【完結】20あなたが思っている通りにはいきませんわ。

アマリリス公爵

２日後、
「王太子直々、私なんかに何か用事がありましたかな？」

「ああ。アンバラ元公爵とは、どのような関係だ？」

「おっしゃる意味がわかりませんが、、、」

「アンバラ元公爵の領地は、伯爵が、管理をしていたけど、うまくいかず、王妃の人質の代わりに、土地が欲しいと言われたから、隣国にあの土地をわたしたんだ。それで、アマリリス公爵にあの土地を取り戻して、運用してほしい。」

「それは無理ですよ。今あの土地は、隣国の土地であるんでしょう。」

「ああ。だから取り戻してほしい。」

「無理ですよ。あの土地は、もう絶対離しませんよ。」

「なぜ？アマリリス公爵でも無理というのか？」

「王太子はご存じないのですか？あの土地は、アンバラ元公爵が、今土地の管理をしているのですよ。」

「はあ？」

「奪われた領地を奪い返したんですよ。いとも簡単に。」

「そんな。」

「それに、アンバラ元公爵は、かなり怒ってますよ。大事な娘をあなたに託したんですからね。」

「どうゆうことだ？」

「私とアンバラ元公爵と犬猿の中だと思っていますか？」

「ああ。敵同士。お互い優れたものだからぶつかることがよくあったただろ？会議の時なんかも、目も合わせないほど、、、」


「やはりそう思いましたか。アンバラ元公爵は、やはり頭がキレる。
私とライトとは、親友ですよ。」

「え？」

「公爵同士一緒に仕事をしていたら、ぶつかることもありますよ。ライトと仕事してる楽しいからな。
だから、わざわざライトのいる土地を奪おうとも思わない。」

「それでも、いなくなったなら、立場も上になるんじゃないか？」

「私がこの国のトップになるということか？残念ながら興味がない。今のあなたに、何を期待するだ？」

「王太子だぞ。」

「はっきり申し上げましょうか？ユリアスがいないと無理でしょ。自分でもわかっていますよね？
職務を全て任せて自分は愛人と過ごそうと考えていたんでしょう。」

「そんなこと、、、」

「裏切るなら初めから手を出すべきでなかった。
ユリアスは、あなたが、強く、結婚したいと言ったから、嫁いだのですよ。
わかってますか？　
わかってないから、平気で愛人を作るんだな。
政略結婚なのに、王太子を思って、尽くしていたのにな。」

「政略結婚？ユリアスが俺を好きで、結婚したんじゃないのか？」

「国王が、あなたがユリアスを気に入ったから、婚約者にしてほしいと頼み込んだ。
断ってたんだよ。
何度も打診があった。
よその国からも打診があった。
でも、ライトが、ユリアスを離したくないから、この国の王太子なら幸せにしてくれると思って、決めた。
兄のように慕っていたんじゃないのかな？」

「兄？」

「エルタニン王太子とユリアスの二人と会ったけど、ユリアスが、エルタニン王太子を見つめる瞳が、愛しそうだった。ライトも、後悔してたよ。わたしの選択が悪かったと。」

「わたしのこと侮辱するのか？」

「侮辱なんてしてませんよ。
あなたは、妻を抱く初夜の日に、愛人と過ごし、子供を授かっただけ。
その愛人は今、正妃なんでしょ。
二人で頑張ってくださいよ。
まぁ。ユリアスにとっては、その方がよかったのでしょう。
エルタニン王太子は、ユリアスを溺愛していますよ。
職務なんてさせたくない。って言ってるみたいですが、ユリアスが、苦手な部分はわたしがするから、二人の時間を長く取りましょうって。幸せそうですよ。」

「、、、、」

「エルタニン王太子は優秀ですからね。それに、ライトが、バックにつくからね。あの国は今以上に栄えるよ。」

「敵にしてる人がおおいだろ？」

「そう感じるならそれでいいんじゃないか？」

「話は戻るけど、あの領地を奪うことはしない。話は以上だ。」
アマリリス公爵は言い切った。

「筆頭公爵ではなく、筆頭伯爵にし、アイリーンの実家が1番権限をもつということで構わないな。」

「構いませんよ。伯爵に全て任せましょう。伯爵の爵位もあげてあげたらよろしいではありませんか？」


「ああ。それは考えている。」

「楽しみですな。あなたが考える未来、」

「はあ？」

「ユリアスを裏切り、アイリーナ様を手に入れたあなたとユリアスを愛し手に入れたエルタニン王太子、どちらの国が栄え、どちらの妻が、幸せになれるか。そして、どちらの父親が国を栄えさせることができるか。他国の興味ですよ。知ってました？」


アマリリス公爵は微笑んだ。

「どうしてそんな話になっているんだ。うちは、アイリーナは、伯爵、、、
」

「だから早く公爵にするべきでしょうな。爵位だけでもこえておかないとな。あとは、実力。」

成果も得られず、
プレッシャーを与えられ、王宮に帰って行ったのだった。