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シリ?
しおりを挟む「王太子妃の部屋はあるが、カデンが使った形跡があるから改装しようと思う。だから、それまで、私の部屋の一部を今日から、シリが使ってくれるか?」
「はい。でも、わざわざ改装しなくても、、、」
「ならずっと一緒の部屋でいいの?
王太子妃の部屋は使わせるつもりはないよ。」
少し強い言い方だった。
私はあまり気にならないんだけど、
王太子妃の部屋を使わせるつもりは本当に無さそう。。。
「はい。一緒がいいです。シンス様は、嫌ですか?」
シリアルは、改装すると言わないの?
冗談で俺の部屋でと言ったのに、
俺の部屋がいいって可愛すぎる。。
やばいな。
「シリ。ありがとう。嬉しいよ。じゃあ、今日から俺の部屋で眠って。」
微笑んだ。
シンスの笑顔とシリと呼んでいることに疑問に思ったカデンは、
「シリ?なんでシリと呼ぶの?シンス?」
「シリ。こっちおいで。」
「はい。」
腰に手を回した
「離れなさいよ!私でも腰に手を回されたことがないのに、、、」
「え?そうなのですか?」
不思議そうな顔をシリアルはしていた。
「ああ。いつもカデンがくつっいてきたけど、俺から近寄ったことないよ。
王妃から優しくしろと言われてたから、蔑ろにはしていないが、自分から近寄っていったことはないよ。
カデンは、あの男がいいんだろ?
カデンは、私のいない時に、男を連れ込んでいた。」
「え?カデン様がそんなこと?
シンス様のこと好きなのに他の人に体を許せるの?」
シリアルは純粋な目で答えた。
「私はシンスを好きなの。間違いよ。」
シリアルに向かって答えていたが、、
「いやいや。現場を抑えてるから。
それに、聞いてるよ。
毎日盛んだったんだってね。
まぁ。その気持ちはわかるな。
好きな相手とは、抱き合いたいもんな。」
ニコニコしてながら、シリアルを見ていた。
「違います。私が好きなのは、シンスよ。」
「いや、、それはそれで、気持ち悪いよな。好きな男ではないのに、抱かれるって。しかも毎日。体だけ欲しかったんだね。」
「、、、、、」
「カデン様???本当ですか?」
「本当だよな。メイド長。カデンと関係をしているのは知ってただろ?」
「いえ、、宝石の仕事をしていると聞いていますし、毎日会っていないはず、、、、。」
「メイド長にも内緒だったんだ。毎日お盛んだったはずだ。
その男は犯罪者だからな。そんな男を王宮に入れた。」
「え?」
「宝石の売買をしていただろ?偽物を売りつけていて、さがしていたんだよ。」
「嘘!!」
「まぁ。カデンの父も国王も王妃も仲間らしいね。だから、仕事もろくにできないくせに、甘やかしてたわけ。」と国王たちをみる。
「うそよ。私は関係ない。」
「父親とは関係ないみたいだけど、その男は、父親と関係があるぞー。聞いてみたら?」
「ああ。お前の父親に損をさせられたから、娘に復讐をしただけだ。
知らないうちに父親の手伝いをしていたわけだ。
まぁでも、偽物を売買してることはしってたからな。罪だろ?」
「なぜシンス様は私を呼んだのでしょうか?」
「宝石が欲しかったからだよ。」
「バックラー伯爵と関係している他の業者もいる中で、、なぜ?」
「お前なら、偽物を持ってくると思ったからだよ。王太子相手に偽物を売る度胸が見たかったんだよ。」
「試されてたのか?」
「ああ。偽物を売る勇気か。ちょうどいいやつがなかったんだ。
王太子の目に叶う偽物宝石が手に入れていたら、確実に渡したのにな。」
「残念だったな。お前は、腕もいい、言葉の操り方もいい。でも、運がなかった。運は大事なんだ。一つタイミングを間違えると狂い始めるんだよ。」
「、、、、、運かぁ。」
「そうだ。」
「そうだな。復讐したい相手の娘を抱いたんだから、俺にとっては楽しかったな。俺は覚悟できてるから大丈夫だ。」
「そうか。いろいろ聞きたいことがあるから、話はしてもらうよ。その時も運を掴めよ。」
「??」
「連れて行け。」
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