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葵ちゃんと翔子の力
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人体の狐もどんどん影が増え、小刀が刺さり、傷を負っていった。
数時間後、等々二匹の狐は力尽き、何ヶ所か小刀で刺されると消えてしまった。残り一人、オブリドだけになった時、オブリドの前には山積みになった黒い羽があった。松明越しだが、はっきり羽は見えた。しかし、オブリドは狐火を出すのをやめ、余裕そに、本を読んでいた。周りの数百くらいの影たちは一斉にオブリドに刃を向け、襲いかかった。
「はぁ、そうさー、多勢できても力の差的に勝つのは無意味だからね?」
オブリドは仮面を少し、上にずらし、口元を見せた。口元は赤い紅が塗られており、肌は真っ白だった。そして、ほんの一部を破り、口の中に入れた。襲いかかってくる影の小刀を避けながら、もぐもぐと噛み続けた。
数分後、オブリドは上へ高く飛び、口から何かを出した。口から出てきたものは紙ではなく、赤い玉のようなものが出てきた。それをオブリドは下に思いっきり叩きつけるように投げた。
赤い玉は地面に直撃すると粉々になった。そしてオブリドは息を吸い、下に向かって吹いた。
すると粉々に割れた赤い玉が光だし、周りを巻き込んで大爆発を起こした。周りの数百もの影は一瞬にして羽となってしまったが、まだまだその後ろには影が続いた。爆発の後、赤い霧がたち、そこには巨大な赤い狐がいた。赤い狐は九尾で鋭い金色の眼光で、周りを見ていた。オブリドは赤い狐の上にまたがり、乗った。
「さーて、伝説の狐ちゃん『玉藻前』ちゃん。早くここから出ましょうね」
オブリドは仮面の位置を元に戻しながら話した。赤い狐は、牙を剥き、爪を立て、九尾の尻尾を靡かせ、走り出した。赤い狐の爪はおよそ百の影も容易く、殺していった。
そして赤い狐は上を向き、鼻で何かを探していた。
その様子を見た翔子がまずいと思った。
(まずい、このままではわしの存在がバレてしまう。じゃが、奴の体力も有り余っておるし、どうするか。上手く影では誤魔化しきれん。しかも、あの赤い狐、どう見てもわしの力では及ばんじゃろ。さぁどうする)
そう、翔子は影に交じり、暗闇に空間で隠れていたのだ。ただ、翔子は隠れているだけではなかった。
オブリドは赤い狐とともに次々と容易く影を薙ぎ払っていった。
「そうだねー、忍者さんはどこに隠れるのが好きなのかな? そうだ! いいこと考えた」
そうオブリドが独り言を話すと、右手にロングソードを装備した。ロングソードは黒を基調としており、刃は蛍光色なオレンジ色に輝いていた。そして、持ち手と刃の間には丸い目のような玉が装着されていた。
オブリドはロングソードを雑に振るうと、刃がどんどん伸び、数十メートルの影も一刀両断にしていった。
ロングソードは翔子の目の前を過ぎ、焦りながらも勝利するために何かを行なっていた。
(まずいのじゃ。あの剣はこの空間ギリギリまで伸びるのか!? ここに隠れているのも時間の問題じゃ。せ、せめてあと、数分、数秒。わしに時間をくれ)
焦る翔子に対し、オブリドは容易く次々と影を斬っていき、影の数が追いつかなくなっていった。その様子を見た翔子は冷や汗をかきながら、霊力の供給を何かと行なっていた。しかし、青い狐火が翔子に近づき、居場所が明らかになってしまった。
「し、しまった!」
「あら忍者さんみーつけた。『玉藻前』ちゃん、やっつけちゃって」
オブリドが赤い狐に指示を出すと、地面に飛び降りてロングソードを構えた。
翔子は走りながらクナイや黒い煙玉を投げた。しかし、赤い狐は容易く払い、翔子一直線に襲いかかってきた。
(こ、この狐はあの短時間で、わしの匂いを覚えたとでも言うのか!? 良かろう、狐は無視して、先に奴を打つか)
翔子は大きな翼を勢いよく羽ばたかせ、足に力を入れて、地面を思いっきり蹴った。
次の瞬間、一瞬で赤い狐から逃れ、オブリドの前までやってきた。
「あれ? 私を先に片付けるってこと? 無理無理、やめときな」
「ここでお主を打つ!」
オブリドはロングソードを振るい、翔子の首を狙った。翔子はそれと同時に残りの黒い煙玉を使った。ロングソードは翔子まで届かなかった。
そして前の煙から四人の翔子が姿を現し、一人オブリドに飛びかかった。
「人数が増えたからって、変わらないよ? さぁこの力の差をどう埋めるのかな」
オブリドはロングソードで飛びかかてってきた翔子を容易く斬った。すると斬った翔子から黒いカラスが出現し、オブリドの中に入っていった。
次に二人の翔子が小刀を構え、攻撃を仕掛けた。
「だからそんな二人できたところで無駄だよ」
また二人の翔子は一人目同様、ロングソードで斬られてしまった。しかし、二人からも斬られた後、二羽のカラスが出現し、オブリドの中に入っていった。
翔子は高く飛び、叫んだ。
「お前の負けじゃ! オブリド! 『切札・鴉の一撃』」
「な、なに!?」
翔子が切札を叫ぶと周りの何万何億ともあった羽が一斉に翔子の翼に吸収された。
「ふん、オブリドよ。この切札はの、黒い羽の数倍増するのじゃ。この周りにある羽の数、お主に防げるかの」
数時間後、等々二匹の狐は力尽き、何ヶ所か小刀で刺されると消えてしまった。残り一人、オブリドだけになった時、オブリドの前には山積みになった黒い羽があった。松明越しだが、はっきり羽は見えた。しかし、オブリドは狐火を出すのをやめ、余裕そに、本を読んでいた。周りの数百くらいの影たちは一斉にオブリドに刃を向け、襲いかかった。
「はぁ、そうさー、多勢できても力の差的に勝つのは無意味だからね?」
オブリドは仮面を少し、上にずらし、口元を見せた。口元は赤い紅が塗られており、肌は真っ白だった。そして、ほんの一部を破り、口の中に入れた。襲いかかってくる影の小刀を避けながら、もぐもぐと噛み続けた。
数分後、オブリドは上へ高く飛び、口から何かを出した。口から出てきたものは紙ではなく、赤い玉のようなものが出てきた。それをオブリドは下に思いっきり叩きつけるように投げた。
赤い玉は地面に直撃すると粉々になった。そしてオブリドは息を吸い、下に向かって吹いた。
すると粉々に割れた赤い玉が光だし、周りを巻き込んで大爆発を起こした。周りの数百もの影は一瞬にして羽となってしまったが、まだまだその後ろには影が続いた。爆発の後、赤い霧がたち、そこには巨大な赤い狐がいた。赤い狐は九尾で鋭い金色の眼光で、周りを見ていた。オブリドは赤い狐の上にまたがり、乗った。
「さーて、伝説の狐ちゃん『玉藻前』ちゃん。早くここから出ましょうね」
オブリドは仮面の位置を元に戻しながら話した。赤い狐は、牙を剥き、爪を立て、九尾の尻尾を靡かせ、走り出した。赤い狐の爪はおよそ百の影も容易く、殺していった。
そして赤い狐は上を向き、鼻で何かを探していた。
その様子を見た翔子がまずいと思った。
(まずい、このままではわしの存在がバレてしまう。じゃが、奴の体力も有り余っておるし、どうするか。上手く影では誤魔化しきれん。しかも、あの赤い狐、どう見てもわしの力では及ばんじゃろ。さぁどうする)
そう、翔子は影に交じり、暗闇に空間で隠れていたのだ。ただ、翔子は隠れているだけではなかった。
オブリドは赤い狐とともに次々と容易く影を薙ぎ払っていった。
「そうだねー、忍者さんはどこに隠れるのが好きなのかな? そうだ! いいこと考えた」
そうオブリドが独り言を話すと、右手にロングソードを装備した。ロングソードは黒を基調としており、刃は蛍光色なオレンジ色に輝いていた。そして、持ち手と刃の間には丸い目のような玉が装着されていた。
オブリドはロングソードを雑に振るうと、刃がどんどん伸び、数十メートルの影も一刀両断にしていった。
ロングソードは翔子の目の前を過ぎ、焦りながらも勝利するために何かを行なっていた。
(まずいのじゃ。あの剣はこの空間ギリギリまで伸びるのか!? ここに隠れているのも時間の問題じゃ。せ、せめてあと、数分、数秒。わしに時間をくれ)
焦る翔子に対し、オブリドは容易く次々と影を斬っていき、影の数が追いつかなくなっていった。その様子を見た翔子は冷や汗をかきながら、霊力の供給を何かと行なっていた。しかし、青い狐火が翔子に近づき、居場所が明らかになってしまった。
「し、しまった!」
「あら忍者さんみーつけた。『玉藻前』ちゃん、やっつけちゃって」
オブリドが赤い狐に指示を出すと、地面に飛び降りてロングソードを構えた。
翔子は走りながらクナイや黒い煙玉を投げた。しかし、赤い狐は容易く払い、翔子一直線に襲いかかってきた。
(こ、この狐はあの短時間で、わしの匂いを覚えたとでも言うのか!? 良かろう、狐は無視して、先に奴を打つか)
翔子は大きな翼を勢いよく羽ばたかせ、足に力を入れて、地面を思いっきり蹴った。
次の瞬間、一瞬で赤い狐から逃れ、オブリドの前までやってきた。
「あれ? 私を先に片付けるってこと? 無理無理、やめときな」
「ここでお主を打つ!」
オブリドはロングソードを振るい、翔子の首を狙った。翔子はそれと同時に残りの黒い煙玉を使った。ロングソードは翔子まで届かなかった。
そして前の煙から四人の翔子が姿を現し、一人オブリドに飛びかかった。
「人数が増えたからって、変わらないよ? さぁこの力の差をどう埋めるのかな」
オブリドはロングソードで飛びかかてってきた翔子を容易く斬った。すると斬った翔子から黒いカラスが出現し、オブリドの中に入っていった。
次に二人の翔子が小刀を構え、攻撃を仕掛けた。
「だからそんな二人できたところで無駄だよ」
また二人の翔子は一人目同様、ロングソードで斬られてしまった。しかし、二人からも斬られた後、二羽のカラスが出現し、オブリドの中に入っていった。
翔子は高く飛び、叫んだ。
「お前の負けじゃ! オブリド! 『切札・鴉の一撃』」
「な、なに!?」
翔子が切札を叫ぶと周りの何万何億ともあった羽が一斉に翔子の翼に吸収された。
「ふん、オブリドよ。この切札はの、黒い羽の数倍増するのじゃ。この周りにある羽の数、お主に防げるかの」
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