上 下
19 / 45

夜会

しおりを挟む
 デュークの専属メイドと職務も手伝っていたら、お母様にも気に入ってもらえた。

「デュークが惚れるのがわかるわ。エアリー。デュークのこと好き?好きなら、怖がらず飛び込んで。
わたしもあなたが娘なら嬉しいわ。」

「まだわたし、、」

「自信がないのね。なら、いっぱい勉強してみる?公爵夫人の勉強をしてみて、デュークのために頑張れるのが、わかれば、少しは自信になるはずよ。」

 公爵夫人になるための教育もすることになった。
 デュークの専属メイドは、そのまま。

 学ぶことは好きだから受け入れたけど、まだ、デュークの胸に飛び込めなかった。

しばらく、公爵夫人教育に専念していた。

そんな中、デュークから、夜会に出ないか?と誘われた。
 夜会に出ることなんて初めてよくわからなかったけど、一度経験したかった。



 夜会に出るときに、お母様にアドバイスをもらった。


「デュークは、知っての通り、女癖が悪かった。
 あなたと出会うまでは、一夜限りの女性ばかりだった。
 でもあなたを選んでから、あなたしかいない。
 息子贔屓になるけど、信じてあげて欲しいの。
 あんなにあなたを見る目が優しいのよ。やっと運命の人と出会えたんだと思う。

 夜会に出るとデュークに寄ってくる蝶はたくさん居るから覚悟してね。
 自信を持って堂々としてね。
 あなたが1番なんだから!」


「はい。ありがとうございます。頑張ります。」


 夜会に行くと、私が離れるとデュークの周りには蝶がたくさん飛んでいた。

 その姿を見ると、寂しいけど、
 カッコいいもの。納得できるわ。



 そこへ、ある男の人がやってきた。

「デュークは、モテるでしょ。いつも素敵な女性連れて歩いてるよ。
 今日はあなたみたいだけど、、、」


「そうなんですね。素敵ですから。」


「へえ。余裕なんだ。」

「いえ、、そーゆうわけでは、、、」


「君が、デュークを虜にしている女性なんだね。」

「いえ、、違うと思いますけど、、、、」



「なら、俺のことどう?」

「あなたはどちらの方か知りませんし、私は、興味、、、」

「ひさしぶりだな。カルキオ。」

「久しぶりだな。デューク。」

「私の連れのエアリーだ。
 エアリー。こちら、同じ学園だったカルキオだ。」


「よろしくお願いします」


「じゃあな。エアリー行くよ。」


 皆さんに挨拶をし、夜会は無事終わりそうなので、少し早めに帰ることにした、帰ることにした。



 そこへ、さっきあったカルキオと美人な女の人がやってきた。


「デューク様。私、ラリアスと申します。今日は、私といかがですか?」


「ラリアスは、お前の好みの女だろ?その隣の女より極上だろ?」

「そこの人より、私のが、良いに決まっています。色々とやりたいことやらせてあげますし、やりますわ。地位もありますしね。」
 自信を持ってデュークを誘ってきた。

「デューク様。私は失礼した方がよろしいでしょうから、馬車に乗っています。」
 頭を下げた。


「デュークが、ラリアスを相手するから、私が君の相手をしてあげよう。私もそれなりにいいよ。」


「失礼しますね。私は、大丈夫ですわ。」
 馬車に乗り込んだ。



「私も失礼する。もう、誰とも遊ばないから。」
 エアリーを追いかけて、馬車に乗った。

「大丈夫なのですか?美しい女性でしたよ?」

「俺はお前がいいって言ったよな。」

「あんな美人さん。お試しになった方が、、、」

「なぁ。俺だけ?こんなに好きなのに、お前は浮気しろっていうのか?」

「でも、、私は、あなたの力になれませんもの。
 あの方は地位もあるのでしょ、、、」

 デュークのためにならない。
 わたしは何もない。


「覚悟しろ。俺は、今はお前だけだ。
 お前しか考えられない。本気に恋した俺から離れると思うなよ。」
 真剣な目だった。その目にドキッとした。
「ごめんなさい。私、、、」

「わかってるから。信じさせれないのは俺のせいだ。」

「違うの。私のせい。」

 抱きついた。
「ごめんなさい。」

「いいよ。キスしてくれたら、許すよ」

 そっと口づけをした。

「デューク。」

「ありがとう。」
 抱きしめた。屋敷に着くまでずっとくっついていた。















しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【R18】婚約者の浮気現場を見た令嬢が空き部屋に連れ込まれて色々とされてしまう話

瀬月 ゆな
恋愛
タイトルの補足をすると、婚約者の浮気現場を見てしまった令嬢が空き部屋に連れ込まれ、誰とも知れない相手に目隠しをされて胸を弄られ、素股をされるうちに快楽に流されて最後までしてしまう話です。 婚約者がいるのを知っていながら横恋慕するヒーロー×婚約者がいながら見ず知らずの相手に絆された挙句に身体を許すヒロインの話なので、貴族令嬢の貞操観念の緩さが気になる方はご注意下さい。

お兄様の指輪が壊れたら、溺愛が始まりまして

みこと。
恋愛
お兄様は女王陛下からいただいた指輪を、ずっと大切にしている。 きっと苦しい片恋をなさっているお兄様。 私はただ、お兄様の家に引き取られただけの存在。血の繋がってない妹。 だから、早々に屋敷を出なくては。私がお兄様の恋路を邪魔するわけにはいかないの。私の想いは、ずっと秘めて生きていく──。 なのに、ある日、お兄様の指輪が壊れて? 全7話、ご都合主義のハピエンです! 楽しんでいただけると嬉しいです! ※「小説家になろう」様にも掲載しています。

【R18】私との婚約は破棄ですか? では、この書面に一筆お願いします。

迷い人
恋愛
ベンニング公爵によって拾われた孤児である私ティアは、幼い頃から公爵から厳しい教育を与えられていた。 「カスペルが公爵位につけば、一族、領民たちが路頭に迷う。 だから、オマエが妻となり影の公爵としてベンニング家を支えるんだよ」 そう言っていた公爵が亡くなり、 公開された遺書に、一族の者達は息を飲んだ。 遺書には、亡き公爵が定めたカスペルと私ティアとの婚約は無効とし、ティアが夫として望んだ一族の者に爵位を与える。 と言うものだった。 ただ……一時婚約者であったカスペルは、遺書公開の場にはおらずその事実を知らぬまま、公爵の死後2カ月後に私の元に高額な請求書と共に訪れた。 じゃれ合い程度のエロの場合☆マークが入ります。 濃厚、強引、乱暴なシーンの場合★マークが入ります。 回避の目安にしてください

妹に傷物と言いふらされ、父に勘当された伯爵令嬢は男子寮の寮母となる~そしたら上位貴族のイケメンに囲まれた!?~

サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢ヴィオレットは魔女の剣によって下腹部に傷を受けた。すると妹ルージュが“姉は子供を産めない体になった”と嘘を言いふらす。その所為でヴィオレットは婚約者から婚約破棄され、父からは娼館行きを言い渡される。あまりの仕打ちに父と妹の秘密を暴露すると、彼女は勘当されてしまう。そしてヴィオレットは母から託された古い屋敷へ行くのだが、そこで出会った美貌の双子からここを男子寮とするように頼まれる。寮母となったヴィオレットが上位貴族の令息達と暮らしていると、ルージュが現れてこう言った。「私のために家柄の良い美青年を集めて下さいましたのね、お姉様?」しかし令息達が性悪妹を歓迎するはずがなかった――

初耳なのですが…、本当ですか?

あおくん
恋愛
侯爵令嬢の次女として、父親の仕事を手伝ったり、邸の管理をしたりと忙しくしているアニーに公爵家から婚約の申し込みが来た! でも実際に公爵家に訪れると、異世界から来たという少女が婚約者の隣に立っていて…。

私よりも姉を好きになった婚約者

神々廻
恋愛
「エミリー!お前とは婚約破棄し、お前の姉のティアと婚約する事にした!」 「ごめんなさい、エミリー.......私が悪いの、私は昔から家督を継ぐ様に言われて貴方が羨ましかったの。それでっ、私たら貴方の婚約者のアルに恋をしてしまったの.......」 「ティア、君は悪くないよ。今まで辛かったよな。だけど僕が居るからね。エミリーには僕の従兄弟でティアの元婚約者をあげるよ。それで、エミリーがティアの代わりに家督を継いで、僕の従兄と結婚する。なんて素敵なんだろう。ティアは僕のお嫁さんになって、2人で幸せな家庭を築くんだ!」 「まぁ、アルったら。家庭なんてまだ早いわよ!」 このバカップルは何を言っているの?

【完結】何でも奪っていく妹が、どこまで奪っていくのか実験してみた

東堂大稀(旧:To-do)
恋愛
 「リシェンヌとの婚約は破棄だ!」  その言葉が響いた瞬間、公爵令嬢リシェンヌと第三王子ヴィクトルとの十年続いた婚約が終わりを告げた。    「新たな婚約者は貴様の妹のロレッタだ!良いな!」  リシェンヌがめまいを覚える中、第三王子はさらに宣言する。  宣言する彼の横には、リシェンヌの二歳下の妹であるロレッタの嬉しそうな姿があった。  「お姉さま。私、ヴィクトル様のことが好きになってしまったの。ごめんなさいね」  まったく悪びれもしないロレッタの声がリシェンヌには呪いのように聞こえた。実の姉の婚約者を奪ったにもかかわらず、歪んだ喜びの表情を隠そうとしない。  その醜い笑みを、リシェンヌは呆然と見つめていた。  まただ……。  リシェンヌは絶望の中で思う。  彼女は妹が生まれた瞬間から、妹に奪われ続けてきたのだった……。 ※全八話 一週間ほどで完結します。

私が公爵の本当の娘ではないことを知った婚約者は、騙されたと激怒し婚約破棄を告げました。

Mayoi
恋愛
ウェスリーは婚約者のオリビアの出自を調べ、公爵の実の娘ではないことを知った。 そのようなことは婚約前に伝えられておらず、騙されたと激怒しオリビアに婚約破棄を告げた。 二人の婚約は大公が認めたものであり、一方的に非難し婚約破棄したウェスリーが無事でいられるはずがない。 自分の正しさを信じて疑わないウェスリーは自滅の道を歩む。

処理中です...