【完結】10引き裂かれた公爵令息への愛は永遠に、、、

夜会

夜会には、2人でよく参加をしていた。
貴族のつながりは必要だから、仕方なくと言うのが正しい。



マロンは、モテる。だから、夜会に行くと令嬢から声をかけられる。それが嫌。
カンナがいても、ダンスに声がかかる。

そして、カンナもモテる。カンナも令息から、見られる。高嶺の花だから、声をかけることはできない。
頭の先から足の先まで全てを見る。やらしい目で見ている。
男だからわかる。
それがマロンにとっては、一番気に食わない。
自分に声をかけられても冷たくあしらったらいい。
可愛いカンナを見れるのは、俺だけ！！


ダンスだけは、他の人と踊らない。
カンナが、他の男に触られると考えるだけおかしくなる。
　

だから、2人はダンスのレベルを上げた。


最後の方に踊り始めて、最後まで、ずっとダンスをしている。
最初の方は、何組もいたものが、最後には、わたしたち2人だけになり、拍手喝采で終わる。

そしたら、踊るのが恥ずかしいと思われるようになったらしく、誘われなくなった。作戦成功だった。

ダンスのレベルは、プロ並み。
信頼しあってるのが、わかる。
元々、言わなくてもわかるから、ダンスが合わないわけない。
2人に隙がない。ピッタリ。1人で踊ってるよう。。


そんな2人を見たら踊りたいと思わない。特に男性は、リード出来ないと思うから。。マロンの作戦は成功し、一人喜んでいた。

みんなが遠慮し始めているのに、妹のアリーナだけは、違った。

「マロン様。私も踊ってくださいよ。」
夜会のたびに、誘っていたけど、
「カンナ以外踊らないよ。」
断り続けた。

アリーナは、マロンのことを好きになっていた。
お姉様の婚約者を奪いたい。
私のものしたいという感情が、強くなっていく。

アリーナは、ダンスも下手だし、あんなのと踊りたくない。何より嫌い。近寄って欲しくない。
ドレスも露出が多いし、、、



「カンナの妹ですわ。だからいいでしょう。」
媚びてくるのだ。

「さっきも言ったように、カンナ以外踊らないよ。だって、下手そうだものね。疲れるよ。」


「そんなことありませんわ。私も一生懸命練習したから、見てくださいよ。」

「いや。いい。別に、興味がない。俺は、カンナだけだから。俺に構わず、他に踊りたい人がいるみたいだよ。そちらをお相手してあげて、、、」

「アリーナ嬢。踊って下さい。」と声をかけられたから、マロンは逃げることができた。


カンナがお手洗いから帰ってきた。

「お待たせ。もしかして、さっきも？ごめんなさい。マロン。」

「カンナが謝ることじゃない。」

「でも、疲れてるわ。大丈夫？」

「ああ。カンナが戻ってきてくれたから。良かったよ。」