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本編
魔爆竹 1
しおりを挟む「それにしても、見事にすっからかんになっているな。来た時には檻に入れられていた魔物らがあちこちに集められていたはずだが…ものの数分でヤヤたちが運び出したのか。」
専用の緊急通路を使っただろう痕跡が残っており、その通路はご丁寧に崩壊、破壊して塞がれていた。
「一部残っていた者たちは時間稼ぎ要員だったんでしょうね。まぁ、スノウくんを見て逃げ出していましたけど。その気持ちもすごく分かるのですけどね。」
クンクン…
〈ねぇ、すごーく嫌な予感がするんだけど。さっき逃げ出した奴ら、ヤヤたちの逃げる時間を稼いでいたわけじゃないとかあり得ない?火薬の匂いがプンプンするんだよね~あいつらが逃げて行ったあの曲がり角…早く通り過ぎた方がいいかも!!〉
エリックとビスは目を合わせると瞬時に走り出す。アルベルタはビスにしっかり回収されるようにして…
エリックたちが曲がり角を曲がり通路を駆け抜けながら目の端を見た。通路の端に沿って導線が張り巡らされており、ジジジと引火寸前であった。
「くそっ!」
導線についた火を止める時間もない。これらは魔爆竹の一種であり1つ引火して爆発すると衝撃で連動して繋がった魔爆竹に次々と伝わり爆発が起こるものだと気づき、エリックたちは猛スピードで駆け抜ける。先ほどまでのスピードで曲がり角を曲がっていたら確実に被害を受けていただろうタイミングで魔爆竹に引火して爆発が起こる。
エリックたちは魔力を見に纏い、防御力を上げる。スノウは後方に回り爆風から壁となり少しでもティアへの危険を減らしつつ、ブラストを起こし爆発の威力を相殺して弱める。スノウのブラストにより宙に舞った引火寸前の魔爆竹が衝撃により予定より早くに爆発。
〈あっ…〉
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
もうすぐクリスマスですね!
エリック「ティアは何が欲しいんだ?」
ティア「うーんとね、マフラー欲しいの。」
エリック「そうか!……最高級の毛がいるな、狩って刈りまくるか(ボソッ)」
ティア「そうしたら寒い時にエリック隊長の首にも巻いて一緒に暖まれるでしょ?」
エリック「マジうちの子天使!!」
エリックはその日、モッフーンという手触り、肌触り最高!と名高いモフモフの毛をもつレアな魔物を求めて山岳地帯へと向かうのであった。
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