【完結】23侯爵の跡継ぎのはずですが、突然平民になりましたが。

華蓮

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「シーナ様、お約束のものを用意しました。」

「ありがとう。楽しみにしていたのよ。仕事が早いわね。見せてもらえるかな。」

加工していないルビーを渡したら、じっくり、みていた。


実は、このルビーは、一日だけ、アントニオ伯爵の業者を借りて、掘ってもらったのだ。

うちは、まだ、発掘業者を見つけていない。ルカルドの知り合いにもいるらしいから聞こうと思う。早く決めないとね。



「素敵ね。輝いているわ。これは、いいルビーね。最高級ね。」

「はい。とてもいいものだと思います。」



「じゃあ2個で、1億デーロはどう?」

「ありがとうございます。あの、、加工の方は、、」


「このルビーは、このままでいいわ。

そうね。ネックレスを作ってもらうことは、できるかしら?
あなたのセンスで私に合わせて作ってもらえる?」


「ありがとうございます。承知しました」

「じゃぁ。よろしく。」



うまくいったわ。次の仕事も貰えたわ。


宝石は難しいと言っていたけど、簡単だわ。あの鉱山からは、たくさんルビーがとれるのよ。あのぐらいの石なら
たくさんほれるらしいから。

せっかくだから、ルビーをメインで使わないとね。

マリは知らなかった。
アントニオ伯爵の発掘業者は、ブラックリー公爵のところだった。
公爵様の専門は、発掘と加工だ。どのように掘れば良いところを残すことができるかを知っている。
公爵が1番だと言われている。
もちろん、公爵が手を貸すはずがなかった。
鉱山を持つ一つのデメリットは、掘り方一つで変わってくる。

もう一つは、流行りだ。
流行りというのは誘導できるのだ。
今はこの国の王妃様の瞳の色がルビーだからである。

今後どうなるかわからない。

マリが知るわけがない。


ロバートには連絡済みで堂々と
ルカルドと会う約束をした。

「ルカルド。久しぶりね。んんっ。」

「そうだね。こんなに堂々と会えるなんて最高だね。」

「リサがいなくなった時は、どうなるかと思ったけど、あなたに会えるなんて最高ね。これからも愛してくれる?」

「ああ。もちろん。今日は俺のことだけを考えろよ。」

「っ。ルカルド。激しいわ。」

「あとはつけたら駄目だからね」

「ああ。んんつあ。気持ちいい。最高。もっとして、、」

「俺も気持ちいいよ。」
2人は、久しぶりだったので、熱い時間を過ごした。


「さて、仕事の話だけど、シーナ様からの依頼で、あの人にあうアクセサリーを依頼されたの。ルビーをメインでお願い。」

「そーなんだ。なかなか順調だね。」

「シーナ様が、ルビーをつけてくれたら、もっと売れるでしょう。。」

「ああそうだな。」

「本当にルビーだけでいいのか?ダイヤとかは?」

「あの鉱山はルビーだけなのよ。」

「ダイヤを仕入れたらいいんじゃないのか?
ルビーだけだと派手にならないか?
マリには似合いそうだけど、、、」

「そう?私も作ろうかしら?」

「いいかもね。」

「薄い色のルビーはないのか?」

「さあ?掘ってみないとね。」

「今我が家のアクセサリーは、トップだからな。まかせておけ。」

「そうなのね。」

「とはいうものの、流行りの問題だ。今でも価値が高いけど、もっとルビーが流行ってくれるともっと値段が上がるな。」


マリの頭の中には、ルビーで金儲けをすることしかなかった。

侯爵家のメインは、宝石ではなかった。
小麦だった。
小麦は、人々の食べるためのものであったから、経営をしっかり見ないといけなかった。

人々にとって、宝石を掘ってもあまり利益にならない。

儲かるのは、侯爵だけであって、人々に還元したら、潤うからいい。

リサは、時々、石を売り、領地に還元して、小麦対策に使っていた。

マリはそんなことを知らないから、
民に還元をしなかった。







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