【完結】13王太子に捨てられた公爵令嬢は、侯爵令息に拾われたけど

リーナ

「カインに会わせて。」とリーナが、別荘にきた。


「仕事も休んでいて、全然会えなくて寂しかったわ。カイン。」

「リーナ。」

「ねえ。奥様はいつ別れてくださるの？」

「何言ってるんだリーナ？
俺たちは別れないよ。なんで別れないといけないの？」

「カインの心は、私のものよ。」

「よくわからないけど？なんで、リーナの事思ってると思うの？」

「私のことずっと好きだったでしょ。
私のこと忘れる為に奥様と結婚したんでしょ。そうじゃなかったら、王太子に捨てられた人を選ぶ？」

「勘違いしてるよね？リーナ。私は今愛しているのは、アイカだよ。リーナへの想いは過去。お前は、俺を捨てて、金持ちの男を選んだよな。」

「あれは、、、親が」

「いや。喜んでいたよな。お前は、うまくいかなかったのも自分のせいだ。」

「嘘、、、カイン、、私のこと。街では噂になっている。」

「知ってるよ。なぜその噂になってるかわからない。
アイカのことは、悪くないのに言われているんだよ。ずっと。
でも、俺が愛してるのはアイカだけ。
だから、もういいだろ。」

「そんな、、、わたしのカインよ。」

「リーナ様。私もカイン様を愛しています。貴方と二人でいる姿を見たときは、お似合いだと思いました。でも、カイン様は私を愛してくれると言うので、信じます。」

「わかったら帰ってくれ。」


「いやよ。カインの妻は私なのよ。わたしは貴方しかいない。」

「今、リーナが一人だからそう思うんだろ？あの時、別れを告げたのはお前だよ。違うか？」

「だから、私への想いは消えていないのよ。」

「俺はアイカを愛している。」

「嘘よ。こんなわがままな女よりわたしといる方がいいわ。」

「お前のがわがままだと思うけど、」

「カイン様。よろしいですか？」

「アイカ？」

「リーナ様。私の夫のカインに手を出さないでくださいます？これ以上私たちの邪魔をされるなら、私も考えがございます。」

「何よ。」

「リーナ様は、伯爵令嬢ですわね。私は、元公爵令嬢であり、今は、侯爵夫人ですわ。王太子殿下に捨てられたとしても、王妃教育をこなしてまいりました。その意味がわかりますよね？」

「、、、、、？」

「貴方は、その私から、夫を奪おうとしているのですよ。。」

「権力を使って繋ぎ止めようとするの。わがままなのよ。、この前まで私の言葉で、悩んでいたくせに。」

「私は、カイン様に愛されていないと思ったから、悩みましたわ。でも今は大丈夫です。
わがままと噂をされても平気ですわ。カイン様を手放すよりましですもの。ですから、貴方の実家の伯爵家に、抗議をさせていただきます。」

「待ってください。」

「カイン様。私から以上です。」

「客人がお帰りだ。」


「カイン、、私、、」

「アイカ。部屋に戻ろう。疲れただろう。」

リーナは、執事に追い出されて、屋敷を出た。