【完結】13王太子に捨てられた公爵令嬢は、侯爵令息に拾われたけど

アイリーン帰国

夜の食事会は、豪勢な食事だった。

「アイリーン様。食事はいかがですか？」

「この国の高級食材を使って頂きありがとうございます。とても美味しいです。」
デザートが出てきて、こちらは、高級なシャインマスカットのゼリーでございます。お口に合えば、、、

「美味しいわ。ありがとう。」

でもアイリーンは、アイカのパウンドケーキと紅茶が一番美味しかった。

「食事の後に、アイリーン様の刺繍を見せてもらえるのかしら？」

「はい。」


その刺繍は、巨大なものだった。
「この王宮から見える景色です。帰ってから、額に入れて飾りたいと思っています。アイカが額の手配もしてくれました。」

「すごいわ。私たちの国を愛してくれているのね。」

「本当にそうね。素晴らしいわ。」

「ああ。素晴らしい、さすがだ。」

と３人は、それぞれ感想を述べていた。

「アイリーン。ありがとう。」

こそっとアイリーンに伝えた。

「わかってくれたのね。ごめんなさい。」


「いや。いいんだ。」

アイリーンは、この王宮から景色というより、アイカと一緒に過ごした時間を大切に思っていた。
この王宮から、シオリの専用の屋敷が見えた。それがこの刺繍には、ない。
そう。裏の意味は、アイカがいないのなら、もう、ここにはきませんと言うことだった。

フォートは、わかってくれた。

３人はわからず、喜んでいた。
シオリの屋敷がないことに気がつかないのか？気にしていないのか？
そんな3人をみて、フォートは、ため息をついた。


アイリーンは翌日、帰国した。

「シオリは、アイリーン様の気持ちを掴み取ったのね。素晴らしいわ。アイリーン様の誕生会に招待をされることを楽しみね。」


「そうですわ。きっと招待されますね。楽しみですわ。」

「そうだな。シオリのおかげで、この国も安泰だ。」



その姿を見て、これからのこの国が心配になった。