【完結】13王太子に捨てられた公爵令嬢は、侯爵令息に拾われたけど

アイリーンの恋

「いいわね。離縁したらいいわ。フォート。わたしが貴方の正妃になってあげようか？」

「え？」

「フォートは気がつかなかったのね。
私が、アイカに厳しかったのは、あなたの婚約者だったから、嫌がらせをしていたのもあったのよ。他の人よりアイカのがきつく当たった。でも全てをアイカは受けとめてくれたわ。そして、アイカが、フォートの横にいるならと思って諦めたのよ。だから、わたしが代わりに王太子妃になってあげる。」

「アイリーン。」

そこへアイリーンの父である国王と母である王妃が入ってきた。
「アイリーン。フォートのこと、まだ好きなのね。」

「はい。アイカなら、諦められたのです。
本当は、フォートの横には、アイカが一番合うと思う。
でも、アイカには、カインが合うのよ。フォート。アイカのことは諦めて、わたしにしなよ。」

「フォートよ。アイリーンのことだめか？」

「アイリーンは、可愛い妹として思ってきました。それより、再婚になってしまいます。アイリーンは、わたしなんかといるより、幸せになる人がいるんではないか？わたしは、たくさん過ちをしてきた。」

「確かに君の選択が間違っていたとは思う。アイカ殿と一緒になっていたら、良かったとは思うが、過去の話だ。アイカ殿は今、カイン殿と幸せなんだろ？アイカ殿の事は、もう良いのではないか？」

「王太子殿下。確かに貴方から婚約破棄をされた時は辛かった。でも、そのおかげで、カイン様と出会えた。それに私たちは、親友になるんじゃなかったの？カインと2人で貴方を支える約束しましたよね。だから、もう、わたしのことは、、、」

「ありがとう。アイカ。そうだな。これからは親友として、俺を支えてくれるんだったな。」

「はい。」

「アイリーン。本当に俺でいいのか？」

「貴方がいいの。」

「ありがとう。俺を想ってくれて。」

「そうだな。フォートを国王にしてくれないか？王妃としてアイリーンを嫁がせたい。」


シオリとは、離縁し、実家に戻った。
今まで王太子妃だったお給金として、少し払わられた。

半年後、フォート様とアイリーン様の結婚式と国王就任が決定された。

アイリーン様は、王女だけあって、王妃の仕事は完璧だった。