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レイトの反撃2

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「アオイの今爵位は、平民でもないし、公爵令嬢でもない。」

「え?」
不思議そうな顔をしていた。本当に知らないんだな。笑えるな。

「アオイは、今は王族だぞ。王子妃。正式に私の妻ですよ。」


「待ってください。いつ?」
公爵の顔が悪くなってきた。今までの自信満々ではなかった。

「教えてください!!籍を入れたのはいつなんですか?聞いていません。」



「帰ってきた時に、国王に言われて、すぐな。婚約したときに婚姻届にサインもしたよな。
だから、アオイと私で結婚証明書にサインしたら、いいだけだ。問題ないだろ?婚約破棄なんてしていないからな。」


「そんな。親の私たちになぜ連絡してくれなかったのでしょうか?」

「公爵よ。なぜ連絡しないといけない?アオイの平民届を出したんだろ?何故あなたに連絡する必要がある?
平民のアオイなんだから、公爵の籍はないだろ?ちがうか?」

「平民届を破棄し公爵に戻そうと思っていたのです。娘と思ってるから公爵を継がすために、、、」


「公爵。戸籍上、もうあなたの娘でない、妃を拉致し、襲った罪は、重い。」
レイトの声が、低く、冷たかった。
その声に公爵は、

「爵位返還だけは、許してください、、」土下座し、謝った。

「何を言ってるんだ?爵位返還なんて生ぬるいことを。
強姦の実行犯のブラウリ侯爵、
拉致、協力者の公爵夫妻は、処刑でしょう?
カオリは、未遂だから、命は見逃してあげるよ。」

「そんな、、、」

「私の妃に手を出したんだぞ。未遂で済まされないよな。酒を飲ませて、服を引きちぎり、、、」

「それは、私ではありませんわ。」
夫人は、言い切った。


「実の娘を犯す手伝いをしたよな。
親としてありえない。夫人の娘ではないのか?アオイは、夫人がお腹を痛めて産んだ子ではないのか?」

「娘よ。でも、アオイは可愛くないのよ。私よりいろんなことができて、私を頼らないのよ。だから、、、」


「そんなことで、、、娘を売れるのか、、、」

「待ってください。公爵、私はあなたの指示に従ったのですよ。問題ないから大丈夫だと、、、」
泣きながら、ブラウリ侯爵は、訴えた。


「ブラウリ侯爵は、災難だったな。君は誰にも守られない。
私の大事な妻の体を見て、舐めた罪は重いよね?綺麗だったろ?そこらへんの女では、感じられないだろ?」

レイト、微笑んだ。もちろん瞳は、冷たい。。こわいの一言。
なのにそこへ拍車をかけた。

「でも、あの女は、体にキスマークをたくさんつけていた。
他の男と関係を持っていたんだろ?
平民だったんだから、隣国で、男漁りをしてたのでは?」


「そうですわ。それなら、アオイは王子の妻にはふさわしくないわ。」
夫人も参戦し始めてきた


「なぜ?たくさんの男と関係があると考えるんだ?良くわからんな。
キスマークは、夫である私がつけたに違いないだろ?」

「え??聞いていません。」

「さっきから言ってるよね?婚姻届にサインしたと、、、」

「結婚式を終えてから、初夜を迎えるものよ。」と夫人が言い出した。


「なぜ、親に初夜を迎えたかどうか?報告しないとならんのだ?
それに、結婚式に初夜を迎えるのは、籍をその時に入れるからだろ?
私たちは、籍が入っているから、正式に夫婦だ。
別に問題ない。
その日からずっと抱いてるし、キスマークは、俺の印だが?
既成事実は無理だな。アオイは、俺のだからな。」

「でも全身に、多数、、一人でつけるには、、」

「全身につけたらダメなのか?」

「嘘、、、、、」


「私の大事な妻に手を出したからには、生きていれるとは思わないでくれよ。」

「待ってください!!わたしは命じられただけです。」

「俺が許せると?大事な妻の体を見られたし、舐めたとはな、、、強姦罪適応だろ?覚悟しておけ!」


「許して下さい!!」

ブラウリ侯爵は、泣きながら土下座したけど、許されるわけがなく、牢屋に連れられた。


公爵達は、
「私たちは、、、、」
さっきまでとちがい、顔が、真っ白だな。

「王子妃を拉致し、強姦罪教唆だろ?爵位返納は当然。処罰は追って連絡する」

「待ってください!!娘に会いたかっただけです。」夫人は訴えたけど、


「あなた方は、アオイに暴力し、気絶させて、手を縄で結んだ。それが会いたいから?どう考えても拉致だよな?」


「そんなこと頼んでいませんわ。私は会いたいから、嫌がっても連れてきてと、、」言い訳をし始めた。

「嫌がっても、、、それに頼んだ奴らは、そーゆうことを平気ですることをわかっていたよね?その男達は、もう捕まえたからな。全て白状してるから、言い訳なんてしても無理だけどね。」

レイトは、言い切って、その場を去った。

「待ってください!!」
と叫んでいた夫婦たち。


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