【完結】7婚約者を妹に奪われ、勘当された令嬢は、隣国で、皇太子の左腕になる。

華蓮

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第2章 1 ルビアとアルフレット

カルデラ侯爵家

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カルデラ侯爵では、シルビアが居なくなっても、誰も、全く気にしなかった。

最初からシルビアがいないみたいな生活だった。

母上は、シルビアをお腹を痛めて産んだのに、、、。
生まれた時は、可愛がっていたのに、もう今は、何も思わないことが、不思議で仕方なかった。

父上もカノンをかわいがり、シルビアのことは全く気にしなかった。


カノンなんて全く気にしていなかった。



ある日の食卓で、
「お姉様がいなくなったから、私はたくさん食べれるわ」と平然に言ったカノン。

「そうね。たくさん食べれて良かったわね。。ドレスもかわいいの買いに行きましょう。」楽しそうに言ってる母。

「カノンの病気は、ほとんど治ってるとお医者様も言われたから、楽しめるからよかったな。」と喜んでる父。

俺以外のみんなが、笑顔で話してた。
俺は、無表情で、その場にいるしかできなかった。

みんながおかしい。
なんで、シルビアを置いてきたのに、なんで平気なの?意味がわからない。


俺は食欲が湧かなかった。だから
「カノン。これも食べな。」とカノンの好きなお肉を渡すと
「ありがとう。お兄ちゃん。美味しいね。」
と無邪気に言うカノンが憎かった。

「よかったわね。ルイは優しいわね。」
と笑ってる母上。

「そうだな。妹のカノンを大事にするだ。」と父上。


そんな日常に、違和感しか感じない俺は、この家にいることが嫌になった。
俺だけ、シルビアが居ないことを受け入れていない。
俺だけが、、、


カノンは、1人になり、ますますわがままになった。
全てが自分の思うようにいかないと親のいないところで、使用人に怒りをぶつける。

そして、「わたしをいじめるから、クビにして」と母に言う。

母は、「カノンの機嫌を損なわないで」と使用人にいい、カノンの言った使用人を辞めさせた。
家の中が、ピリピリしていたけど、それに気がつかない母上と父上。

両親もそれを注意せずに、わがまま放題を許した。


カノンは可愛いから、勉学もしなくても大丈夫よ。 
女は可愛ければいいのよ。お嫁さんになればいいから。
と言っているので、この先カノンは、勉強することはないだろう、、、
本当にお嫁に行けるのだろうか?



父に何度も、
「シルビアは、まだ見つからないの?」と聞くから、俺は父から嫌がられていた。
なるべく顔合わさないようにされていた。

この家では、シルビアは、もう死んだから、話をするなと言われた。

なぜ?遺体を見ていないのに、死んだと言うのかわからなかった。
本当にゴミのように捨てたように感じた。



カノンなら必死で探すのに、シルビアは、あっさり死んだことにされている。


シルビアの無事を祈る毎日だった。



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