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カリンはどこかに旅立った。
もちろん居場所は誰にも告げずに、、、

公爵と話をすることにした。


「一つ聞きたい。カノンの体のアザは?」


「体のアザを見せたのですか?あれほど見せるなと言ったのにな。
しつけですよ。カノンはできが悪くてね。
兄はなんでも完璧にできるのに、カノンは難しかった。
だから、しつけをしただけですよ。
公爵家のみんなが、あの子には素晴らしい子になって欲しいと思ったから、みんなで教育しましたよ。」

自信満々で、言ったか公爵だった。


「教育、、、虐待じゃないのか?」


「別名、虐待かもしれませんね。
出来損ないのカノンが悪い。
できたらいいだけ。
それに皇太子にも、役に立たないから、プリンス様を手元に置いた。違いますか?」


公爵の話を聞いて、わたしはショックだった。
いつも笑ってわたしを支えてくれていたのに、、、




「カノンは死んだよ。」

「何故ですか?」

「出産をする時に、子供と共に亡くなったよ。」


「出産?子供をもうけていたのですね。
もうこの世にいないのですね。
子供まで亡くなったのですか。最後まで役に立たなかったな。自分だけが犠牲になれば良かったのに。はあ、、、」

そんな公爵だと思わなかった。
本当に自分は何を見ていたのだろう?
皇太子という器ではないな。

その後、皇太子は、職を辞した。







カノンは、隣国の小さな村で、
何もとらわれず、イキイキしていた。
小さな双子の子がそばにいた。

「ママ!好きっ」

「僕も好き」

可愛いわたしの子。こんな幸せになれると思わなかった。

「さぁ。今日はあなたたちの好きなハンバーグに。」

「やった!!パパも早く帰ってくるといいね。」


「今日は早いと言ってたから。」
カノンは、幸せそうな顔で過ごしいた。
あの時とは考えられないほど幸せだった。


「パパ!!」

「おかえりなさい。」

「ただいま。カノン。今日はハンバーグが食べたい。」

「そー思ったのよ。用意してあるわ。」

「いつも可愛いカノン。ありがとう。」

優しい声の旦那様。幸せいっぱいで応えた。

「ありがとう。




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