【完結】29国一金持ちの娘達は、幸せを掴めるのでしょうか？

挨拶

ハヤトとサラリは、順調に過ごしていた。

サラリは、荷物の整理をした。
ハヤト様が、結婚する前に、住む場所を探そうか。と提案きてくれた。
どの街がいいか？デートがてら、探そうと思う。
いつ出てもいいように荷造りをしたけど、ほとんどもっていくものがなかった。

愛用というものもなく、部屋にあるものは、ただの生活するためだった。

この前ハヤト様送ってもらったものと最低生活用品をカバンに詰め、
あとは、捨ててもらってもいいので、麻袋に詰めておいた。


そして父に話をした。

「お父様、、ハヤト様が、みえたら旅立って良いですか？」

「いいけど、まだ家も建ってないよね？」

「はい。これから探そうかと。最悪テント生活でも良いかと。。」

「サラリ。まだ決まっていないんだな。なら、行って欲しい場所がある。北の領地だ。そこをサラリのモノしようと思う。」

「でも、そこは、、、」


「俺の領地だけど、あそこはまだ手付かずなんだ。何もないからこそできることもある。それと、、、お婆様に会わせたい。」

「お婆様？」

「北の領地の隣の領地にお婆様が住んでいる。子爵なんだ。詳しくはハヤトと一緒に聞いてほしい。」

「わかりました。ハヤト様にも言ってみます。」

「最後にみんなで食事をしよう。それを挨拶にしたらいいから、」

「お気遣いありがとうございます。」



ハヤト様と連絡を取り、北の領地でも構わないと返答をもらったので、父に話すと、
数日後のお昼に食事をすることになり、その日の夜、サラリは家を出ることにした。


「サラリは、この家をもう出る」

「そうなの、早いわね。結婚式はするの？」

「まだ決まっていません。」

「まぁ。爵位もないんだからね。仕方ないわね。」

「、、、、」

食事が終わり、
「今までお世話になりました。今日の夕方に、出ますので、、、」と挨拶をすると

「やっと出てくのね。もう二度とここには戻れないからね。」という母、、

「あの豚と一緒に過ごせるのはあなたは素晴らしいわね。」という姉

「、、、、」

「お姉さまは、カッコいいビスコ様と一緒ですからよろしいじゃありませんか？」
誰もわたしの心配もしてくれないし、
嫌味しか言われなかった。
期待はしていたわけじゃないけど、寂しく感じた。


「この家から籍を抜きますので、ご安心を。」

「え？」

「ああ。サラリは、完全に籍を抜くことになるから、今後、もう伯爵家とは、関係なくなる。」

「そうなの？もう関わりがないのね。なら、私たちと関係ないということね。」

「サラリは、この家を出るからもう関係ない。声をかけることもなくなる。ということで、よろしいのね。」

籍を抜くだけで、姉妹の縁を切るわけではないのに、何を考えているんだ？


「キラリの結婚式に会うことになると思うが、、、」

３人ともご機嫌だった。
醜いサラリがいなくなって、綺麗な私たちが好きなことをして過ごせる。こんな嬉しいことはないわ。