【完結】7婚約者を妹に奪われ、勘当された令嬢は、隣国で、皇太子の左腕になる。

華蓮

文字の大きさ
上 下
49 / 61
第2章 1 ルビアとアルフレット

ルイの復讐1

しおりを挟む

「今日はなんの日か?知ってる?」

「知るわけない。」

「誰も知らないんだ。今日は、シルビアが、捨てられた日だよ。8年前に花畑で。」

「、、、、」

「ちょうどいいよね。」

「お兄様、、、私は何もしてないわ。」

「本当に何もしてないの?」

「何もしてない。花が欲しいと言った事とお腹が痛くなっただけよ。」

「俺は、アルフレット様からシルビアが獣に噛まれたと聞きて、シルビアと同じ状況になるため、あの森に、行ったんだ。
1週間ずっと昼も夜もあの場所に居たけど、獣が現れなかった。
わざわざ肉のにおいさせても、獣が出てこなかった。」

「もうオオカミはいなくなったのよ。」


「シルビアがいる時に現れたのはおかしいよね?」

「オオカミが、死んだじゃないの?そんなの知らない。」

「なぁ。全ては、カノンが仕組んだことでしょう。小さいからって許されないよ。」

「何を言ってるの?」

「だってさっき、オオカミって薄情したよね?」

「お兄様がオオカミと言ったから、、」

「俺は獣としか言ってないよ。」

「だいたいオオカミでしょ。」

「使用人の身元ってちゃんと知ってるの?ペラペラ話をしたらダメじゃない?」

「、、、、、」

「事実なんだね。
色々考えるとあの時、俺は、勉強がしたいと言ったのは、1日だけだったのに、何故か3日も行かされていた事に理解ができた。
俺をシルビアのそばから離すためだったんだな。
小さいカノンがそんなこと考えるなんてね。そこまで考えられないよね。」


「、、、、、」

「全て仕組まれていたんだね。母上。父上。」

「あの時は、カノンがお腹が痛いと言ったので、カノンのことしか頭になかったのよ。。。」

「嘘だね。カノンの腹痛は、嘘だから。」

「カノンの嘘を受け入れて、お腹が痛い、頭が痛いと大騒ぎしても、日頃から甘やかしてた。

ずっとあんた達は、シルビアを捨てようと考え出たんだよね?カノンがシルビアなんて必要ないって言ったから。」

「知らないわ」

「まあ。そこは証人がいるから、、、、」

「、、、、、」


「何言ってるの?病気のカノンを責めるの?」

「病気って何だったの?病名は?」

「、、、、」

「病名なんてないよね?ただの小さい頃はよくある風邪だもんね。それをあんたらが大袈裟にしただけ。」

「、、、、、」


「捜索は?」

「捜索は、お金がかかるから、崖から落ちたなら助かるわけないと思った。」

「そう。シルビアを捨てるために、お金をかける必要ないものね。」

「そんなことない。シルビアは私たちの娘だ。」と父は叫んでいた。


「そうそう思い出したけど、昔、雷が凄かった日あったよね。
カノンと一歳しか変わらないシルビアに1人で寝ろと言った母上、寝る場所がないと言った父上、
シルビアは雷が苦手だったのに、誰もついてあげなかったんだよね。
その後俺の部屋に訪ねてきて、一緒に眠った。」

「覚えてるわ。1人で眠れないなんてね。
しかも貴方の部屋に行くなんて、何考えていたのかしら?」


「だから、シルビアに注意したんだね。。あれから、シルビアは、誰に対しても遠慮するようになった。」

「そう?遠慮したんだ。理解したのね。」

「まぁ。あんたたちのいないところで、仲の良い兄妹だったけどね。
敬語も使わないし、俺だけに笑顔を見せてくれたから。別にいいけど、、、」

「はあ?どうゆうこと?シルビアを一人にしたかったのに、、、」

「そうだよね。あんたはカノンとは、10歳になっても一緒に寝てたもんな。シルビアだけには、冷たかった。そーいや。カノンは、オーラが違ったらしいけど、今はどうなの?」 

「もちろん可愛いし、オーラがちがうでしょ。生まれた時から、カノンのが可愛いわ。」

「母上は、良く言ってましたね。大人になったらわかるって、、」

「わかるでしょう?」

「俺は、理解できない。生まれた時の二人をみてるけど、カノンのオーラが、違うとは全く思わなかった。むしろ、シルビアのオーラが違ったよ。母上には言ったけど、理解してもらえなかったし、父上も母上のいうことが、正しいって。」

「何言ってるの、カノンのが、可愛いわ。」

「いいんじゃない?母上はカノンさえ居たらいいんだから、両親だけカノンを愛してるんだから、幸せものだよ。」

「そうよ。私は、両親に愛されているのよ。お姉ちゃんより、ずっとね。」

「良かったね。カノン。カルデラ侯爵は、俺も居なくなったから、自由にな。」


「安心して、お兄様。私が継ぎますわ。」

「良かったね。父上。」

「何を言ってる。優秀なお前じゃないと、、」

「カノンもやる気出し、可愛いんだろうから、婿候補もたくさんいるだろうから、、、。」

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

妹に婚約者を奪われたので妹の服を全部売りさばくことに決めました

常野夏子
恋愛
婚約者フレデリックを妹ジェシカに奪われたクラリッサ。 裏切りに打ちひしがれるも、やがて復讐を決意する。 ジェシカが莫大な資金を投じて集めた高級服の数々――それを全て売りさばき、彼女の誇りを粉々に砕くのだ。

公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌

招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」 毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。 彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。 そして…。

新しい聖女が見付かったそうなので、天啓に従います!

月白ヤトヒコ
ファンタジー
空腹で眠くて怠い中、王室からの呼び出しを受ける聖女アルム。 そして告げられたのは、新しい聖女の出現。そして、暇を出すから還俗せよとの解雇通告。 新しい聖女は公爵令嬢。そんなお嬢様に、聖女が務まるのかと思った瞬間、アルムは眩い閃光に包まれ―――― 自身が使い潰された挙げ句、処刑される未来を視た。 天啓です! と、アルムは―――― 表紙と挿し絵はキャラメーカーで作成。

側妃ですか!? ありがとうございます!!

Ryo-k
ファンタジー
『側妃制度』 それは陛下のためにある制度では決してなかった。 ではだれのためにあるのか…… 「――ありがとうございます!!」

婚約破棄をされた悪役令嬢は、すべてを見捨てることにした

アルト
ファンタジー
今から七年前。 婚約者である王太子の都合により、ありもしない罪を着せられ、国外追放に処された一人の令嬢がいた。偽りの悪業の経歴を押し付けられ、人里に彼女の居場所はどこにもなかった。 そして彼女は、『魔の森』と呼ばれる魔窟へと足を踏み入れる。 そして現在。 『魔の森』に住まうとある女性を訪ねてとある集団が彼女の勧誘にと向かっていた。 彼らの正体は女神からの神託を受け、結成された魔王討伐パーティー。神託により指名された最後の一人の勧誘にと足を運んでいたのだが——。

【完結24万pt感謝】子息の廃嫡? そんなことは家でやれ! 国には関係ないぞ!

宇水涼麻
ファンタジー
貴族達が会する場で、四人の青年が高らかに婚約解消を宣った。 そこに国王陛下が登場し、有無を言わさずそれを認めた。 慌てて否定した青年たちの親に、国王陛下は騒ぎを起こした責任として罰金を課した。その金額があまりに高額で、親たちは青年たちの廃嫡することで免れようとする。 貴族家として、これまで後継者として育ててきた者を廃嫡するのは大変な決断である。 しかし、国王陛下はそれを意味なしと袖にした。それは今回の集会に理由がある。 〰️ 〰️ 〰️ 中世ヨーロッパ風の婚約破棄物語です。 完結しました。いつもありがとうございます!

完結 王族の醜聞がメシウマ過ぎる件

音爽(ネソウ)
恋愛
王太子は言う。 『お前みたいなつまらない女など要らない、だが優秀さはかってやろう。第二妃として存分に働けよ』 『ごめんなさぁい、貴女は私の代わりに公儀をやってねぇ。だってそれしか取り柄がないんだしぃ』 公務のほとんどを丸投げにする宣言をして、正妃になるはずのアンドレイナ・サンドリーニを蹴落とし正妃の座に就いたベネッタ・ルニッチは高笑いした。王太子は彼女を第二妃として迎えると宣言したのである。 もちろん、そんな事は罷りならないと王は反対したのだが、その言葉を退けて彼女は同意をしてしまう。 屈辱的なことを敢えて受け入れたアンドレイナの真意とは…… *表紙絵自作

もう私、好きなようにさせていただきますね? 〜とりあえず、元婚約者はコテンパン〜

野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「婚約破棄ですね、はいどうぞ」 婚約者から、婚約破棄を言い渡されたので、そういう対応を致しました。 もう面倒だし、食い下がる事も辞めたのですが、まぁ家族が許してくれたから全ては大団円ですね。 ……え? いまさら何ですか? 殿下。 そんな虫のいいお話に、まさか私が「はい分かりました」と頷くとは思っていませんよね? もう私の、使い潰されるだけの生活からは解放されたのです。 だって私はもう貴方の婚約者ではありませんから。 これはそうやって、自らが得た自由の為に戦う令嬢の物語。 ※本作はそれぞれ違うタイプのざまぁをお届けする、『野菜の夏休みざまぁ』作品、4作の内の1作です。    他作品は検索画面で『野菜の夏休みざまぁ』と打つとヒット致します。

処理中です...