上 下
20 / 23

オリンピアの疑問3

しおりを挟む

「私が人質になった時、嬉しかったでしょう。
公爵家の血の子供ができ、わたしは人質でいないから、アイリーナと堂々と過ごせたものね。
楽しい時間を過ごせたでしょう。
わたしが人質になり、惨めな生活をしても、オリンピアのことを想っていると思っていたでしょうからね。」



「俺のこと愛していると思ってるからな。」


「私があなたに何かしたかしら?貴方に冷遇されるほど、何をしたのかしら?
わたしがあなたを愛しているから、犠牲になってもいいとおもってたのかしら?」


「俺を一途に愛していると思ったよ。
ずっと俺の補佐をしてくれたし、俺のそばにずっといたよね?
俺は、お前といるより、アイリーナがよかった。」

悪びれもなく、アイリーナがいいという。愛していたら、本当にショックを受けるわね。


「最初から偽りだったから、愛せなかったのね。
王太子を支えるのは仕事だと思っていたから、愛情がなくてもやっていけたもの。

あなたが、ある日から、今まで以上に優しく微笑んで、私を愛していると言わんばかりの行動したわね。
その時から、アイリーナと付き合っていたのね。」

「ユリアスは、俺がお前を愛してると勘違いしただろ?」

「勘違いはしていないわ。何かがあるとは思っていたもの。
愛人がいても、側妃を娶っても、王太子の権限だから、良かったのよ。
それは、構わなかったのにね。
あなたに抱かれるつもりだったわ。
王太子妃の義務として、子を授かるつもりだったのよ。」

「なぜ?それなのに。魔法を使ったんだ?」

「それが、結婚する前だったからよ。
わたしが子供を産んでからなら、許せたのよ。
私はあなたを愛していたわけではないから、そんなに抱かれても嫌だから、側妃をもうけ、わたしがきちんと王太子妃ができるなら、何も問題なかった。
私も愛人を作ればいいだけだもの。」

「え?愛人?」

「そうよ。あなたへの義務の子供を産めば、終わりだもの。
私は愛する人をみつけるつもりだったのよ。
お互いその方がいいと思ってたのにね。あなたがわたしに対して、偽りばかりで、結婚前から、アイリーナの関係して、私を排除しようとした。
自分の都合よくしようとした。それが許せなかったのよ。」

オリンピア王太子は、ため息をつきながら、

「ユリアスが優秀すぎて、息が詰まった。その時、アイリーナと出会ったら、とても癒されたんだ。
アイリーナは、側妃になりたいと言った。
だから、ユリアスが、子供を産んでからと計画した。」

「アイリーナの言う通りにしたわけね」

「いや。おれが、望んだ。ユリアスには、正妃にいてもらい、アイリーナには、側妃になれば、俺たちは、気兼ねなく過ごせるかな。」
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

無口な令嬢は滅亡を謳う

恋愛 / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:7

(完結)やりなおし人生~錬金術師になって生き抜いてみせます~

恋愛 / 完結 24h.ポイント:134pt お気に入り:776

【続編完結】侯爵令嬢は今日もにこやかに断罪する

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:524

【完結】公爵令嬢は王太子殿下との婚約解消を望む

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,150pt お気に入り:3,552

【完結】離婚の危機!?ある日、妻が実家に帰ってしまった!!

ライト文芸 / 完結 24h.ポイント:1,760pt お気に入り:204

(完結)いまさら、愛せと言われましても

恋愛 / 完結 24h.ポイント:71pt お気に入り:132

処理中です...