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第2章 1 ルビアとアルフレット
親から事実
しおりを挟む「ルイ、こちらにきなさい。」
「え?ルイがなぜここにいるの?さっきの話、、、」
「全部聞きました。私は、軽蔑します、父上。
私はあれほど、シルビアを探して欲しいと言ったのに、お金がもったいないという理由で、シルビアを見殺しにしたのですね。あなたは、、、」
「何を言ってる、崖からおちたら、助かるわけない。」
「カノンなら探すでしょう?」
「当たり前よ。本当にカノンじゃなくてよかったわ。」
「なぜカノンをそこまで貴方たちは、愛するのか教えてもらっていいですか?」
「賢いし、病弱でかわいそう。何より可愛いからよ。」
「シルビアは?」
「長男として、跡継ぎだから、ルイは可愛がったわ。
シルビアを可愛がる前に、カノンが生まれた。病弱でかかりきりになったから、シルビアと接する時間がなかった。
だから、愛情が湧かなかった。
カノンのが可愛いし、シルビアは何をしてもビクビクしてた。それが私をイライラさせたのよ。」
「母上は、シルビアが、ビクビクしてたのは、貴方のせいだとわからないのですか?
シルビアが幼い頃に、母の愛情が欲しくて、近寄るとあなた、シルビアを睨んだ。カノンが風邪ひいたらどうするの?と言っておこったのを覚えていないのですか?」
「あの時は、カノンがよく熱を出すから、、、」
「シルビアは何一つ悪くない。カノンが丈夫になってきても変わらなかった。
丈夫になるにつれて、ワガママになってきてるのに、親として怒らず、受け入れて、シルビアに我慢させた。」
「お姉ちゃんだから仕方ないわ。妹のために我慢するのが当たり前よ。」
「そうやって、全てを我慢させてきた。違いますか?」
「仕方ないわ。カノンは病弱だもの。」
「妹が病弱で、姉を捨てたんですね。いや。見殺した。」
「何を言ってるの?私達は何もしてないわ。シルビアが、勝手に崖から落ちたのでしょう、、、」
「私は、もう戻りません。」
「なぜだ?お前は跡継ぎだ!」
「私にも、嘘をついたのに、なぜ、貴方の後を継ぐ必要がありますか?
私にも嘘をつくくらいだから、私も必要なかったのでしょう?
私は、妹のシルビアの捜索をあんなに頼んでいたのに、一日で終わっていたとはね。最低ですね。
俺を裏切ったのは、父上あんたの方だ。」
「そんな勝手な。」
「勝手って。
貴方たちが愛するカノンを跡継ぎにしたらいいでしょう。婿養子でももらったら?大丈夫でしょう。カノンは賢いし、オーラも違うんだろ?」
「、、、、、お前が次期当主だ!」
「私に何を守れというのですか?」
「我が家を守るのが、長男としての役目だ。」
「ただの役目ですか?シルビアを見殺しにし、私にも嘘をつき、カノンだけを愛する家を私が守れと?」
「お前を大事に育て出来たはずだ。」
「そうですか?シルビアが居なくなってからは、私も居ない方がよかったではありませんか?シルビアのことを聞くと避けたよね?」
「シルビアの事を聞いてくるのは嫌だったな。」
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