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結婚式
しおりを挟む両親が来てから半年後、わたしたちは結婚式を挙げることになった。
ドレスは、デュークのお母様が贈ってくれた。
これから、母として、よろしくねという意味を込めて、贈ってくださった。
とても綺麗で、わたしの好みのドレスだった。
念願のドレスを着て、大好きな人と結婚式を挙げれる。
諦めていたことなのに、願いを叶えてくれた公爵の皆様には、感謝。
リリーは、まだこの街にいる。
偽物デュークと一緒にいる。
この半年、わたしの噂を極力聞かないように、偽物デュークにしてもらっていたらしい、
でも、結婚式となると、リリーの耳にも届くことになる。
デュークからの進めもあり、わたしは、リリーを結婚式に招待することにした。
「大切な妹のリリーにわたしのドレス姿を見てほしいから控え室に来てほしいの。」
と手紙を書き、招待した。
喜んでくるらしい。
デューク似た男と一緒に来るらしい。
結婚式の当日、控室にいると、リリーが、偽物のデュークとイチャイチャして、見せつけるように、やってきた。
楽しそうなリリー。
「お姉様。素敵なドレスですわ。」
「ありがとう。リリー。デュークも褒めてくれたの」
「偽物のデュークね。」
「え?」
「お姉様のデュークは、偽物よ。わたしの彼が本物のデュークよ。」
わたしは、デュークの顔と、デュークのふりをした男の顔を見比べたけど、
そっくりではなかった。
明らかにデュークの偽物なのに、どうしてそんな風に思えるんだろ?
不思議に思っていたら、デュークがそっと教えてくれた。
君の妹と初めて会った時、俺は変装していたんだ。
目の下に黒子、
あの男がしているピアスと同じデザインのイヤリング。
そして、手の甲にタトゥーに見せかけた。だから、君の妹は、その男を本物だと思っている。
そして、媚薬を飲んでいるから、余計に彼と信じるわけだ。
デュークは、そこまで計算していたことにびっくりした。さすが、次期公爵ね。
偽物のデュークと幸せな時間を過ごしていたんだ。
それならそれでいいから、わたしも否定するつもりもなかった。
リリーが自分の人生をつかんでくれ方が嬉しい。
わたしなんかにこだわる必要はないもの。
自分の幸せを考えてくれたらいい。
「エアリー。偽物デュークと結婚おめでとう。素敵なドレスね。」
と言って、持ってきたワインをグラスに注いだ。
「さあ。わたしからのお祝いよ」
デュークをとられる心配はないから、安心して、笑顔で、ワイングラスを受け取ろうとした。
リリーは、渡すふりをして、ドレスにワインをかけた。
「きゃあああ」
「あら。エアリー。残念ね。せっかくの綺麗なドレスなのに、もう着れないわね。かわいそう。。」
クスクスと笑っている。
自分が幸せでも、関係ないんだ。
わたしの結婚式をぶち壊したかったんだ、、、
「どうしよう。。ドレスが、、、」
焦っているエアリーを演じた。
全て計画通りだから。
「はははははっ。そのワインは落ちないわよ。」
ワインに見せかけて、ペンキを混ぜてあったのよ。
最後まで、リリーは、わたしの幸せは願ってくれなかった。
お義母様が、やってきて、、
「あららっ。やってしまったのね。きちんと姉の結婚を祝えると良かったのにね。残念ね」
「え?どうゆうこと?」
リリーは不思議がっていた。
「エアリー。着替えてきなさい」
エアリーは、別の部屋に行った
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