【完結】7婚約者を妹に奪われ、勘当された令嬢は、隣国で、皇太子の左腕になる。

華蓮

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第2章 1 ルビアとアルフレット

親から事実

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「ルイ、こちらにきなさい。」

「え?ルイがなぜここにいるの?さっきの話、、、」

「全部聞きました。私は、軽蔑します、父上。

私はあれほど、シルビアを探して欲しいと言ったのに、お金がもったいないという理由で、シルビアを見殺しにしたのですね。あなたは、、、」

「何を言ってる、崖からおちたら、助かるわけない。」

「カノンなら探すでしょう?」

「当たり前よ。本当にカノンじゃなくてよかったわ。」


「なぜカノンをそこまで貴方たちは、愛するのか教えてもらっていいですか?」

「賢いし、病弱でかわいそう。何より可愛いからよ。」

「シルビアは?」

「長男として、跡継ぎだから、ルイは可愛がったわ。
シルビアを可愛がる前に、カノンが生まれた。病弱でかかりきりになったから、シルビアと接する時間がなかった。
だから、愛情が湧かなかった。
カノンのが可愛いし、シルビアは何をしてもビクビクしてた。それが私をイライラさせたのよ。」

「母上は、シルビアが、ビクビクしてたのは、貴方のせいだとわからないのですか?
シルビアが幼い頃に、母の愛情が欲しくて、近寄るとあなた、シルビアを睨んだ。カノンが風邪ひいたらどうするの?と言っておこったのを覚えていないのですか?」

「あの時は、カノンがよく熱を出すから、、、」

「シルビアは何一つ悪くない。カノンが丈夫になってきても変わらなかった。 
丈夫になるにつれて、ワガママになってきてるのに、親として怒らず、受け入れて、シルビアに我慢させた。」

「お姉ちゃんだから仕方ないわ。妹のために我慢するのが当たり前よ。」

「そうやって、全てを我慢させてきた。違いますか?」

「仕方ないわ。カノンは病弱だもの。」

「妹が病弱で、姉を捨てたんですね。いや。見殺した。」

「何を言ってるの?私達は何もしてないわ。シルビアが、勝手に崖から落ちたのでしょう、、、」



「私は、もう戻りません。」

「なぜだ?お前は跡継ぎだ!」

「私にも、嘘をついたのに、なぜ、貴方の後を継ぐ必要がありますか?
私にも嘘をつくくらいだから、私も必要なかったのでしょう?

私は、妹のシルビアの捜索をあんなに頼んでいたのに、一日で終わっていたとはね。最低ですね。
俺を裏切ったのは、父上あんたの方だ。」

「そんな勝手な。」

「勝手って。
貴方たちが愛するカノンを跡継ぎにしたらいいでしょう。婿養子でももらったら?大丈夫でしょう。カノンは賢いし、オーラも違うんだろ?」

「、、、、、お前が次期当主だ!」

「私に何を守れというのですか?」

「我が家を守るのが、長男としての役目だ。」

「ただの役目ですか?シルビアを見殺しにし、私にも嘘をつき、カノンだけを愛する家を私が守れと?」

「お前を大事に育て出来たはずだ。」

「そうですか?シルビアが居なくなってからは、私も居ない方がよかったではありませんか?シルビアのことを聞くと避けたよね?」

「シルビアの事を聞いてくるのは嫌だったな。」

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