【完結】3わたしを幸せにしてくれる人。

華蓮

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父への報告2

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「麻理。凛を呼んできてくれ。優も聞いてもらう。」

弁護士が、メールを読んでいた。これが、証拠になります。

生活安全課と連携を取ろうと思いますが、そうなるとお父さんに罪ができてしまいます。
未成年者保護法にひかかります。

「構いません。麻理。優ごめん。」

「仕方ないよ。それは父さんの罪だ。」

「いや。私は、お父さんを罰するなんて嫌。だって、私の誤解だったんだよ。ちゃんと毎月くれてたもん。
それに優くんに麻理さんは関係ないのに、、、、」

「凛さんは苦しんだ。。父さんは、背負うべきだと思う。」

「それは嫌。背負う必要なんてないの。」

「凛。いいんだよ。父さんが悪い。」
「嫌。絶対嫌。そんなことしたら甘えられない、、」

「罪とはいいましたが、刑務所には入りませんよ。凛さんが、訴えないのであれば、大丈夫ですよ。警告はあるけど、、、」

「本当に?」

「凛。お前は、優しすぎる。もっと父さんを罵倒していいんだよ。」

「お父さん。。。私、、憎いなんて思ったことはないの。ずっと会いたかった。寂しかった。そばにいて欲しかっただけ。」

「凛。。」

「私、、楽しいことだけを考えて生きていきたいの。



あの人のことだけは許せないの。私、、憎いというより、関わってほしくないの。
なんで、私の将来まで、支配しようとするのかわからない。馨さんとの暮らしを邪魔されたくないの。せっかくお父さんとも会えたのに、邪魔されたくない。」

「一度会って話し合いをしますか?」

「凛さんの考えとお母さんの考えを聞くというのもあります。でも、辛いなら聞く必要もありません。お母さんを捨てたらいいだけすよ。脅迫罪で逮捕します。」

「私一度、あの人と話をするべきだと思ってます。今逃げると後々も怯えて過ごすのは嫌。お父さん。馨さんいてくれる?」


「もちろん二人で合わすつもりなんてないよ。。」

「凛を今度こそ守らせてくれ。」


「お父さん。メールを読ませて。後半読んでないから、、」



「大丈夫よ。全部読んでから、前を向きたい。」

弁護士さんとは、日程をメールで連絡する事で、話は終わり、麻理さんと優くんは
夕食の用意を買い出しに行った。


その間に全部読んだ。。
「お父さん。私は、大丈夫!!同じ血が流れていても、自分でご飯を食べて、血もかわってる。半分お父さんの血があるんだもん。私は私。馨さんに愛されてる凛だもの。」

「凛。俺に愛されてるのは自信持っていい。誰にも負けないよ。」

「うん。」

「お父さん。ありがとうね。会いたいって言ってくれて。お父さんと話せて、私変われたもん。今までだったら、落ち込んでた。」

「凛こそ会ってくれて本当に嬉しい。」



夕食をみんなで食べることになった。
机の上には、私の好きなものばかり。
「え?」

「凛さんの好きなものを用意して欲しいって、、」

「お父さん。」

楽しい食事の時間だった。こんなにわいわいしたことなかったから、楽しかった。
食事も美味しかった。嬉しかった。



最後に、


凛のために作ったんだ、、一緒に夕食食べれなかったら、持って帰ってもらおうと思ってた。


「これ、、、覚えてくれてたの?」

「忘れるわけないだろ。これを食べる時の笑顔を忘れるわけない。初めてこれを作った時、凛はめっちゃ美味しそうに食べてくれた。」

「私、ずっと食べたかったの。もう食べれないと思ってた、、、嬉しい。。」涙が出てきた、、

「美味しいっ。昔より上手になった?」

「ああ。ずっと作ってたからな。」

「え?」

「俺も凛が食べてる姿が見たくてな。
何度アパートにそれだけかけておこうか思った。
あいつにも言ったんだ。そしたら、
そんな気持ち悪いもの食べるわけないって、、
父親の手料理なんて気持ち悪い。好きだったのは昔よ。
今は、美味しいもの食べてるわよ。って、、」



「ねえ。お父さん。私昔、何を食べてたの?」

「え?どう言うこと?」

「私、、お父さんが作ってくれたものは、覚えてるの。
でもあの人が、作ってくれたものは、思い出さないの。。」

「オムライスやカレー、ハンバーグは?」

「私は物心ついた頃からご飯作ってた。
小学校の時は夕食はほとんど作ってたよ、
帰ってきてもお母さん家にいなかったよ。お父さんは、毎日夜9時に帰ってきたよね。。だいたい8時半くらいに帰ってきて、私が作った物を並べてたよ」

「え?」

「凛。もしかして、夕飯作ってたこと口止めされてた?」


「うん。お父さんがいつも美味しいって言って食べてくれたのが、嬉しかった。でもね。私が嬉しそうな顔をするとあの人は、お父さんがお風呂に入ってる時に、怒るの。。」

「確かに凛が小学校くらいになってから、料理が美味しくなった。あいつに確認すると凛と一緒に作ってるからうまくなったと言ったんだ、、、」

「8時半まで帰ってこなかっただと、、仕事は5時には終わている。もうその頃から、浮気をしていたのか?」


「お父さんとあの人の離婚の理由は?」

「あいつの浮気だ。現場を見て問い詰めた。」

「え?」

「あの人は、お父さんが浮気して、子供作って出ていったって、、、浮気したのは、私が悪い子だから、私のせいで、出ていったって、、」


「はあ?麻理と出会ったのは、一年後だぞ。」




「お父さん。もしかして、私たちってあの人に操られていた?」

「ああ。そうだな。でも、なぜ、」

「もしかして、、私お父さんの子じゃない?」

「なんで?」

「母として子への愛情ってあるよね?それが感じられない。お父さんのことを奪う女として見られてた?
浮気してた人だから、、」

「凛。それはないよ。俺と似てる。その目と鼻は、俺と一緒だよ。」

「ごめんなさい。。」

「凛が謝ることではないよ。苦労ばかりかけてたな。
凛。ごめんな。。」

「お父さん。私もお父さんにちゃんと言えば良かった。言わなかった私も悪いから、、もう謝るのはやめよう。私今からでも、お父さんとちゃんとやり直したい。もう流石に子供には戻れないけど、」

「ありがとう。凛とせっかく話せるようになったんだから、楽しい話をしたいな。」

「凛。そろそろ帰ろうかあ。」
「ほんとだ、、こんな時間なの。。」

「麻理さん、優くん、ごめんね。遅くまで、夕飯ありがとうございました。美味しかったです。」

「凛さん。またきてね。」
「お姉さん、また遊びに来て欲しい。お父さんも嬉しがるし、、」

「ありがとうございます!!」

と馨さんと帰った。

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