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葵ちゃんと次の複製人形は柚奈ちゃん!?
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「ここまでのようじゃな」
翔子がポンっと手を叩くと、怜と柚奈が人魂から元の人の姿に変わった。そして不思議なことに二人の体力は最初の頃と変わらず、まるで人形と戦ってないようだった。
怜は不思議になり、自分の手や足、体を触り、人形に攻撃を受けた箇所を触りながら確認した。そして傷もないことに驚き、この仕組みについて怜は翔子に質問した。
「あれ!? 俺の体、傷だらけのはずなのに、これどうゆうことだ?」
「言ったであろう。この世界では死にはせんし、傷も実体化せん。だから修行専用の場所じゃ。今のでも怜はスキルを手に入れたと思うぞ。ほれ、お主の巻物じゃ受け取れ」
翔子が怜に向かって、巻物を投げた。巻物は青色でど真ん中に怜と名前が書かれてあった。
怜は巻物を受け取ると、中身を確認した。しかし、中身は何も記載がなくただの白紙だった。
「おいなんだよこれ! なんも書いてないじゃん」
「それは当たり前じゃ、自分の霊力を注ぎ込むのじゃ。さすれば巻物に自分の習得したスキルが映し出されるぞ」
怜は不慣れな霊力の扱いに恐る恐る巻物に右手をあて、霊力を送るよう意識し、目を瞑って送った。じわじわと怜の霊力が巻物に送られると、スキルと思われる字がだんだんでてきた。そして怜は目を開けると一つだけスキルが映し出されていた。
「おぉー、これがスキルというものか。でも一回だけでもスキルって取得できるもんなんだな。何々スキルは……『銃ランクC』かぁ。なんだかCって聞くとまだまだなよな気がするが、どうなんだニャンコ師匠」
「その通りじゃな。最低がCで、最高がSじゃから頑張るのじゃな。しかし、まだまだ上に伸びるという希望があるのじゃ。徐々に上がっていくから極めるのじゃ」
「そうなのか。まぁスキルがないよりはマシだな。そういや~柚奈ちゃんはどうなんだ?」
怜は自分の巻物をしまい、柚奈が眺めている巻物を見にいった。
柚奈は目を凝らし、何かを一生懸命チェックしていた。
「なぁ柚奈ちゃんはどれくらい取得してきたんだー?」
「すみません、先輩。少し、静かにしててください。私、今スキルの確認をしているので」
怜が忙しそうな柚奈の巻物を見ると、怜と違って巻物にびっしりとスキルが書かれていた。柚奈はほとんどのスキルを持っており、どのランクを上げようか考えていたのだ。
あまりの量の多さに怜は、下がり、巻物を翔子に返した。
数分後確認を終えた柚奈も翔子に巻物を返した。
「よし、もう一度修行を行う。次もさっきと一緒だが、今回は柚奈の複製人形と戦ってもらう。基本武器は刀じゃ。さてお主らは次の武器は何にするのじゃ?」
「師匠。私はランスで行きます」
「え!? 柚奈ちゃんそんな武器使えるの?」
「そうですね。現実には出して使えませんが、ランスを使うことによって、重心の使い方やランスの突きによる手の感覚を覚えたいので、ランスにしました。こんな感じで、実際には使わない武器でも、自分の使わない筋肉を活性化させてくれるのでいいですよ。でも、いきなりではなく、しっかりと練習してからですよ。でも先輩はマスケット銃を極めてからでいいと思います」
柚奈が優しくスラスラと説明してくれると怜は、腕を組んで考えこみ、なるほどと理解した。そして、怜は柚奈に言われた通り、マスケット銃を鍛えようと、選んだ。
翔子がそれぞれに武器を渡すと、柚奈の複製人形を出し、背中に霊力を与えた。
柚奈の複製人形は起き上がり、周りを確認した。
「さぁ複製人形よ。あの二人をロックオンし、倒すのじゃ。上限は二十じゃ」
「ワカリマシタ」
またレベル1から複製人形との修行が始まった。
レベル1から17まで倒し終えた。さっきと比べて素早さ重視ではないので、攻撃も避けることができ、二人はさっきと比べて、負傷が少なかった。
柚奈のランスの突きもよく、確実に人形の心臓を狙うことができていた。
怜も柚奈に負けないくらい、銃弾を人形に当てられるようになってきた。
そしていよいよ次は怜が倒れたレベル18だ。怜は息を飲んで挑んだ。
心臓を貫通させられた人形がたと上がり、声を発した。
「レベル17ショウメツ。レベル18ニ、イコウスル」
「先輩、気をつけてくださいね。17とは違って、動きは違うと思います」
「お、おう。俺もなんとか当てるぜ」
柚奈の言った通り、人形は刀を構えるなり、いきなり走り出した。素早さもさっきとは段違いで、怜のマスケット銃を警戒し、狙いを定めさせないよう、ジグザグに動きながら走った。
狙いが定まらない怜は、とりあえず、銃を発砲し、人形の動きを観察した。
銃弾は人形の頭を通り過ぎて、外れてしまった。急いでリロードし、次はタイミングを変え、人形の動きに合わせ、次通るであろうところを予測し、発砲した。
銃弾は風を切り、勢いよく人形の頭を捉えた。
人形は予測街だったのか、姿勢を無理やり変えようとしたが、怜の銃弾を右足に受けてしまった。人形は右足を引きづりながらも、走った。
チャンスを逃さまいと柚奈は走り出した。
怜は柚奈のサポートに回り、人形に距離をとらせないよう後ろを狙い、前に促すように銃を発砲した。
後ろからくる銃弾に人形は仕方なく、前に走った。
「今だ! 柚奈ちゃん! 決めるんだ」
「任せてください」
人形と柚奈が武器を交えると、柚奈のどっしりとした、大きなランスに人形の刀は飛ばされてしまった。これを狙ってたかの様に怜は走り、人形の心臓を狙い、ゼロ距離で発砲した。
人形はそのまま飛ばされて倒れた。
そして怜は柚奈に親指を立てて喜んだ。
「先輩、今のコンビネーションは良かったです。しかし、まだまだ気は抜けません。次はレベル18です。絶対に勝ちましょう」
「おうよ」
翔子がポンっと手を叩くと、怜と柚奈が人魂から元の人の姿に変わった。そして不思議なことに二人の体力は最初の頃と変わらず、まるで人形と戦ってないようだった。
怜は不思議になり、自分の手や足、体を触り、人形に攻撃を受けた箇所を触りながら確認した。そして傷もないことに驚き、この仕組みについて怜は翔子に質問した。
「あれ!? 俺の体、傷だらけのはずなのに、これどうゆうことだ?」
「言ったであろう。この世界では死にはせんし、傷も実体化せん。だから修行専用の場所じゃ。今のでも怜はスキルを手に入れたと思うぞ。ほれ、お主の巻物じゃ受け取れ」
翔子が怜に向かって、巻物を投げた。巻物は青色でど真ん中に怜と名前が書かれてあった。
怜は巻物を受け取ると、中身を確認した。しかし、中身は何も記載がなくただの白紙だった。
「おいなんだよこれ! なんも書いてないじゃん」
「それは当たり前じゃ、自分の霊力を注ぎ込むのじゃ。さすれば巻物に自分の習得したスキルが映し出されるぞ」
怜は不慣れな霊力の扱いに恐る恐る巻物に右手をあて、霊力を送るよう意識し、目を瞑って送った。じわじわと怜の霊力が巻物に送られると、スキルと思われる字がだんだんでてきた。そして怜は目を開けると一つだけスキルが映し出されていた。
「おぉー、これがスキルというものか。でも一回だけでもスキルって取得できるもんなんだな。何々スキルは……『銃ランクC』かぁ。なんだかCって聞くとまだまだなよな気がするが、どうなんだニャンコ師匠」
「その通りじゃな。最低がCで、最高がSじゃから頑張るのじゃな。しかし、まだまだ上に伸びるという希望があるのじゃ。徐々に上がっていくから極めるのじゃ」
「そうなのか。まぁスキルがないよりはマシだな。そういや~柚奈ちゃんはどうなんだ?」
怜は自分の巻物をしまい、柚奈が眺めている巻物を見にいった。
柚奈は目を凝らし、何かを一生懸命チェックしていた。
「なぁ柚奈ちゃんはどれくらい取得してきたんだー?」
「すみません、先輩。少し、静かにしててください。私、今スキルの確認をしているので」
怜が忙しそうな柚奈の巻物を見ると、怜と違って巻物にびっしりとスキルが書かれていた。柚奈はほとんどのスキルを持っており、どのランクを上げようか考えていたのだ。
あまりの量の多さに怜は、下がり、巻物を翔子に返した。
数分後確認を終えた柚奈も翔子に巻物を返した。
「よし、もう一度修行を行う。次もさっきと一緒だが、今回は柚奈の複製人形と戦ってもらう。基本武器は刀じゃ。さてお主らは次の武器は何にするのじゃ?」
「師匠。私はランスで行きます」
「え!? 柚奈ちゃんそんな武器使えるの?」
「そうですね。現実には出して使えませんが、ランスを使うことによって、重心の使い方やランスの突きによる手の感覚を覚えたいので、ランスにしました。こんな感じで、実際には使わない武器でも、自分の使わない筋肉を活性化させてくれるのでいいですよ。でも、いきなりではなく、しっかりと練習してからですよ。でも先輩はマスケット銃を極めてからでいいと思います」
柚奈が優しくスラスラと説明してくれると怜は、腕を組んで考えこみ、なるほどと理解した。そして、怜は柚奈に言われた通り、マスケット銃を鍛えようと、選んだ。
翔子がそれぞれに武器を渡すと、柚奈の複製人形を出し、背中に霊力を与えた。
柚奈の複製人形は起き上がり、周りを確認した。
「さぁ複製人形よ。あの二人をロックオンし、倒すのじゃ。上限は二十じゃ」
「ワカリマシタ」
またレベル1から複製人形との修行が始まった。
レベル1から17まで倒し終えた。さっきと比べて素早さ重視ではないので、攻撃も避けることができ、二人はさっきと比べて、負傷が少なかった。
柚奈のランスの突きもよく、確実に人形の心臓を狙うことができていた。
怜も柚奈に負けないくらい、銃弾を人形に当てられるようになってきた。
そしていよいよ次は怜が倒れたレベル18だ。怜は息を飲んで挑んだ。
心臓を貫通させられた人形がたと上がり、声を発した。
「レベル17ショウメツ。レベル18ニ、イコウスル」
「先輩、気をつけてくださいね。17とは違って、動きは違うと思います」
「お、おう。俺もなんとか当てるぜ」
柚奈の言った通り、人形は刀を構えるなり、いきなり走り出した。素早さもさっきとは段違いで、怜のマスケット銃を警戒し、狙いを定めさせないよう、ジグザグに動きながら走った。
狙いが定まらない怜は、とりあえず、銃を発砲し、人形の動きを観察した。
銃弾は人形の頭を通り過ぎて、外れてしまった。急いでリロードし、次はタイミングを変え、人形の動きに合わせ、次通るであろうところを予測し、発砲した。
銃弾は風を切り、勢いよく人形の頭を捉えた。
人形は予測街だったのか、姿勢を無理やり変えようとしたが、怜の銃弾を右足に受けてしまった。人形は右足を引きづりながらも、走った。
チャンスを逃さまいと柚奈は走り出した。
怜は柚奈のサポートに回り、人形に距離をとらせないよう後ろを狙い、前に促すように銃を発砲した。
後ろからくる銃弾に人形は仕方なく、前に走った。
「今だ! 柚奈ちゃん! 決めるんだ」
「任せてください」
人形と柚奈が武器を交えると、柚奈のどっしりとした、大きなランスに人形の刀は飛ばされてしまった。これを狙ってたかの様に怜は走り、人形の心臓を狙い、ゼロ距離で発砲した。
人形はそのまま飛ばされて倒れた。
そして怜は柚奈に親指を立てて喜んだ。
「先輩、今のコンビネーションは良かったです。しかし、まだまだ気は抜けません。次はレベル18です。絶対に勝ちましょう」
「おうよ」
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