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両親4

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「今までの話をしようか?
自分の娘の話を、知っておいた方がいいだろ?お前達に話をしても興味がないから必要ないかな。」

「姉上のこと、教えてください。僕は知りたい。姉上ともっと話をしたかった。でも、父上と母上も許してくれなかった。」

「アルカス。アルティッドは、唯一、ユイカのことを尊敬していたから、話をしてやれ。フランクも聞いたいだろ?」

「はい。ユイカはあまり自分のことを話したがらないので、聞いていいなら、聞かせてほしい。」

「フランク、、、」


「ユイカは、生まれた時から、両親の愛を受けていないんだ。
政略結婚のため、二人には愛がなく、周りから跡継ぎをと言われたから子供を作った。
女の子だと分かると、後継にもならないと触れることもなかった。
伯爵は、子供だけ作ったが、愛人と仲良くしていて、夫人も子供を産むと
愛人を作った。
そんな環境だから、ユイカは、乳母に育てられることになった。

そこに、また後継の為に、子供産むことにした。お互い愛人に飽きてきたタイミングでもあった。
今度は、男の子が生まれ、愛された。双子だったので、女の子も愛された。

夫人は、ユイカを邪魔扱いし、別棟に行かせた。」

「何を言ってるの。邪魔なんて、、、ユイカーナは、わたしたちには、懐かなかったわ。双子はすぐ懐いたのに、、
乳母と別棟に行ったのよ。。私は追い出していないわ。」


「懐く?赤ちゃんなら当たり前だろ?
ユイカは、あなた達に可愛がってもらったことがないのに、どうやって懐くわけ?
しかも、乳母も、隠せばいいのに、全て真実を話したからな。
乳母を雇ったのは、夫人だろ?夫人の友人だったよな?」


「大事な友人が、わたしの娘の面倒をみたいと。」


「夫人は、夫人がユイカに対して思っていることを乳母に全てを話し、乳母が、ユイカに話したんだよ。
だから、ユイカは全てを知っているし、親からの愛を諦めた。


夫人と乳母は、友人なら、亡くなったことは知っているよな。
知っていて、野放しにしたんだな。」

「、、、、、」

「乳母は、夫人から、ユイカの教育費や生活費をもらっていたが、自分のために使っていたな。」

「そんなことは、知りません。横領ではありませんか?」

「いや。夫人は知っていたはずだよ。
何もかも知っていて、ユイカを放置した。ユイカが何を食べていたかなんて、知らないだろ?」

「きちんと乳母には指示しました。」

「死なない程度に、食べさせろ?ってな。」

「そんなこと言ってませんわ。」
母は、否定していた。

「なら何を食べてたんだ?教えてくれよ。」

「普通に私たちと同じものよ。令嬢なら当然だわ。」平然と答えた。

「俺の料理を出した時、ユイカはなんて言ったと思う?こんな温かい料理は初めてって。」

「そうよ。あのアルカスの料理を美味しいと言ったのよ。わたしは信じられなかった。」

「そう。アリーヌの言う通り、俺の料理は、料理と言えるものじゃなかった。なのにユイカは喜んで食べた。
嬉しかったよ。でも、悲しかった。
令嬢なのに、温かい食べ物を食べていない。」

「そんなことはありません。乳母が、、、」



「、、、、母上、、」
弟は、けいべつする顔をした。



「ある日を境に、一日中、森で訓練をすることが多くなった。
夜中も森で過ごしていたんだ。
おかしいと思っても、ユイカは何も言わなかった
別邸にいくと、誰もいなかった。ユイカを問い詰めると3ヶ月も前に、乳母が亡くなっていたそうだ。

ユイカは、一応、兄上に手紙を書いたそうだが、何も返事が来なかったから、一人で保存食を食べていたり、森にある木の実やキノコを食べていたと言う。

だから、俺がみることにしたんだよ。」

「そんなこと知らない。手紙も知らない。」

「兄上は、ユイカに興味がなかった。見ようともしなかったから、手紙も気がつかなかったのか?または、誰かに握り潰されたのではないか?」


「手紙?そーいえば、見たことがある。姉上からの手紙を見つけたことがある。父上宛のを。
僕も姉上から手紙が欲しかったから覚えている。
アルティーナも知ってるよな?あの時、一緒に、いたよ。」

「私は知らないわ。」

「思い出した。あの時、、、アルティーナが、中身を読んだよ。

「お父様へ。お誕生日おめでとう」って言ってた。
その時、父上は、俺の誕生日なんて違うのに、ふざけたことをと、、、
もしかして、アレの中身が違ったのでは?」

「私は、伯爵に手紙を書いたのは一回だけですわ。「助けて」と一言だけ。」


「まさか、、、、アルティーナが嘘を、、、」

「私は覚えていないわ。そんなこと。」

「そうだ。お前は双子の妹を疑うのか?」

「、、、、」

父上も母上は、
妹のことは可愛がり、わがまま放題でも許された。
今でも、姉さんが助けてと言ったサインを握りつぶした妹を擁護した。

昔からおかしいと思っていたけど、酷すぎないか?
姉さんは、食事さえまとも食べれなかったんだろ?同じ子供なのに、、 


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