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葵真実を知る
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3人は翔子の部屋2207号室に着いた。
怜は失神していたため、翔子が引きずり、葵ちゃんは柚奈が手を引き中に入った。
翔子は一人暮らしをしているので、部屋には誰もいなかった。
「おっかえり~。あれ? なんで怜くんは失神してるの?」
「わしを侮辱したからじゃ」
翔子の部屋で留守番をしていた豊姫が出迎えてくれた。しかし、怜は白目を向いて床で寝ていた。
葵ちゃんはプカプカ浮きながら、リビングで寝た。お腹を空かせた柚奈が話した。
「師匠。お腹が空きました。いつもの下さい」
「良かろう」
翔子はいつも通りやかんで湯を沸かし、カップ麺を取り出した。翔子はカップ麺を手に取り柚奈に質問した。
「柚奈よ。お主は今日は何味にするのじゃ? わしは抹茶味にするかの」
「私はいつもの醤油で大丈夫です」
翔子は独特な物を選んだが、こういうのが好みらしい。
対する柚奈はいつも通りの味が好きらしい。お湯を注ぎ、スマホでタイマーを設定すると椅子に座り待った。柚奈が質問した。
「師匠。奴らの動きはどうですか?」
「残念じゃが、尻尾すら捕まえらないの……せめてあの蛇さえ捕獲できてれば」
ピピピッと翔子のスマホのタイマーが鳴った。翔子はタイマーを止め、カップ麺を取りに行った。
タイマーの音でやっと怜と葵が目を覚ました。二人とも辺りを見回した。怜は翔子と目があった。
「怜よ。起きたのか。さっきのは許してやるが、次また同じことをぬかすと……カラスの餌じゃ」
「あぁー、すまなかった。それよりお腹が空いたな。何か飯を分けてくれ~」
「葵もお腹減った~怜! キャンディーは~?」
反省した怜はお腹をならせ、座り込んだ。同じく葵も浮かびながら駄々をこねた。
怜はビショビショの制服を着ていたので、またクシャミを連発した。
見かねた翔子は怜に、客間にあるバスローブを取ってきて、渡した。
怜はキラキラした目で感謝し、別室で着替えた。着替え終わり、リビングに戻ってくると柚奈がカップ麺を用意してくれた。
「先輩どうぞ。イチゴ味のカップ麺です」
「ほれ! 葵。お主にはイチゴ味のペロペロキャンディーじゃ」
二人ともイチゴ味の食べ物に飛びついた。二人とも無我夢中で食べ続けた。しかし、怜は食べたことのないカップ麺に文句を言い始めた。
「うえ~。なんだよこれ! 全然美味しくないぞロリ忍者。お前いつもこんなの食ってのか? 腹壊すぞ!? もう俺はいらん。トイレはどこだ! マジでリバースしそう……」
「なんじゃと!? 人がせっかく用意した食べ物を粗末にするなど言語道断じゃ。完食するまでトイレには行かせんのじゃ」
翔子は嫌がる怜に無理やりイチゴ味のカップ麺を口の中に入れた。怜は抵抗するが、全く敵わず全て食べ尽くした。そして泣きながらトイレに向かった。葵は満足そうにキャンディーをなめた。怜はトイレでマーライオンのようにリバースしていた。
(ふざけんなよ。あのロリ忍者! あんな泥みたいなもん食わせやがって、絶対あいつの食生活ぶっ壊れてるわ。もうアイツと関わると不幸が飛びかかってくるわ。話聞いたらさっさと帰ろう)
数分後。怜はトイレから出てくると二人はコーヒーを飲んで待っていた。柚奈の隣にコーヒーが一つ置いてあった。
「先輩。リバースは終わりましたか? 早く座ってください。大事な話があります」
「お、おう。分かった」
怜は柚奈の隣に座り、コーヒーを飲んだ。もちろん翔子のコーヒーは牛乳たっぷりのコーヒー牛乳だった。葵は怜の後ろで浮きながら話を聞いた。そして翔子が口を開いた。
「まず、大事な話は2つある。1つ目はお主の守護霊、葵についてじゃ。葵には足があるんじゃが、守護霊の中では貴重なものじゃ、生き物の守護霊は普通亡くなってから、誰かに付くんじゃ。しかし、葵の場合は足がある。それを意味するのは、葵はまだ死んでないんじゃ」
「!? 葵ちゃんが死んでない? 一体どういうことなんだ」
怜は驚きのあまり立ち上がり、質問した。葵自身も何を言っているのかわからず、困惑した。
翔子は話を続けた。
「落ち着くんじゃ怜。恐らく葵はどこかの病院で植物状態か仮死状態、もしくわ魂を誰かに奪われたかのどれかじゃ」
「魂を奪うだと!? 誰が? 何の為にそんなことを……」
怜は座り、考え込んだ。
柚奈は衝撃な事実に口を抑えて聞いた。
「何より葵を助けることができるのじゃ、怜よ葵と出会ってしまった以上、お主の責任じゃ。助けるのじゃ」
「お、俺が葵ちゃんを助ける!? 敵も病院も分からない。何より命の重みが……」
突きつけられた現実に怜は耐えられなかったのか、頭を抱えた。葵は何も思い出せず、涙が溢れてきた。不安がる怜に柚奈は手を握り、話した。
「できます! 先輩。あなたならできます。私、信じているんで。きっと葵ちゃんを助けてハッピーエンドで終わりましょう。葵ちゃんも泣かないで! 葵ちゃんもきっと思い出せます」
怜は手を握る柚奈の顔を見た。しかし、まだ決心が付かなかった。
「やっぱり無理だよ。俺には重すぎる」
「怜! 葵頑張る! 頑張って色々思い出すから、諦めないで。みんな怜の味方だから」
葵も涙を流しながら怜の手を握り、勇気付けた。怜は決心を固め、自分の頬を叩いた。
「あぁ! やってやるよ。葵ちゃんを助けて俺は、お前のヒーローになってやるぜ!」
「怜よ。決心を固めたようじゃな」
柚奈と葵は喜び、涙を流しながら怜に抱きついた。
「おいおい! お前ら苦しいぞ。分かったから離せ離せ」
「先輩! ようやく男になりましたね」
「うえーん。葵、嬉しいよぉ」
抱きつかれて苦しい怜だが、半面喜ぶ怜であった。いやらしい気持ちに二人が気づくと、二人で怜を突き飛ばした。突き飛ばされた怜は頭を床に強打し、失神した。二人ともやばいと思ったが、口笛を吹いて誤魔化した。
数分後怜が目を覚ますと鬼の形相で文句を言った。
「おい! 貴様ら。せっかく俺が決心を固めたのになんだこの仕打ちは! 殺すぞ」
「先輩が悪いんですよ。いやらしい顔してたんで」
「そうだそうだ! 葵も鳥肌立つくらい気持ち悪かったよ」
2対1の戦いが始まってしまったが、翔子が強くテーブルを叩いた。驚いた3人は口を閉じ、翔子の顔を見た。
「お主ら。わしの話の途中じゃ。最後まで聞くのじゃ。2つ目は敵についてじゃ」
また場の空気に緊張感が漂った。
怜は失神していたため、翔子が引きずり、葵ちゃんは柚奈が手を引き中に入った。
翔子は一人暮らしをしているので、部屋には誰もいなかった。
「おっかえり~。あれ? なんで怜くんは失神してるの?」
「わしを侮辱したからじゃ」
翔子の部屋で留守番をしていた豊姫が出迎えてくれた。しかし、怜は白目を向いて床で寝ていた。
葵ちゃんはプカプカ浮きながら、リビングで寝た。お腹を空かせた柚奈が話した。
「師匠。お腹が空きました。いつもの下さい」
「良かろう」
翔子はいつも通りやかんで湯を沸かし、カップ麺を取り出した。翔子はカップ麺を手に取り柚奈に質問した。
「柚奈よ。お主は今日は何味にするのじゃ? わしは抹茶味にするかの」
「私はいつもの醤油で大丈夫です」
翔子は独特な物を選んだが、こういうのが好みらしい。
対する柚奈はいつも通りの味が好きらしい。お湯を注ぎ、スマホでタイマーを設定すると椅子に座り待った。柚奈が質問した。
「師匠。奴らの動きはどうですか?」
「残念じゃが、尻尾すら捕まえらないの……せめてあの蛇さえ捕獲できてれば」
ピピピッと翔子のスマホのタイマーが鳴った。翔子はタイマーを止め、カップ麺を取りに行った。
タイマーの音でやっと怜と葵が目を覚ました。二人とも辺りを見回した。怜は翔子と目があった。
「怜よ。起きたのか。さっきのは許してやるが、次また同じことをぬかすと……カラスの餌じゃ」
「あぁー、すまなかった。それよりお腹が空いたな。何か飯を分けてくれ~」
「葵もお腹減った~怜! キャンディーは~?」
反省した怜はお腹をならせ、座り込んだ。同じく葵も浮かびながら駄々をこねた。
怜はビショビショの制服を着ていたので、またクシャミを連発した。
見かねた翔子は怜に、客間にあるバスローブを取ってきて、渡した。
怜はキラキラした目で感謝し、別室で着替えた。着替え終わり、リビングに戻ってくると柚奈がカップ麺を用意してくれた。
「先輩どうぞ。イチゴ味のカップ麺です」
「ほれ! 葵。お主にはイチゴ味のペロペロキャンディーじゃ」
二人ともイチゴ味の食べ物に飛びついた。二人とも無我夢中で食べ続けた。しかし、怜は食べたことのないカップ麺に文句を言い始めた。
「うえ~。なんだよこれ! 全然美味しくないぞロリ忍者。お前いつもこんなの食ってのか? 腹壊すぞ!? もう俺はいらん。トイレはどこだ! マジでリバースしそう……」
「なんじゃと!? 人がせっかく用意した食べ物を粗末にするなど言語道断じゃ。完食するまでトイレには行かせんのじゃ」
翔子は嫌がる怜に無理やりイチゴ味のカップ麺を口の中に入れた。怜は抵抗するが、全く敵わず全て食べ尽くした。そして泣きながらトイレに向かった。葵は満足そうにキャンディーをなめた。怜はトイレでマーライオンのようにリバースしていた。
(ふざけんなよ。あのロリ忍者! あんな泥みたいなもん食わせやがって、絶対あいつの食生活ぶっ壊れてるわ。もうアイツと関わると不幸が飛びかかってくるわ。話聞いたらさっさと帰ろう)
数分後。怜はトイレから出てくると二人はコーヒーを飲んで待っていた。柚奈の隣にコーヒーが一つ置いてあった。
「先輩。リバースは終わりましたか? 早く座ってください。大事な話があります」
「お、おう。分かった」
怜は柚奈の隣に座り、コーヒーを飲んだ。もちろん翔子のコーヒーは牛乳たっぷりのコーヒー牛乳だった。葵は怜の後ろで浮きながら話を聞いた。そして翔子が口を開いた。
「まず、大事な話は2つある。1つ目はお主の守護霊、葵についてじゃ。葵には足があるんじゃが、守護霊の中では貴重なものじゃ、生き物の守護霊は普通亡くなってから、誰かに付くんじゃ。しかし、葵の場合は足がある。それを意味するのは、葵はまだ死んでないんじゃ」
「!? 葵ちゃんが死んでない? 一体どういうことなんだ」
怜は驚きのあまり立ち上がり、質問した。葵自身も何を言っているのかわからず、困惑した。
翔子は話を続けた。
「落ち着くんじゃ怜。恐らく葵はどこかの病院で植物状態か仮死状態、もしくわ魂を誰かに奪われたかのどれかじゃ」
「魂を奪うだと!? 誰が? 何の為にそんなことを……」
怜は座り、考え込んだ。
柚奈は衝撃な事実に口を抑えて聞いた。
「何より葵を助けることができるのじゃ、怜よ葵と出会ってしまった以上、お主の責任じゃ。助けるのじゃ」
「お、俺が葵ちゃんを助ける!? 敵も病院も分からない。何より命の重みが……」
突きつけられた現実に怜は耐えられなかったのか、頭を抱えた。葵は何も思い出せず、涙が溢れてきた。不安がる怜に柚奈は手を握り、話した。
「できます! 先輩。あなたならできます。私、信じているんで。きっと葵ちゃんを助けてハッピーエンドで終わりましょう。葵ちゃんも泣かないで! 葵ちゃんもきっと思い出せます」
怜は手を握る柚奈の顔を見た。しかし、まだ決心が付かなかった。
「やっぱり無理だよ。俺には重すぎる」
「怜! 葵頑張る! 頑張って色々思い出すから、諦めないで。みんな怜の味方だから」
葵も涙を流しながら怜の手を握り、勇気付けた。怜は決心を固め、自分の頬を叩いた。
「あぁ! やってやるよ。葵ちゃんを助けて俺は、お前のヒーローになってやるぜ!」
「怜よ。決心を固めたようじゃな」
柚奈と葵は喜び、涙を流しながら怜に抱きついた。
「おいおい! お前ら苦しいぞ。分かったから離せ離せ」
「先輩! ようやく男になりましたね」
「うえーん。葵、嬉しいよぉ」
抱きつかれて苦しい怜だが、半面喜ぶ怜であった。いやらしい気持ちに二人が気づくと、二人で怜を突き飛ばした。突き飛ばされた怜は頭を床に強打し、失神した。二人ともやばいと思ったが、口笛を吹いて誤魔化した。
数分後怜が目を覚ますと鬼の形相で文句を言った。
「おい! 貴様ら。せっかく俺が決心を固めたのになんだこの仕打ちは! 殺すぞ」
「先輩が悪いんですよ。いやらしい顔してたんで」
「そうだそうだ! 葵も鳥肌立つくらい気持ち悪かったよ」
2対1の戦いが始まってしまったが、翔子が強くテーブルを叩いた。驚いた3人は口を閉じ、翔子の顔を見た。
「お主ら。わしの話の途中じゃ。最後まで聞くのじゃ。2つ目は敵についてじゃ」
また場の空気に緊張感が漂った。
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