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紹介

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「跡継ぎが、誕生しました。トーマスと言います。」


「可愛い。旦那様と同じ瞳なのですね。
奥様は、痩せているから、妊婦だわかりませんでしたわ。今考えるとドレスはふわっときたものでしたし、何より、靴が低かったですわね。」


「ブルーの瞳が、とても綺麗でしょう、、
可愛い子を産めましたわ。私の大事な息子ですわ。」

他の貴族たちもやってきた。

「カサンドラ様。おめでとうございます。侯爵家の跡取りが誕生し、安心ですね。トーマス様へのお祝いとして、こちらの宝石を、」

「素敵な色ね。」

「純粋な石です。自然な色合いですから、、、」


「嬉しいわ。こんな良いものを頂いてよいのかしら?」

「もちろんです。いつもお世話になっておりますから。今後ともよろしくお願いします。」

「こちらこそよろしくお願いしますね。」


次々と貴族たちが、お祝いの品を持ってきてくれた。

「カサンドラ様。最近、ますます綺麗になりましたね。」

「ありがとう。」



その横で、カルバンは、唖然としていた。
私への挨拶はそこそこに、カサンドラと会話をしているではないか。
まるで当主は、カサンドラだと言わんばかり、、、

カサンドラは、優秀で、貴族のみんなからも慕われていた。
自分の評価が低いことにやっと気がついた。

自分は何をしていたのか、、、

今の状態では、実子は私の血が流れていないと強調しても、世間のみんなは、私を批判する。
実務もできない私。
貴族との繋がりもない私。
誰も私のことを見ようとしない。

私は、カルキアーナしか見ていなかった。
と落ち込んだ。


そこへ。

悔しい顔をしたカルキアーナが婚約者のカインズと挨拶に来た。


「伯爵様、お姉様おめでとうございます」

「ありがとう。可愛いでしょ。このが綺麗だと思わない?」

「そうですね。伯爵様の瞳と一緒でとても綺麗ですわ。私も早く子供が欲しいですわ。」

平然と答えていたけど、唇が震えいた。

「子供はきちんと結婚してからのが良いですからね。」

「もちろんですわ。もうすぐ結婚しますもの。」

「カサンドラ様。
先日はありがとうございました。後継ぎの出産おめでとうございます。」

「カインズ様。いえ。こちらこそありがとうございました。紙の質が良くて、皆様喜んでいますわ。」


「カインズ様は新しく紙を開発されて賞をとられたのですわ。」

「カルキアーナ。そのことは、そんな自慢することではない。」

「カインズ様、とても素敵ですもの。謙遜するところも好きですわ。」

カインズの顔が引き攣っていた。

「カインズ様。ソフィア様にお伝えください。また伺うと。」

「はい。姉も喜ぶと思います」


「何?お姉様は、カインズ様のお姉様とも話をするのですか?」

「ええ。最近、お茶会で、意気投合したのよ。」


「姉がカサンドラ様のことを気に入って、お忙しいのに、会いたいとうるさくてね。」

「嬉しいですわ。ソフィア様と話をしてると楽しくて。私も時間を忘れてしまいますわ。姉妹のようですわ。」

カルキアーナは悔しそうな顔をしていた。

「あなたもカインズ様のお姉様なのだから、お茶会など呼ばれてるでしょ?
わたしは最近だから、あなたのが仲良しでしょう。」

そう。カルキアーナは、ソフィア様に嫌われていた。

カルバンのお姉様は、少し歳が離れていて、私たちが良く遊んでいた頃は、他国に留学されていたのだ。
とても素敵な方で、カルキアーナは以前から交流したいと言っていた。

お茶会に誘われていないことを知っていた。

カルキアーナにとって、イライラする要素であった。


子供のこともカインズがいる前では、追求できなかった。






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