【完結】13王太子に捨てられた公爵令嬢は、侯爵令息に拾われたけど

パーティ

王太子主催のパーティが開かれた。
私たちは、受付済ませ、カイン様のエスコートで会場に入り、皆様に挨拶をした。

その時に、リーナ様がきた。
「カイン。少しいい？」

「ああ。」

「アイカ。こちら、私の幼馴染のリーナだよ。」

「カインと幼なじみで、なかよくさせてもらっています。リーナと申します。よろしくお願いします。」

「アイカと申します。よろしくお願いします。」

いまだにカインと呼ぶ。妻の前で堂々と、、
だから私はあえて妻とは言わなかった。


「アイカ、ちょっとだけいいかな。」

「はい。私は中庭に、いますから、」


中庭で、庭園をゆっくりながめていたら、周りには誰もいなかった。
しばらくしたら、王太子がやってきた。

「アイカ。久しぶりだね。」

「王太子殿下。おひさしゅうございます。」

「アイカは、カイン殿のところに嫁いだのだったのだな。」

「はい。おかげさまで元気に暮らしております。」

「本当か？」

「え？はい？なぜ？」

「街の噂では、」

「大丈夫ですわ。王太子殿下も、王太子妃殿下と仲が良いと街の噂では、そう聞いております。私、そろそろ中に、、」

元婚約者が殿下の前をうろうろしてはいけないわ。ただでさえ、わたしにはいい噂がない。

「アイカ。本当か？痩せていないか？顔色も悪いし、、、」

「大丈夫ですわ。殿下の元婚約者が、殿下の周りをうろついては、また噂されます。私は、大丈夫です。」

「アイカ。」

「殿下。大丈夫ですので、、、、」

「大丈夫ではないよな。顔色が悪い。」

殿下は引いてくれなさそうだったから、


「申し訳ございません。お部屋をお借しください。内密にお願いします。これ以上、　噂になると殿下にもカイト様にも迷惑がかかります。」

「わかった。側近のシルに案内させる。」

「お気遣いありがとうございます」

「誰にも内緒にしてください。迷惑だけはかけたくないので、、、」



部屋に案内されると、、アイカは、ソファにかけた。

「アイカ様。大丈夫ですか？」

「はい。ありがとうございます。ご迷惑おかけしまして、、、」

「アイカ様、、頑張り過ぎます。殿下のそばにいた時もあなたは、全てを背負すぎです。」

「私ができることは、そんなことしかなかったので、、、、」

「殿下も後悔しています。アイカ様がいなくなって、初めてアイカ様が大切だったことを、」

「そうですか。そのお言葉だけで、小さい頃から殿下のために頑張ってきた甲斐があります。ありがとうございます。」

「もし、困り事があれば、私だけでも、相談していただければ、力になれるかと思います」

「ありがとうございます。そのときはよろしくお願いします。」


「では、失礼します。」

少しめまいがしたので、ソファで休むことにした。


シルは、そんなアイカ様をみて、消えていなくなりそうに感じた。

本当に大丈夫なのか？


シルは、王太子殿下に報告した。

「アイカ様。だいぶお疲れのようです。街の噂では、わがままだし、公務もできないから、王太子殿下に捨てられた。
カイン様は、同情で、結婚したけど、幼馴染が帰ってきたから、わがままな人と別れて、その幼馴染と一緒になってほしいと、街で噂をされています。
アイカ様は、その噂を全て知って、受け入れているように感じます。」

「え？」

「少し調べてみますね。
殿下、、アイカ様が、消えそうに感じました。」

「ああ。頼む。」

「アイカ、、、すまない。私の選択が間違っていたのだ。なんとか幸せにしたい。」

王太子殿下は、好きだった筈のシオリとは、早いうちに破局していた。
守ってあげる存在ではなかった。本当は守ってあげないといけないのはアイカだったのではと気がつき始めていた。
でも、私はアイカを捨ててしまった。


だから影ながらアイカを見守っていた。

カイン殿とうまくいっていると思ったのに、最近のアイカは、不自然な笑いをする。

それを気がついているのだろうか？
カイン殿は、、、

今更元に戻りたいといっても、無理な話だ。アイカが許してくれるわけがない。