緒に戦ってきた仲間の記憶がなく、レオの逃走、それに怜のあの言葉に柚奈は限界だったのだ。
怜は柚奈を泣かせてしまった事に深く反省し、空を見上げた。怜は柚奈に話した。
「柚奈ちゃん。上を向いて」
怜の言葉に柚奈は涙をぬぐい、上を見た。すると空には満点の星空が輝いていた。船を包み込むような満点の星に二人は虜になり、夢中で星を堪能した。しかし、そんな時間は短く、デッキに旭が来た。
「ちょっとそこのお二人さん!」
「は!?」
「えっと!? これは」
二人は暗闇の中で顔を赤くして手を離すのであった。
辺りが少し明るくなってきたその頃、艦長室ではまた、時雨と奏音が何やらファイルを広げ、話していた。
「時雨さん、あの男の子の能力は」
「ドラゴンのようなの~。柚奈ちゃんが言ってたけど、ほんと信じられないなの」
「この世の守護霊の能力ではありませんね」
「もしくわ、改造された守護霊かもしれないなの」
「まずは、過去の事件に関わってきてるか探しましょう」
二人は黙々とファイルを開けていき、顔の事件について調べた。すると一つの手がかりが出てきた。
「時雨さんこれ! 写真付きではありませんが、名前が」
「レオ・ブレイクなの。うーん? でも、能力が画家?」
「どう言う事でしょうか? 本当にドラゴンなのかあの三人に聞いてみましょう」
「奏音ちゃん! これはどういうことなの」
「し、時雨さん! 分かりません。周りはレーダーに何も写ってなく、敵からの攻撃とは思えません」
「そうなの。あの爆発以降、何も怒ってないなの」
すると奏音のイヤホンに連絡が来た。
「こちら救護室救護室。どうやら爆発の現場は救護室です」
「了解です。そちらに雨京隊員を……あ、もう向かってます」
時雨は走り、救護室へ到着した。
(まずい、あそこには男の子がいたなの)
しかし、焦げた床やベット、割られた窓を見て時雨は思った。
(ガラスの破片が外に落ちている!? 外部からの攻撃だったら中にガラスの破片が飛ぶはず。これは男の子が自ら出ていった。時雨も誰かに見張るよう頼むべきだったなの)
時雨は溜息をつくとその瞬間、怜、柚奈、旭が驚いて走ってきた。
「時雨さん、これは一体!?」
「時雨さん、心臓止まるかと思ったよ」
「時雨さん、ここにはレオさんが」
必死に聞いてくる三人に対し、時雨は一歩下がり、話した。
「ちょっと君達落ち着くなの。私の推測なら、そのレオっていう男の子がここを逃げ出した可能性があるなの」
「そ、そんな。レオさん、どうして」
「まさかレオがそんなことを。なんでだ」
二人はレオの行動の意図が分からず、困惑していた。しかし、怜だけは違った。
「奴のことだ。また悪さを考えているんだろう」
怜の冷たい一言に柚奈の怒りが収まらず、つい怜を叩いた。パチンっという音が響き渡り、怜の左頬は赤くなった。そして柚奈は涙ぐんだ瞳で、怜を見つめ話した。
「先輩はそんなこと言う人じゃありませんでした!」
そう言うと柚奈はその場から涙をぬぐいながら走り去った。
怜は左手で自分の頬を押さえた。あんな顔の柚奈は初めてで、怜は困惑した。
(なんで俺が叩かれなきゃいけないんだ。別にあいつだって完璧にいいやつとは思えないし、柚奈ちゃんはなんで俺を)
見かねた時雨と旭が怜に話しかけた。
「なぁ怜、お前のレオへの印象は最悪かも知んないけど、私たちは一応あいつに助けられてるし、協力した仲なんだ。だから柚奈的にお前にそんなこと言われたくなかったんだよ」
「冬風隊員、ここは追うなの」
「行くってどこに!?」
「自分の勘なの!」
怜は二人に肩を押されると走り出し、艦内中を探した。
(どこだ柚奈ちゃん。色々考えてみれば、俺はあいつをそんな知らない。なのに知った気で悪口を言ってしまった。しかも、そいつと協力して戦ってくれた友達の前で。なんて俺は愚かなんだ。旭ちゃんだって怒っていたかもしれない。でも、こう言うことは一番柚奈ちゃんが許せないタイプだ)
しかし、怜は艦内中の部屋をノックをしては探すが、柚奈の姿はどこにもなかった。するとふとデッキが見えた。怜はまさかと思い、デッキに出た。
外は真夜中なので、暗く、海の青さも感じられなかった。怜は恐る恐るデッキを歩くと人影が見えた。柚奈だ。怜は、足音を立て柚奈に近づいた。
「来ないでください!」
柚奈のその鼻をすすりながら出す声に怜は立ち止まった。しかし、ここで止まってはいけないと思った怜は走り出し、柚奈を後ろから思いっきり抱きしめた。そして大声で謝った。
「ごめん! ごめんよ柚奈ちゃん! 俺が悪かった」
「!?」
怜の謝罪に柚奈は甘えるように怜の方を向き、泣いた。そう、柚奈はただ怒っていた訳ではなく、悲しかったのだ。一緒に戦ってきた仲間の記憶がなく、レオの逃走、それに怜のあの言葉に柚奈は限界だったのだ。
怜は柚奈を泣かせてしまった事に深く反省し、空を見上げた。怜は柚奈に話した。
「柚奈ちゃん。上を向いて」
怜の言葉に柚奈は涙をぬぐい、上を見た。すると空には満点の星空が輝いていた。船を包み込むような満点の星に二人は虜になり、夢中で星を堪能した。しかし、そんな時間は短く、デッキに旭が来た。
「ちょっとそこのお二人さん!」
「は!?」
「えっと!? これは」
二人は暗闇の中で顔を赤くして手を離すのであった。
辺りが少し明るくなってきたその頃、艦長室ではまた、時雨と奏音が何やらファイルを広げ、話していた。
「時雨さん、あの男の子の能力は」
「ドラゴンのようなの~。柚奈ちゃんが言ってたけど、ほんと信じられないなの」
「この世の守護霊の能力ではありませんね」
「もしくわ、改造された守護霊かもしれないなの」
「まずは、過去の事件に関わってきてるか探しましょう」
二人は黙々とファイルを開けていき、顔の事件について調べた。すると一つの手がかりが出てきた。
「時雨さんこれ! 写真付きではありませんが、名前が」
「レオ・ブレイクなの。うーん? でも、能力が画家?」
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