【完結】14★愛する人と一緒に居たい令嬢は愛人のいる王太子に嫁ぐ。

集合

帰国報告をするという理由で
王宮の一番広い部屋に、使用人も全てのものを集めた。

そこには、国王、王妃、カデンの父である伯爵もいた。
カデンの父はたまたま王宮に来ていた。
使いのものをやるつもりだったけど、手間が省けた。

シンス様の横に、シリアル様がいる。
カデン様がいない。
そのことにざわついていた。

「今日、各国の訪問が終わり、予定より早めに帰宅した。何より正妃のおかげで、スムーズに挨拶ができた。滞在時間が少なくなり、経費も削減された。」

「おかえりなさい。」


「メイド長。ここにいる者は、カデンの紹介だったな。」

「はい。私は、親戚です。」話をし始めた。
「半分は親戚で残りの半分は、友人などです。みんなカデン様の味方です。」

メイド長は、シンスが、カデンの味方だと思ってるんだろうな。堂々と言ってるわ、、

カデン関連のものは、真ん中より右、そのほかのものは左にあつまってくれ。


「アデル。いない間どうだった」

「まず、シリアル様がいない時の部屋掃除をしたものは7名。ドレスの洗濯をしていたもの5名、
カデン様の部屋の掃除をしていたものは、4名、ドレスの洗濯をしていた者ら、3名」

「そうか。」

「今から呼ぶものは、前に出てなさい。」

「アリサ、カンナ、ヒトミ、アオイ」
それぞれ前に出た。

「アリサは、花瓶を割り、カンナは、額を落としてかけさせました。ヒトミは、ドレスの漂白とアオイは、ドレスにアイロンをかけ焦がしました。という失敗をしました」

「「「「申し訳ございません」」」」

他の者たちは、その４人をバカにするような目で見ていた。
そしてメイド長は、
「その4人は、新人です。まだ、なにも知りません。カデン様の紹介ではありません。」

新人を庇うのではなく、関係ないってか。


「そうなのか？」

「はい。、一般募集で最近入りました。」

「その4人には、使用人教育を受けてもらいました。」

「それで、上達はしたのか？」

「正直完璧とは言いませんが、頑張りました。シリアル様の物を大切に扱うようにはなりました。」

「申し訳ありません。シリアル様の大事な物を壊してしまい、何とお詫びしたらいいのか、、、」

「壊れたものはどうしたの？」

「残してあります。シリアル様が帰ってから、指示をと思いまして、、」

「いい判断ね。花瓶は危ないから捨てなさい。額の欠け具合はわからないけど、治しに出せるはずよ。」

「でも気に入ってるものですよね？」

「花瓶は、割れることはあるのは当然よ。ガラスですもの。」

「額は、直せるのよ。気に入っているからこそ、売るつもりもないし、一生持ってるんだから、直すことは必要なの。」

「ドレスは、焦がしたのは一部なら、刺繍をしたり、レースを使ってリメイク出来る。漂白も一部ならそれで、、それが難しいなら、また考えるわ。」

「申し訳ありません。」

「使用人教育はどうだった？」

「はい。知らないことばかりで、もっと勉強したいと思いました。」

「なら、貴方達は、私の専属メイドです。」

「え？私たちはクビでは、、、」

「なぜ？」

「壊しましたし、、、」

「だから？貴方達は、知らなかったことが多かったよね？知ればいいのよ。
私も初めからできたわけではないもの。二度と同じ失敗しないことが大事なのよ。」

「シリアル様。」

「なら、その4人は、シリアルの部屋に行って、かたずけておくれ。
今後メイカに4人の指導をお願いしたい。」


「はい。お任せください。」

4人はシリアル様の部屋を片付けに行った。