【完結】26両親に愛されない令嬢は、魔剣を扱う

華蓮

文字の大きさ
上 下
10 / 41

強いもの

しおりを挟む
順位が出来上がった。

10番目までのやつが、明らかに女団長を馬鹿にしている。
「俺が変わってやる」
後のものは、負けてしまったから、初めのような目がなくなっていた。


「お疲れ様。20番目の君。団長、副団長、どちらと戦いたい?」

「副団長。お願い出来ますか?あなたと力で闘ってみたい。」

「ではやろう。10番目の君は?」

「団長とお願いします。」

「ちょっと待って、俺を団長と戦わせてくれ。」
がたいのいい男が、いた。

「いいよ。10番目と一緒でいいよ。」

「はあ?2対1ですか?馬鹿にしてませんか?」

「別に、馬鹿にしてないけど?なんならまとめてお相手しましょうか?」

「はあ?女一人勝てるわけないだろ?」

「アルカス。めんどくさいから、まとめてめんどうみていい?」

「ダメです。」

「ほらなっ。俺たちに負けてしまうとダメだから、、、」

「今回は倒すことが目的ではありません。倒すのではなく、見極め、育てるのです。」

「えー見極めたじゃん。育てるのは私は無理よ。アルカスの仕事だよ。」
アルカスに睨まれた。
「はいはい。わかりました。じゃあ。ご褒美に私の相手をしてくれる?」

「わかりました。特別ですよ。」

「はい。じゃあその二人やろう。」

怒りの表情剥き出しになっている。二人、、冷静さが欠ける。
それでは普段の力が出せない。。

二人は一斉にユイカをめがけて、パンチを繰り出した。
力自慢のやつは、自信満々に私を叩きにきた。
もちろん私はギリギリまで待って、かわす。相手は捉えたと思うタイミングで、消える。空振りするから、面白い。
捉えられると思ってるから何度も力を入れてする。
全てギリギリ交わしているだけ、私も練習させてもらわないとね。

息が切れ、汗だくの二人、、
私は汗ひとつかいていない。

「さあ。どうする?まだやる?」

「やるさ、、」

「私もうこの練習は飽きたわ。違う人とやりたいの。」

その言葉聞いてむかついた二人は、剣を出しユイカに向かって振り下ろした。

「チェックメイト」

ユイカは短刀で、一人の首を切り、もう一人の心臓をめがけて刺すまねをした。

「チェックメイト」
二人が倒れた。


誰もが、真剣を使われたら、ユイカが死ぬと思った。
まさか短刀でやられるとは思わなかった。
「団長の勝ち。」

「何やってるの。早く立ちなさい。」
「え?」

「死ぬわけないでしょ。これは竹細工よ。」

「恐れ入りました。」

「次、誰がやる?」

「、、、、」

「誰もやってくれないの?」


「お願いします。」

3位のトライアルが、希望を出した。

「いいわよ。何でやる?」

「道具なしで、普通に戦えれば、」

「いいけど、あなたは、団長になりたいの?この団に入る目的を教えてほしいわ。」


「私は魔獣に可愛い妹を食べられました。そんなこと二度と起こしたくない。だから、騎士団に入って磨きたい。」

「団長は?」 

「私は団長には興味がありません。強い相手に挑み、自分が強くなりたい。」

「そう、なぜ3番目のかしら?」

「あまり目立ちたくなかったので、、団長を批判していると思われたくなかったので、、、」

「そんなことしなくてもいいのに。なら、今から本気になりなさい。あなたの瞳を見たらわかるわよ。
まずその重りを外しなさい。
まさか、私にその状態で挑むわけないわよね?」

「もちろん。先ほどの戦いを見て、只者ではないと思いました。」

「へえ。」

「私の動きについてこれそうね。」

パンチにキック、格闘すること15分。
トライアルは、汗をかき出してきた。
「いいよ。トライアル。もっとできるはず。」

「少し待ってもらえますか?」
最後の重りを外した。
「まだあったの?」
「これは、私の守りみたいなもので、外すことはないのですが、、、」

「続きをしましょ」

ユイカは楽しかった。何これ。アルカス以外にこんなこと味わえるの?

互角、、いや。俺のが上か?
微妙なところだな。いけるぞと思うトライアル。

二人の決闘は!1時間近く経っていた。
「チェックメイト」

勝ったのはメイカだった。

「恐れ入りました。」

「トライアルありがとう。楽しかった。あなたは、これから私が鍛えてあげるよ。」
よく見ると汗一つかいていない。1時間も戦っているのに息も上がっていない。
あと少しで勝てるなんてもんじゃない、、
こっちは汗だくだ、、、。

「嬉しいです。あなたに一生仕えます。」

「喜んで入れるのも今のうちよ。覚悟しなさい。」

「覚悟?」


「今からシャワーを浴びましょう。私の本当の姿を見せるから。アルカス。あとは任せたわよ。」

二人はシャワーをし、着替えた。
トライアルは、先に食事をしていた。








しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

とまどいの花嫁は、夫から逃げられない

椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ 初夜、夫は愛人の家へと行った。 戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。 「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」 と言い置いて。 やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に 彼女は強い違和感を感じる。 夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り 突然彼女を溺愛し始めたからだ ______________________ ✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定) ✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです ✴︎なろうさんにも投稿しています 私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

どなたか私の旦那様、貰って下さいませんか?

秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
私の旦那様は毎夜、私の部屋の前で見知らぬ女性と情事に勤しんでいる、だらしなく恥ずかしい人です。わざとしているのは分かってます。私への嫌がらせです……。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 政略結婚で、離縁出来ないけど離縁したい。 無類の女好きの従兄の侯爵令息フェルナンドと伯爵令嬢のロゼッタは、結婚をした。毎晩の様に違う女性を屋敷に連れ込む彼。政略結婚故、愛妾を作るなとは思わないが、せめて本邸に連れ込むのはやめて欲しい……気分が悪い。 彼は所謂美青年で、若くして騎士団副長であり兎に角モテる。結婚してもそれは変わらず……。 ロゼッタが夜会に出れば見知らぬ女から「今直ぐフェルナンド様と別れて‼︎」とワインをかけられ、ただ立っているだけなのに女性達からは終始凄い形相で睨まれる。 居た堪れなくなり、広間の外へ逃げれば元凶の彼が見知らぬ女とお楽しみ中……。 こんな旦那様、いりません! 誰か、私の旦那様を貰って下さい……。

いつか彼女を手に入れる日まで

月山 歩
恋愛
伯爵令嬢の私は、婚約者の邸に馬車で向かっている途中で、馬車が転倒する事故に遭い、治療院に運ばれる。医師に良くなったとしても、足を引きずるようになると言われてしまい、傷物になったからと、格下の私は一方的に婚約破棄される。私はこの先誰かと結婚できるのだろうか?

【完結】失いかけた君にもう一度

暮田呉子
恋愛
偶然、振り払った手が婚約者の頬に当たってしまった。 叩くつもりはなかった。 しかし、謝ろうとした矢先、彼女は全てを捨てていなくなってしまった──。

僕は君を思うと吐き気がする

月山 歩
恋愛
貧乏侯爵家だった私は、お金持ちの夫が亡くなると、次はその弟をあてがわれた。私は、母の生活の支援もしてもらいたいから、拒否できない。今度こそ、新しい夫に愛されてみたいけど、彼は、私を思うと吐き気がするそうです。再び白い結婚が始まった。

【完結】身分違いの恋をしてしまいました

金峯蓮華
恋愛
ナターリエは可もなく不可もないありふれた容姿の男爵令嬢。なのになぜか第2王子に身染められてしまった。殿下のことはなんとも思っていないが、恋人にと望まれれば断ることなどできない。高位貴族の令嬢達に嫌がらせをされ、悪い噂を流されても殿下に迷惑をかけてはならないと耐える日々。殿下からも、高位貴族令嬢達からの嫌がらせからもやっと解放されると思っていた卒業祝いの夜会で事件は起こった。 作者の独自の異世界のファンタジー小説です。 誤字脱字ごめんなさい。 ご都合主義です。 のんびり更新予定です。 傷ましい表現があるのでR15をつけています。

子持ちの私は、夫に駆け落ちされました

月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。

処理中です...