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第2章 1 ルビアとアルフレット
ルイの復讐1
しおりを挟む「今日はなんの日か?知ってる?」
「知るわけない。」
「誰も知らないんだ。今日は、シルビアが、捨てられた日だよ。8年前に花畑で。」
「、、、、」
「ちょうどいいよね。」
「お兄様、、、私は何もしてないわ。」
「本当に何もしてないの?」
「何もしてない。花が欲しいと言った事とお腹が痛くなっただけよ。」
「俺は、アルフレット様からシルビアが獣に噛まれたと聞きて、シルビアと同じ状況になるため、あの森に、行ったんだ。
1週間ずっと昼も夜もあの場所に居たけど、獣が現れなかった。
わざわざ肉のにおいさせても、獣が出てこなかった。」
「もうオオカミはいなくなったのよ。」
「シルビアがいる時に現れたのはおかしいよね?」
「オオカミが、死んだじゃないの?そんなの知らない。」
「なぁ。全ては、カノンが仕組んだことでしょう。小さいからって許されないよ。」
「何を言ってるの?」
「だってさっき、オオカミって薄情したよね?」
「お兄様がオオカミと言ったから、、」
「俺は獣としか言ってないよ。」
「だいたいオオカミでしょ。」
「使用人の身元ってちゃんと知ってるの?ペラペラ話をしたらダメじゃない?」
「、、、、、」
「事実なんだね。
色々考えるとあの時、俺は、勉強がしたいと言ったのは、1日だけだったのに、何故か3日も行かされていた事に理解ができた。
俺をシルビアのそばから離すためだったんだな。
小さいカノンがそんなこと考えるなんてね。そこまで考えられないよね。」
「、、、、、」
「全て仕組まれていたんだね。母上。父上。」
「あの時は、カノンがお腹が痛いと言ったので、カノンのことしか頭になかったのよ。。。」
「嘘だね。カノンの腹痛は、嘘だから。」
「カノンの嘘を受け入れて、お腹が痛い、頭が痛いと大騒ぎしても、日頃から甘やかしてた。
ずっとあんた達は、シルビアを捨てようと考え出たんだよね?カノンがシルビアなんて必要ないって言ったから。」
「知らないわ」
「まあ。そこは証人がいるから、、、、」
「、、、、、」
「何言ってるの?病気のカノンを責めるの?」
「病気って何だったの?病名は?」
「、、、、」
「病名なんてないよね?ただの小さい頃はよくある風邪だもんね。それをあんたらが大袈裟にしただけ。」
「、、、、、」
「捜索は?」
「捜索は、お金がかかるから、崖から落ちたなら助かるわけないと思った。」
「そう。シルビアを捨てるために、お金をかける必要ないものね。」
「そんなことない。シルビアは私たちの娘だ。」と父は叫んでいた。
「そうそう思い出したけど、昔、雷が凄かった日あったよね。
カノンと一歳しか変わらないシルビアに1人で寝ろと言った母上、寝る場所がないと言った父上、
シルビアは雷が苦手だったのに、誰もついてあげなかったんだよね。
その後俺の部屋に訪ねてきて、一緒に眠った。」
「覚えてるわ。1人で眠れないなんてね。
しかも貴方の部屋に行くなんて、何考えていたのかしら?」
「だから、シルビアに注意したんだね。。あれから、シルビアは、誰に対しても遠慮するようになった。」
「そう?遠慮したんだ。理解したのね。」
「まぁ。あんたたちのいないところで、仲の良い兄妹だったけどね。
敬語も使わないし、俺だけに笑顔を見せてくれたから。別にいいけど、、、」
「はあ?どうゆうこと?シルビアを一人にしたかったのに、、、」
「そうだよね。あんたはカノンとは、10歳になっても一緒に寝てたもんな。シルビアだけには、冷たかった。そーいや。カノンは、オーラが違ったらしいけど、今はどうなの?」
「もちろん可愛いし、オーラがちがうでしょ。生まれた時から、カノンのが可愛いわ。」
「母上は、良く言ってましたね。大人になったらわかるって、、」
「わかるでしょう?」
「俺は、理解できない。生まれた時の二人をみてるけど、カノンのオーラが、違うとは全く思わなかった。むしろ、シルビアのオーラが違ったよ。母上には言ったけど、理解してもらえなかったし、父上も母上のいうことが、正しいって。」
「何言ってるの、カノンのが、可愛いわ。」
「いいんじゃない?母上はカノンさえ居たらいいんだから、両親だけカノンを愛してるんだから、幸せものだよ。」
「そうよ。私は、両親に愛されているのよ。お姉ちゃんより、ずっとね。」
「良かったね。カノン。カルデラ侯爵は、俺も居なくなったから、自由にな。」
「安心して、お兄様。私が継ぎますわ。」
「良かったね。父上。」
「何を言ってる。優秀なお前じゃないと、、」
「カノンもやる気出し、可愛いんだろうから、婿候補もたくさんいるだろうから、、、。」
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